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万歳の意味や由来とは?万歳三唱と一本締めや三本締めとの違いとは?

      2018/03/27

選挙で当選した候補者や支援者たちが万歳をしている姿をニュースで見たり、結婚式のようなおめでたい場面では、締めくくりとして万歳三唱をすることがありますよね。

日本人であれば一度はやったことがある「万歳」ですが、意味や由来をご存知ですか?

今回は、万歳についていろいろ調べてみたいと思います。

 

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万歳の意味や由来とは?

「万歳」は、おめでたい時や嬉しい時に喜びを表現するために行うもので「万歳」を唱えつつ、威勢よく両腕を上に上げること動作のことを言います。

「万歳」の起源は、中国で使用されていた「千秋万歳(せんしゅうばんぜい・せんしゅうまんざい)」という言葉からきています。

 

「千秋」の「秋」という字は季節ではなく「年」という意味があり、千秋は「千年」という意味になります。

「万歳」の「歳」という字も「年」という意味があり、万歳は「万年」という意味になります。

このことから「千秋万歳」は「永遠」や「長寿」の意味があります。

 

万歳は千秋万歳の後半部分を取ったもので、中国皇帝の長寿を願ったり、祝う言葉でした。

 

「万歳」が日本に伝わってきたのは、奈良時代(710年~794年)ごろといわれています。

当時は「まんざい」「ばんぜい」と発音し、天皇の長寿をお祝いする言葉として使われていました。

 

現在と同様におめでたい時に歓呼(かんこ・喜んで大きな声をあげること)する「万歳(ばんざい)」が使われるようになったのは、明治22年(1889年)2月11日だと言われています。

それまで、日本では天皇に向かって歓呼する言葉はなく、最敬礼をするだけでした。

 


 

明治22年2月11日は大日本帝国憲法が発布された日で、日本で初めて憲法が発表されるおめでたい日なので、明治天皇をお迎えするときに「国民全員でお祝いをしたい。全員で声を揃えて気持ちを表す言葉はないか?」と考え、最初は「奉賀(ほうが)」という言葉を当時の文部大臣が提案しました。

しかし「奉賀」を連続で発すると「ほうが~ほうがぁ~ぁほうがぁ~あほうがぁ~=阿呆が!」と聞こえてしまう可能性があるので却下されたそうです。

 

次に候補に挙がったのが「万歳」でした。

「万歳」という言葉は、先ほど説明したように天皇の長寿をお祝いする言葉でした。

しかし「まんざい」や「ばんぜい」は発音しにくい・・・ということで、東京帝国大学の外山正和(とやままさかず)学長の「読み方を変えて『ばんざい』にしてみてはどうか?」という提案によって決定したそうです。

 

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万歳三唱と一本締めや三本締めとの違いとは?

万歳三唱とは、おめでたい席で万歳を三回唱えることです。

「万歳」と一度だけ言うのではなく、三回唱えることになったのは、イギリスの皇帝を称えたり、喜びを表現するときの英語の掛け声である「Hip Hip Hooray!」という掛け声のように3回続けると良いのではないかという提案があったためといわれています。

しかし、当初は「万歳、万歳、万々歳」と、最後が違っていたそうです。

 

「万歳、万歳、万々歳」は帝国大学の和田垣健三(わだがきけんぞう)博士が提案し、明治22年2月11日に、明治天皇をお迎えするときに行うことになりました。

しかし、実際にやってみると、最初の「万歳」の声が大きかったことで馬車の馬が驚いて立ち止まってしまいました。

そのため二度目の「万歳」は小声となり、「万々歳」は言えずに終わったそうです。

その後、理由はわかりせんが、三度目に「万々歳」と言わなくなり、万歳を三回繰り返すようになったのだそうです。


万歳三唱と一本締め、三本締めの違いとは?

一本締めとは、「問題なく丸くおさまる」ということを意味しており、会や行事が丸くおさまったことへの感謝として行われます。

 

一般的な一本締めは次のように行います。

「お手を拝借」と声かけがあり、

「いよーお」と音頭を取ったら全員で「パパパン パパパン パパパンパン」と手拍子をし、

「ありがとうございました」と唱和して拍手をして終了。

 

手拍子のリズムは

「パパパン」=3拍手

「パパパン」=3拍手

「パパパンパン」=3拍手プラス1拍手

となっていますが、これは3拍手が3回で9になるので「9=九=苦」と考えられ、最後に1を足すことで「九」が「丸」になります。

つまり「丸くおさまる」ということなのですね。

 

一本締めは、三本締めを簡略化したもので、上に説明した一本締めの手拍子を3回続けたものを三本締めといいます。

万歳三唱と一本締めや三本締めとの違いは、一本締めや三本締めが「会や行事が丸くおさまったことへの感謝として」行われるのに対し、万歳は「おめでたい時や嬉しいとき、喜びを表現するため」に行うということでしょう。

 

関連:一本締め、一丁締め、三本締めの違いとは?意味や使い分け、やり方について

 

 

万歳はいつの季語?

「万歳」は新年の季語です。

但し、この場合、読み方は「ばんざい」ではなく「まんざい」になります。

 

「まんざい」とはお正月にやってくる二人一組の芸能のことです。

もともと平安時代(794年~1185年)に始まった祝福芸能、またはそれに従事する者を「千秋万歳(せんずまんざい)」と呼称したのが始まりで、江戸時代には単に「万歳(まんざい)」と呼ぶようになりました。

 

新年を祝うため、二人組が各家をまわってお祝いを述べ、歌ったり、舞を踊ったり、滑稽な掛け合いなどをして、正月の風物詩となっていました。

この万歳が現在の「漫才」の語源といわれています。

 

万歳を使った有名な俳句は次のものがあります。

「やまざとは まんざい遅し 梅の花」松尾芭蕉

「辺鄙(へんぴ)な山里には、万歳がやってくるのが遅い。今年も正月が過ぎて、梅の花が咲く頃になってようやくやってきた」という意味です。

 

 

万歳の正式な仕方は一般的に、両手の手の平を内側にした状態で真上に上げるのが正しいといわれています。

手の平を前に向け、真上に上げると「降参」や「降伏」、「お手上げ」の意味になってしまうからです。

しかし、実際には正式なやり方といものはなく、手の平を前に向ける所作でも間違いではないようですよ。

 

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