2月は普通28日までですが、閏年は1日増え29日までとなります。
その場合、2月29日が誕生日の人の年齢はどうなるのでしょうか?
また、閏年は4年に1度めぐってくるといわれていますが、実際はそうではないようです。
今回は、閏年についてわかりやすく解説します!
閏年の意味とは?
閏年の読み方は「うるうどし」です。
「閏年(うるうどし)」とは 1年間の日数が平年(普段の年)よりも1日多い年のことをいいます。
平年は365日ですが、閏年のときは366日になるということになりますね。
現在、世界の多くの国で「グレゴリオ暦」というものが使われています。
別名「太陽暦」「新暦」とも呼ばれ、1582年にローマで作られ世界に広がりました。
日本では明治5年(1872年)から採用されています。
このグレゴリオ暦は、地球が太陽の周りを周る周期を基準に作られており、その日数は365.2422日になっています。
1年間は365日・・・と思っている方も多いとは思いますが、小さな単位まで見ると、1年間で0.2422日、余分な時間があるのです。
この余分な時間は、4年間で約0.9688日となり、ほぼ1日になります。
そのため、4年に1度だけ1日増やして366日にすることで、誤差を修正しているのです。
閏年はどのように決めているの?
閏年は、以下のような規則で決められています。
① 西暦年数が4で割り切れる年は原則として「閏年」とする。
② 上記の例外として、西暦年数が100で割り切れる年は「平年」とする。
③ さらに例外として西暦年数が400で割り切れる年は「閏年」とする。
上記の規則を踏まえて計算してみると・・・
今年、2025年は、①で計算すると4で割り切れないので、閏年ではありません。
昨年、2024年は、①で計算すると4で割り切れ、さらに②で計算すると100で割り切れないので、「閏年」ということになります。
また、2000年は、①で計算すると4で割り切れ、②で計算すると100で割り切れるため「平年」となりますが、さらに③で400で割り切れるので、「閏年」となったのです。
しかし、この規則で計算すると③で割り切れなければ、「平年」となり 閏年にならない年もあることがわかりますね。
例えば、1900年は、4で割り切れて、100でも割り切れてますが、400では割り切れないので、「閏年」にはなりませんでした。
この規則に従って閏年を設けると、約3320年に1日の誤差が生じることになるそうです。
しかし、その1日の誤差をどうするのかは、今の段階では決まっていないそうですよ。
なぜ2月に1日増やしたの?
紀元前8世紀頃、古代ローマでは「ロムルス暦」という暦が使われていたのですが、農業をしない冬の期間は月がなく空白になっていたそうです。
現在の3月~12月は月は割り振られていましたが、1月と2月は月が割り振られていなかったということです。
それだと不便だということで、次の「マヌ暦」では、冬の期間に2つの月が割り当てられ、現在の2月に当たる月が1年の最後の月になりました。
マヌ暦の1年は12か月あり、1か月間が29日または、31日で、最後の月である2月だけ28日でした。
そのため、1年間は355日しかなく、日付と季節に誤差が生じることから、2年に一度、最後の月である2月の後に「13番目の月(閏月)」を設けて調整したそうです。
その次の「ユリウス暦」に改暦されると一年の始まりは1月とされ、最後の月は12月になったのですが、マヌ暦の名残りで、閏年のときは2月に1日増やすことになったのです。
誕生日が2月29日の人の年齢は?
2月29日が誕生日の人の場合、4年に1度しか年をとらない・・・というわけではありません。
誕生日とは、生まれた日のことをいいますがいつ年を取るかは年齢計算に関する法律によって決められています。
年齢計算に関する法律(明治35年12月22日施行)では以下のように書かれています。
① 年齢は出生の日より之を起算す。
② 民法第百四十三条の規定は年齢の計算に之を準用す。
年齢の計算については、②の民法第百四十三条に以下のように書かれています。
●期間を定るに週月又は年を以てしたるときは暦に従ひて之を算す。
●2週月又は年の始より期間を起算せざるときは其期間は最後の週月又は年に於て其起算日に応当する日の前日を以て満了す。但月又は年を以て期間を定めたる場合に於て最後の月に応当日なきときは其月の末日を以て満期日とす。
簡単に言うと、 人が年を取るのは誕生日の前日ということになります。
2月29日生まれの人は閏年の時は誕生日の前日である2月28日に年をとり、平年は2月末日の2月28日に年をとります。
つまり、 2月29日生まれの人は閏年でも平年でも、2月28日に年をとるというわけです。
ということで、閏年で4年に1度しか誕生日がこなくても、年齢はほかの人と同じように重ねていくのですね。
閏年は、必ずしも4年に1度巡ってくるわけではないことがわかりましたね。
3つの規則に従うと、2100年までは4年に1度「閏年」になるそうです。
また、2月29日が誕生日の人の場合、「年をとった翌日が誕生日」ということから、平年は3月1日を誕生日とするそうです。
誕生日は、誰にでも平等に訪れるのですね。
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