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「薮入り」の意味や由来、語源とは?日にちはいつ?

      2017/07/11


 

「藪入り」という言葉をご存じの方はどれくらいいるでしょう?

「藪入りという言葉を聞いたことも見たこともないよ」という人も多いかもしれませんが、「藪入り」は現在は別の形となってその伝統は引き継がれているようなんです。

藪入りの意味や由来、語源、日にちなど、今回は「藪入り」についていろいろ調べてみましょう。

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「藪入り」の意味や由来とは?

読み方は「やぶいり」です。

旧暦1月16日と、7月16日に、商家などで住み込みの奉公をしている奉公人、結婚した女性が子どもと一緒に実家に帰省することを「藪入り」といいます。

もともとは奉公人だけの習慣でしたが、いつしか結婚した女性にも広まったそうです。

藪入りの前日である旧暦の1月15日は小正月、7月15日はお盆で、重要な祭日のため、奉公人や、結婚した女性たちは、奉公先や嫁ぎ先で用事を済ませた上で、実家の行事に参加できるよう休みが与えられたそうです。

また、昔は奉公人に定休日などはなく、女性は結婚すると実家の門をくぐることを許されませんでしたので、藪入りだけは実家に帰ることができました。

奉公先の主人は、奉公人に着物や履物、小遣いや手土産を与えて実家に送り出し、実家では両親が子どものためにご馳走を作って楽しみに待っていたそうです。

実家が遠く帰れない人は、買い物やお芝居を見るなど遊びに出かけたそうです。


 

労働スタイルの変化や、日曜日などの定休日ができたことで藪入りは廃れていきましたが、現在のお正月やお盆の帰省としてその伝統は引き継がれています。

また、「藪入り」で年2回帰省できることは徹底されたルールではなく、奉公先によっては何年も帰省できないこともありました。

3年ぶりに息子が帰ってくる様子を落語で演じている「藪入り」は古典落語のひとつとして広く演じられています。

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「藪入り」の語源とは?

藪入りの語源は諸説ありますが、はっきりしません。

実家へ帰るという意味の「宿入り(やどいり)」という言葉が訛ったという説、藪の深い田舎に帰るからという説などがあります。

また、1月を「藪入り」、7月を「後(のち)の藪入り」ともいい、「藪入り」は新年の季語、「後の藪入り」は初秋の季語となっています。

関西では1月16日、7月16日は「6」がつくので「六入り」、九州では「親見参(オヤゲンゾ)」と呼ぶところもあるようです。


日にちはいつ?

藪入りは旧暦1月16日と、7月16日、年に2回です。

年に2回の藪入りですが、それぞれの期間がどれくらいなのかは奉公先や嫁ぎ先によって異なるようです。

一般的に奉公人は年に2回、それぞれ1日だけだったようですが、結婚した女性は年に2回、小正月とお盆に藪入りを含め数日間の期間があったようです。


もうひとつの「藪入り」

奉公人たちの休日である「藪入り」とは別の意味の「藪入り」があります。

江戸時代(1603年~1868年)、人が自由に移動できないように各地に関所が設けられていました。

関所では「通行手形」というものを確認し、それを持っていない場合は関所を通ることができないので、関所近くの抜け道を使う人がおり「関所破り」といわれていました。

関所破りをするつもりはなく、道に迷って知らないうちに関所破りをしてしまった・・・というケースもあるようです。

神奈川県にある箱根の関所では、関所破りの記録がほかの関所に比べてとても少なかったそうです。

関所破りは大変な罪になり、磔(はりつけ)の刑になりますが、箱根の関所では関所破りが未遂だったり、怪しいと疑われた人を「藪入り」として注意だけの軽い処分で済ませて釈放していたそうなのです。

この場合の「藪入り」は「道に迷う」という意味があります。

 

藪入りが、現在のお正月・お盆帰省に当たることがわかりましたね。

週休二日制が当たり前になっている現在、年に2日しか休めないなんてとても想像できませんが、奉公先に住み込みで毎日働いていた人たちにとって、藪入りは待ち遠しい日だったことでしょう。

また、親元を離れて頑張っている我が子が帰ってくるということで、親の喜びも大変なものだったことが想像できますね。

とてもうれしいことがあったときに「盆と正月が一緒に来たよう」と表現しますが、藪入りのうれしさが語源になっているそうですよ。

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