夏の風物詩である花火には「花火の日」というものがあります。
5月28日・8月1日・8月7日のうち「花火の日」はどの日なのでしょうか?
「花火の日」の由来について解説します。
花火の日はいつ?「5月28日」「8月1日」「8月7日」のどれ?
「花火の日」は年に2回あり、5月28日と8月1日です。
8月7日は「おもちゃ花火の日」といいます。
それぞれの由来とは?
それぞれ由来を解説します。
5月28日 花火の日の由来
5月28日の花火の日は、江戸時代(1603年~1868年)の享保18年(1733年)5月28日に日本で最初とされる花火大会が隅田川で開催されたことが由来の記念日です。
制定団体や目的など詳細は不明です。
享保16年末から17年にかけて、全国的に悪天候が続き、凶作で「享保の大飢饉」が起き、さらにコレラが大流行し、多くの人が亡くなりました。
そして、享保18年(1733年)5月28日に、徳川幕府8代将軍であった徳川吉宗が死者を供養するために慰霊と悪霊退散の意味も込めて、大川(現在の隅田川)で「両国川開き」として花火を打ち上げました。
その後も「両国川開き」は行われ、庶民の夏の楽しみのひとつとして定着したようです。
明治維新や第二次世界大戦、隅田川の水質汚染などによって一時中断されたりしましたが、昭和53年(1978年)に「隅田川花火大会」と改称され、現在も毎年7月最終土曜日に開催されています。
5月28日は夏ではないのでは?と思うかもしれませんが、これは旧暦の日付です。
旧暦と新暦(現在のグレゴリオ暦)は一か月ほどのズレがあり、旧暦1733年5月28日を新暦に換算すると1733年7月9日になります。
8月1日 花火の日の由来
8月1日の花火の日は、昭和42年(1967年)に制定されました。
制定団体や目的などは不明ですが、制定理由は3つあります。
花火が解禁された日だから
戦後、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)によって、火薬の所持や花火大会が禁止されていました。
花火は火薬を用いて作られるため、花火を許可すると火薬を軍用化するのではないかと考えていたからだといわれています。
昭和23年(1948年)8月1日に花火の製造が許可され、花火大会の開催も解禁されました。
事故を忘れないために
昭和30年(1955年)8月1日、東京都墨田区の花火問屋で大規模な爆発事故があり、多くの家屋が被害に遭い、火災が発生し大災害となってしまいました。
この事故を忘れないために、8月1日が花火の日になりました。
関西最大の花火大会が開催される日だから
昭和28年(1953年)から毎年開催されている、関西最大とされる「教祖祭PL花火芸術」が開催されるのが、毎年8月1日です。
「教祖祭PL花火芸術」は、パーフェクトリバティー教団(PL教団)の祭礼で、毎年30万人以上が訪れる大規模な花火大会です。
8月7日 おもちゃ花火の日の由来
公益社団法人日本煙火協会が、おもちゃ花火をもっと多くの人に遊んでもらうこととマナーの向上を図ることを目的に、平成29年(2017年)に制定した記念日です。
8月7日は「8=は 7=な 日=び」の語呂合わせです。
おもちゃ花火とは、誰でも手軽に楽しめるもので以下のような種類があります。
種類 | どんな花火? |
手持ち花火 | 手で持って遊ぶ花火(線香花火、すすき花火、スパーク花火など) |
ロケット花火 | 火をつけるとまっすぐ飛んでいき、破裂する花火 |
噴出し花火 | 地面に置いて導火線に火をつけると、筒から火花が噴き出す花火 |
打ち上げ花火 | 地面に置いて導火線に火をつけると、空高く上がって開く花火 |
回転花火 | 導火線に火をつけるとくるくる回転する花火 |
花火大会などで使用される花火は、特別な資格や届け出が必要で誰でもできるわけではありません。
しかし、おもちゃ花火は資格や届け出は必要なく、誰でも購入して楽しむことができます。
おもちゃ花火は玩具店のほかに、スーパーやコンビニエンスストアなどでも販売されています。
5月28日、8月1日は「花火の日」で、8月7日は「おもちゃ花火の日」であることがわかりましたね。
江戸時代に初めて花火大会が開催され、その後は日本各地で大小さまざまな規模の花火大会が開催されるようになりました。
5月28日に花火大会が開催されることは珍しいですが、8月1日と8月7日は夏の花火大会が各地で開催されています。
花火大会に行く際は、「花火の日」「おもちゃ花火の日」があることを思い出してくださいね!
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