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お屠蘇を飲む意味とは?作り方と飲み方のマナー

   

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お正月、家族や親戚が集まって新しい一年の始まりをお祝いする人も多いと思います。

その時に欠かせないのが、おせち料理やお屠蘇(おとそ)ですが、お屠蘇を飲むことにはどのような意味があるのでしょうか?

お屠蘇の作り方と飲み方のマナーについても調べていきたいと思います。

 

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お屠蘇とは?

 お屠蘇の「屠」には「邪気を屠る(ほふる)」という意味があり、「蘇」には「魂を蘇(よみがえ)らせる」という意味があります。

元旦にお屠蘇を飲むことで、その年の邪気を払い、無病長寿を祈ります。

お屠蘇は、日本酒やみりんで5種類~10種類の生薬を漬け込んで作る薬草酒のひとつで、正式には「屠蘇散(とそさん)」または「屠蘇延命散(とそえんめいさん)」といいます。

日本には平安時代(794年~1192年ごろ)に唐(中国)から伝わってきたといわれており、平安貴族の正月行事に使われ、一般に広まったのは江戸時代(1603年~1868年)といわれています。


お屠蘇の成分は?

 お屠蘇には5種類~10種類の生薬が使われます。

地域や家庭によって使う生薬に違いがあり、「必ずこの生薬を使う」という決まりはないようですが、以下のものが一般的に使われます。

●白朮(びゃくじゅつ・利尿作用、健胃作用など)

●山椒(さんしょう・健胃作用、抗菌作用など)

●桔梗(ききょう・鎮痛作用、咳や痰を鎮める)

●肉桂(にっけい・健胃作用、発汗作用など)

●防風(ぼうふう・抗炎症作用、発汗・解熱作用)

●陳皮(ちんぴ・吐き気防止)

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生薬によってお屠蘇の効能に違いはありますが、おおむね、健胃薬や、初期の風邪に効果が期待できるため、風邪予防の薬としても飲まれていました。

お正月は寒い時期ですし、普段より食べ過ぎ飲みすぎになりやすいため、単なる儀式というだけではなく健康のためという意味もあったようですね。

  

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お屠蘇の作り方

 お屠蘇を家で作るには、数種類の生薬を準備しなくてはいけない・・・と思ってしまいますが、大丈夫です。

ドラッグストアやスーパーなどで「屠蘇散」を購入することができます。

屠蘇散は使いやすいようにティーバッグに包まれて売られていることがほとんどで、300ml~500mlに一包使うことが一般的です。

材料は、屠蘇散一包、日本酒、本みりんです。 

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作り方は・・・

(1)日本酒と本みりん、合計300mlに屠蘇散を浸します。

※日本酒と本みりんの割合は好みです。

日本酒が多ければ辛口な仕上がりに、本みりんが多ければ甘口の仕上がりになります。

(2)屠蘇散の説明書きの抽出時間を参考にしてください。

※一般的には5時間~8時間浸します。

(3)抽出時間が長すぎると、濁ったり沈殿物が出ることがあります。

※抽出が終わったら、屠蘇散を取りだして出来上がりです。


飲み方のマナー

 お屠蘇を飲む前に必ず若水(わかみず・元日の早朝に汲んだ水)で身を清め、神棚や仏壇を拝んだ後、家族そろって新年の挨拶を行います。

その後、おせち料理をいただく前にお屠蘇を飲みます。

お屠蘇は、朱塗りまたは白銀のお銚子と朱塗りの三段重ねの盃を使いますが、ない場合はご家庭で一番お正月にふさわしそうな器を選んでください。

お屠蘇を飲む時は、全員で東の方角を向き、最年長者が最年少者にお屠蘇を注ぎます。

盃は年少者から年長者へ順にすすめ、若者の精気を年長者に渡すという意味が込められ、毒見の名残でもあるようです。

飲む時に「一人これを飲めば一家病無く、一家これを飲めば一里病無し」と唱えます。

厄年の人は最後に飲みます。

お屠蘇は、元日だけではなく、正月三が日の来客にお屠蘇をすすめて新年の挨拶を交わすのが礼儀とされています。

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お正月にお屠蘇を作って飲むご家庭は、少なくなっているそうです。

お正月に飲む日本酒を「お屠蘇」と思っている方も少なからずいらっしゃるようで、この記事を読んだ方はその違いをわかっていただけたのではないかと思います。

お屠蘇には日本酒が含まれていますので、未成年者や車の運転を控えている方は「飲んだフリ」だけでもいいそうですよ。

お正月は日本に古くから伝わる風習がたくさんあります。

みんなで楽しく過ごしながら、その風習の由来や意味などを話し、後世に伝えていけるといいですね。

 

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