印鑑とはんこ、実印と認印と三文判、捺印と押印の違いとは?

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ハンコ

日常のさまざまな場面で必要となってくる印鑑。

家や車など、大きな買い物をするときや、宅配の荷物を受け取る時などにも使いますが・・・印鑑、はんこ、実印、認印、三文判、押印、捺印なんだかいろいろあって混乱しませんか?

今回は、これらの違いについてわかりやすく解説します。

 

 

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目次

印鑑の由来とは?

印鑑の起源は、今から5000年以上前のメソポタミアのシュメール人が発明した「円筒印章」だといわれています。

粘土に円筒印章を押し付け転がし印影を付けるという方法で用いられていました。

 

日本で印鑑がいつごろからあるのか定かではありませんが、現存する日本最古のものは国宝でもある「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の金印です。

福岡県福岡市で発見されたもので、意味は「漢に朝貢する倭の中の奴国の王」という説が有力で、「後漢書」には、中元2年(57年)に光武帝が、奴国の王に金印を与えたという記録が残っているそうです。

倭は日本のこと、奴国は九州北部にあった国の名前です。

 

金印

個人の印として印鑑が定着したのは平安時代(794年~1185年)から鎌倉時代(1185年~1333年)ごろといわれています。

 

印鑑とはんこの違いとは?

印鑑とはんこの違いは以下のとおりです。

 

印鑑とは?

 印鑑は、紙や書類に残る文字や絵のことをいい、印影と呼ばれるものと同じことです。

 

はんことは?

はんこは、個人や組織を証明する印のことで、切り口が円形、楕円形、角型などさまざまで、そこに名前や絵が彫られています。

 

はんこと印鑑

 

わかりやすくいうと、本体を「はんこ」といい、はんこを使って紙や書類に残した文字や絵を「印鑑」というのです。

宅配の荷物を受け取る時に持っていくのが「はんこ」で、受取書に残った自分の名前が「印鑑」ということですね。

 

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実印と認印と三文判の違いとは?

実印と認印と三文判の違いは以下のとおりです。

 

実印とは?

実印の読み方は「じついん」です。

実印とは、市区町村の役所で印鑑登録した印鑑のことをいいます。

 

登録の条件は市区町村によって少し異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。

「摩耗したり欠けたりしていないもの」

「他人が登録していないもの」

「浸透印(シャチハタなど)はインクが経年劣化する可能性があるので不可」

「戸籍上の姓名のどちらか、または両方が彫られているもの」など

条件をクリアして登録ができれば、その時点からそれは実印という扱いになります。

 

また、ひとりひとつしか登録することができません。

印鑑登録

実印として登録すると「印鑑登録証明書(印鑑証明)」を発行することができます。

印鑑登録証明書とはその人が登録した印鑑であることを証明する書類のことです。

 

ちなみに印鑑証明は以下のような場面に必要です。

●賃貸物件(アパート・マンション)を契約するとき

●マンション、一軒家、土地の購入や売却をするとき

●自動車の購入、売却、廃車をするとき

 

認印とは?

認印の読み方は「みとめいん」です。

認印とは、実印以外の印鑑をいいます。

 

読んで字のごとく「認めましたよ」という印でもあるので、荷物の受け取りや、書類を確認したときなど、日常的に使用頻度の高いものです。

シャチハタも認印として使えます。

実印とは違い、ひとり何個でも持つことができます。

 

 

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三文判とは?

三文判の読み方は「さんもんばん」です。

三文判とは、安く売られているはんこの総称です。

一般的に認印として利用されることが多いですが、印鑑登録をすれば実印として使用することも可能です。

 

印鑑証明を必要とする契約など場合は実印を、そうではない場合は認印を、場面に応じて使い分けましょう。

 

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捺印と押印の違いとは?

捺印の読み方は「なついん」

押印の読み方は「おういん」

です。

 

どちらも「印を押すこと」を意味しますが、場面によって言葉の使い分けをしています。

 

「署名捺印(しょめいなついん)」「記名押印(きめいおういん)」という言葉があり、「署名」するときは「捺印」、「記名」するときは「押印」を使います。

 

捺印とは?

 

すでに説明したとおり「署名捺印」のことです。

 

「署名」とは、本人が自筆で住所氏名などを手書きすることをいいます。

つまり、捺印の意味は「署名」したものに「印を押すこと」です。

 

押印とは?

「記名押印」のことです。

 

記名」とは、署名以外の方法(代筆、印刷、ゴム印など)で住所氏名が書かれていることをいいます。

つまり、押印の意味は「記名」したものに「印を押すこと」です。

 

 

契約をする際、法律的には「署名捺印」のときに「署名だけ」でも契約は有効に成立しますが、「記名押印」のときに「押印がない」場合は成立しません。

「署名」はいわゆる「サイン」ですので筆跡鑑定で本人であることを確認できるからです。

 

 

それぞれの違いがわかりましたね。

はんこを複数持つのが面倒ということで、実印と認印を同じはんこにしている人が時々いますが、悪用されかねないのでとても危険なことです。

実印を使う場面と言うのは、重要な契約の場面がほとんどですから、悪用されたら大変なことになりかねません。

認印はスーパーや100円均一などで売られているはんこでもいいですが、実印は世界にひとつだけのものを作ると安心ですね。

 

関連:「戸籍謄本」と「戸籍抄本」の読み方と使い道の違い、取り方とは?

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