「招き猫」の左手・右手・両手の意味と由来とは?

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片手を挙げている猫の置物、招き猫(まねきねこ)

見たことがない日本人はいないのではないか?と思うほど、とても身近な存在ですね。

陶器や磁器で出来たもの、ぬいぐるみやキーホルダー、いろいろな招き猫グッズがありますね。

サンリオの人気キャラクター「キティちゃん」も、招き猫のポーズをしてグッズとして販売されています。

そんな身近な存在の招き猫ですがその由来とはどんなものなのでしょうか?

招き猫の挙げている手は、左手だけ、右手だけ、さらに両手を挙げたものもあるそうが、それぞれの意味について解説します。

 

 

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目次

招き猫の由来とは?

 招き猫の由来には諸説あるようです。

 

豪徳寺が発祥という説

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江戸時代初期、近江彦根藩(現在の滋賀県)藩主・井伊直孝(いいなおたか・1590年~1659年)が鷹狩の帰りに、荒れていた豪徳寺(ごうとくじ・東京都世田谷区)の前を通りかかった時、門前で飼い猫が手招きをするような仕草をしていたので立ち寄って休憩をしました。

井伊直孝

井伊直孝

お寺の和尚がもてなし、説法(せっぽう・仏教の教えを説き聞かせること)していると雷雨になりました。

雨に降られずにすんだ上に、ありがたい話が聞けたことを喜んだ直孝は、後日、豪徳寺を立て直すために多額の寄付をし、豪徳寺は盛り返したそうです。

この縁があって、豪徳寺は井伊家の菩提寺(ぼだいじ・先祖代々のお墓のあるお寺のこと)となりました。

井伊直孝を招いた猫は「招福猫児(まねきねこ)」と崇められ、後に「招福殿」が建てられました。

そして、右手を挙げた「招福猫児」の像が祀られるようになりました。

 

自性院が発祥という説

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江古田沼袋原の戦い(えごたぬまぶくろはらのたたかい・1477年)で、劣勢に立たされた太田道灌(おおたどうかん・1432年~1486年、武将)は、逃げているとき道に迷いましたが、目の前に現れた猫が手招きをして自性院(じしょういん・東京都新宿区)へ案内し、危機から救われました。

太田道灌

太田道灌

それをきっかけに戦を有利に盛り返したので、そのお礼として自性院に猫地蔵を奉納しました。

この時の猫地蔵が後に招き猫になったといわれています。

また、江戸時代中期に子供を亡くした豪商が、自性院に猫地蔵を奉納したという説もあります。

 

今戸神社が発祥という説

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江戸時代末期に、老婆が貧しさから愛猫を手放しました。

その後、夢枕にその猫が現れ「自分の姿を人形にしたら福徳を授かる」と言いました。

老婆は今戸焼(いまどやき)で猫の焼き物を作り、浅草神社(東京都台東区浅草)の鳥居横で売ったところたちまち評判になったそうです。

今戸焼は、江戸で人気の焼き物で、今戸(現・東京都台東区今戸)で作られていました。

そして、「今戸焼き発祥之地碑」が今戸神社の境内に立っていることから、近年になって今戸神社が招き猫の発祥として名乗りを上げたそうです。

老婆のお話と今戸神社の関係については文献や資料は残っておらず、特に関りはないといわれています。

 

ほかにも、

伏見稲荷大社(京都市伏見区)

法林寺(京都市左京区)

西方寺(東京都豊島区)

金山寺(岡山県岡山市)

住吉大社(大阪市住吉区)

民間信仰説など

日本各地にさまざまな発祥説があります。

 

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左手・右手・両手の意味は?

招き猫の左手・右手・両手を挙げているものがありますがそれぞれどのような意味があるのでしょうか?

 

右手を挙げている猫

右手を挙げている招き猫は雄猫で、金運や幸運を招くといわれています。

一般的に右手を挙げている招き猫が多いそうです。

右利きの人が多く、右手でお金を扱うことが多いためだといわれていますが定かではありません。

 

左手を挙げている猫

左手を挙げている招き猫は雌猫で、千客万来や縁結びに効果があるといわれています。

 

両手を挙げている猫

両手を挙げている招き猫はお客さんと金運の両方を招くといわれています。

両方を挙げている猫の性別は不明です。

両手を挙げている招き猫は「欲張りすぎてお手上げになる」という考え方もあり、嫌う人が多いそうです。

 

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また、挙げている手の高さにも意味があるそうです。

手を耳よりも上に挙げているものを「手長(てなが)」といい、高ければ高いほど、より遠くから大きな福を招いてくれるといわれています。

手を耳よりも下に挙げているものを「手短(てみじか)」といい、身近な福やささやかな福を招いてくれるといわれています。

 

招き猫の日はいつ?

招き猫の日は毎年9月29日です

福を招く「招き猫」に感謝の気持ちを表す日として、平成7年(1995年)に日本招猫倶楽部が制定した記念日です。

「来る(9)ふ(2)く(9)」の語呂合わせから、9月29日になったそうです。

 

 

招き猫にも性別があったのですね。

昔の京都では、右手を挙げている招き猫(雄)は昼の商売繁盛のため、左手を挙げている招き猫(雌)は夜の商売繁盛のために置かれていたそうです。

今はそういう意味合いはありません。

招き猫を置いているのは商売をしているご家庭が多いのかな?と思っていましたが、縁結びや金運アップの効果があるということで、いろいろな立場の人に必要とされているのでしょうね。

 

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