夏の暑さで食欲が無くても、ヒンヤリつるんとしている冷奴なら食べられるという人も多いと思います。
そんな夏の8月5日に、冷奴に関する「奴の日」という記念日があるのですが、どのような日なのでしょうか?
この記事では、「奴の日」や、冷奴の「やっこ」の意味と由来について解説いたします。
冷奴とは?
読み方は「ひややっこ」です。
「奴豆腐(やっこどうふ)」や「奴(やっこ)」ともいいます。
冷奴は、豆腐料理のひとつです。
冷やした豆腐を大きめの正方形に切り、薬味や食材を載せたり、調味料をかけたりして食べます。
豆腐は、絹ごし豆腐と木綿豆腐、どちらも冷奴として食べられています。
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薬味と醤油で食べるのが一般的ですが、さまざまな調味料や食材と相性が良いです。
●薬味は・・・
ネギ、生姜、大葉、ミョウガなど
●調味料は・・・
味噌、梅肉、ごま油、オリーブオイル、ポン酢など
●食材は・・・
きゅうり、納豆、塩昆布、海苔、キムチ、オクラ、大根おろし、ちりめんじゃこ、ごまなど
これらを複数を組み合わせることでいろいろなアレンジを楽しむことができます。
冷奴(ひややっこ)のやっこの意味とは?
冷やした豆腐なので「冷やし豆腐」や「冷え豆腐」などと呼びそうなものですが、なぜ「冷奴」と呼ぶのでしょうか?
「冷奴」と呼ぶようになったのは、江戸時代(1603年~1868年)です。
大名行列の先頭を行く「槍持奴(やりもちやっこ)」が由来となっているという説が有力です。
槍持奴の役目は、武家が外出する際、槍、着替えや荷物を入れた箱を担いで運ぶことでした。
また「奴」とは、武家で働く人の中でも特に身分が低い人のことを蔑(さげす)む呼び方です。
それで、槍持という役目を与えられた奴のことを槍持奴と呼びました。
その槍持奴が着ていた着物に「釘抜紋(くぎぬきもん)」と呼ばれる四角い柄が付いていました。
その柄の形が四角い豆腐に似ていることから、四角い形の豆腐を「奴」と呼ぶようになり、冷たい豆腐を「冷奴(ひややっこ)」と呼ぶようになったといわれています。
また、温めた豆腐(湯豆腐)を「湯奴(ゆやっこ)」や「煮奴(にやっこ)」と呼びます。
現在は、温めた豆腐は「湯豆腐」と呼ぶのが一般的ですが、「湯奴」や「煮奴」という呼び方をすることもあります。
8月5日は奴の日!
読み方は「やっこのひ」です。
株式会社カンショクが、全国の食卓で健康食品として親しまれている豆腐を、夏は冷たくおいしい奴豆腐(やっこどうふ)で食べてもらうことを目的に、平成29年(2017年)に制定しました。
日付は「8=や っ 5=こ」という語呂合わせです。
奴の日のイベント情報
8月5日「奴の日」には、大々的なイベントは開催されていないようです。
しかし、SNSでは自分が好きな冷奴、その町自慢の冷奴の写真をUPしたり、冷奴の美味しい食べ方を紹介したりする人で盛り上がるようです。
また、「自分が好きな冷奴の写真をSNSに投稿した人の中から抽選で、当店の冷奴をプレゼント!」というイベントを行っているお店もあるようです。
大々的には告知していなくても、豆腐を取り扱うお店が「奴の日」前後に割引をしていたり、レシピを配っていたりするかもしれませんので、お住いの地域をチェックしてみてください!
いかがでしたでしょうか?
「冷奴」の「やっこ」は、武家に仕えていた身分の低い人たちが語源の言葉だったのですね。
もともとは蔑む言葉だった「奴」ですが、現在は冷たくて美味しい豆腐料理の呼び名として親しまれています。
あまり馴染みがない人も多いと思いますが、温かい豆腐のことも奴と呼ぶのですね。
冷奴に載せるもの、かけるものに特に決まりはありません。
8月5日奴の日には、自分好みの冷奴の食べ方を考えると楽しく過ごせそうですね!
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