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「放生会」の読み方と意味、由来とは?どんなお祭りなの?2017年の日程はいつ?

      2017/09/14


 

日本に数あるお祭りの中に「放生会」というものがあります。

1000年以上の歴史あるお祭りなのですが、どんなお祭りなのかご存知ですか?

今回は「放生会」について調べてみたいと思います。

2017年の開催日や期間も書いていますので、お近くにお住いの方は是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

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「放生会」の読み方と意味、由来とは?

読み方は「ほうじょうえ」です。

「放生」とは、生き物を野に放すという意味で、「放生会」は、捕らえられた魚や鳥などを野に放し、殺生を戒める行事です。

お釈迦様(仏教の開祖)の前世といわれる流水長者(るすいちょうじゃ)が、干上がった大きな池で死にかけていた多くの魚を助けたことが起源とされ、智顗(ちぎ・中国天台宗の開祖)が流水長者の話をもとに、自分の持ち物を売って魚を買い取り、放生池に放したことが始まりといわれています。

中国から日本へ伝わったと考えられており、日本で初めて歴史に登場したのは677年8月17日で、日本書紀に「天武天皇が諸国へ詔(みことのり・天皇の命令)を下して、放生を行わせた」とあります。

 

 

放生会は仏教の「殺生戒(せっしょうかい)」の思想に基づいていますが、神仏習合(しんぶつしゅうごう・神と仏を一緒に祀ること)によって神社でも行われるようになりました。

殺生戒は、「五戒(ごかい)」という五つの戒めの中のひとつで五戒とは、殺生(せっしょう・殺すこと)、偸盗(ちゅうとう・盗むこと)、邪淫(じゃいん・よこしまな性関係を結ぶこと)、妄語(もうご・嘘をつくこと)、飲酒(酒を飲むこと)のことで、仏教ではこの五つのことをしてはならないと戒めていました。


「放生会」ってどんなお祭りなの?

放生会は、収穫祭や感謝祭の意味も含めて春や秋に、日本各地の寺院や、八幡宮(はちまんぐう)で開催されます。

八幡宮とは、武運の神である八幡神(はちまんしん・やはたのかみ)を御祭神(ごさいじん・祀られている神様)とする神社のことで、八幡神社、八幡社、八幡さまと呼ぶこともあります。

放生会のお祭りの内容は、寺院や神社によって異なります。

魚や鳥、巻貝などを放生したり、御神幸(ごしんこう・神様が神輿などに乗って神社を出て各地を巡ること)が行われたりします。

また、寺院や神社の周辺・参道には多くの露天が立ち並び、大変賑わいます。

 

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2017年の開催日程は?

主な寺院、神社の開催日や期間は以下のようになっています。


●奈良県奈良市 興福寺

毎年4月17日に開催されます。

法要の後、猿沢池に鯉や鮒、金魚などを放生します。


●東京都新宿区 放生寺

毎年体育の日(10月第二月曜日)に開催されます。

日々の食事で魚や鳥、動物などの命をいただくことに感謝する「放生供養法要」の後、境内の池に魚を放生します。


●大分県宇佐市 宇佐神宮

 


 

正式には「宇佐神宮仲秋祭」ですが、地域の人や関係者も「放生会」と呼んでいるそうです。

宇佐神宮は、全国の八幡宮の総本山で、日本における放生会の起源といわれています。

毎年体育の日を最終日とする三日間で開催されます。

2017年は10月7日(土)、8日(日)、9日(月・体育の日)です。

初日は神輿が宇佐神宮から和間神社の浮殿に御神幸し、最終日に宇佐神宮へ戻ります。

中日には蛤(はまぐり)と蜷(にな)という巻貝が放生されます。


●京都府八幡市 石清水八幡宮

毎年9月15日に開催されます。

京都の年中行事の中でも重要なお祭りで「石清水放生会」として行われていましたが、明治時代(1868年~1912年)の神仏分離令(しんぶつぶんりれい・神と仏は別々に祀ること)によって禁止され、多くの伝統が失われました。

昭和20年(1945年)に「石清水祭」として復活し、三大勅祭のひとつとなっています。

勅祭(ちょくさい)とは、勅使(ちょくし・天皇陛下の使者)が派遣されて行われる祭典のことです。

三大勅祭は、他に京都の葵祭、奈良の春日祭があります。


●福岡県福岡市 筥崎宮(はこざきぐう)

毎年9月12日から18日に開催されます。

筥崎宮だけ「放生会」を「ほうじょうや」と読みます。

春の博多どんたく、夏の博多祇園山笠と並び、博多三大祭りのひとつです。

二年に一度(奇数年)、御神幸が行われ、12日は筥崎宮を出発して約4時間かけて頓宮(とんぐう・仮のお宮)に到着し、14日は12日のコースを逆に進み約1時間かけて筥崎宮へ戻ります。

放生会の開催期間中は、500以上の露店が並び、7日間で100万人が訪れるほど大変賑わいのあるもので、おはじきやチャンポンが有名です。

 

チャンポン



 

おはじきは博多人形の職人の手によるもので、「厄をはじく」として毎年売り切れる人気商品だそうです。

またチャンポンは麺類のことではなく、ガラスでできた楽器のことで「ビードロ」「ぽぴん」などと呼ぶこともあります。

チャンポンの絵付けは巫女さんの手によるもので、おはじきと同じく毎年売り切れる人気商品だそうです。

 

筥崎宮の放生会では、この期間限定の「放生会おはじき」が発売されていましたが、近年、それをネットオークションなどで転売する人が現れ、入手困難なことから高額な取引が行われたり、購入のために長蛇の列ができたり、違法駐車で近隣住民に迷惑がかかるなどトラブルが発生していました。

そのため、2017年から販売が中止になってしまいました。

歴史あるお祭りなのにとても残念ですね。

しかし、期間限定ではなくいつでも購入可能なものが検討されているそうですので、期待したいですね!

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