ランドセルの語源や由来、歴史とは?日本のランドセルが海外で人気の理由

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小学生の必須アイテムともいえるランドセル。

少し前までは男の子は黒、女の子は赤のランドセルが定番でしたが、最近は、色もカラフルになり、子どもが自分で好きな色を選んだり、色を組み合わせたりしているそうです。

では、ランドセルはいつ頃から使われているのでしょうか?

今回は、ランドセルの語源や由来、歴史についてご紹介します。

 

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目次

ランドセルとは?

ランドセルとは、日本の多くの小学生が、教科書、ノート、筆記用具などを入れて通学時に背負っている鞄(かばん)のことです。

小学校の6年間使い続けることができるよう、頑丈な造りをしています。

頑丈な造りをしているため、昔のランドセルは小さな子どもが背負うにはとても重かったのですが、昨今は軽量化が進んでいます。

また、色は「男の子=黒、女の子=赤」が定番でしたが、今はさまざまなカラーバリエーションがあります。

ランドセルいろいろ

現在は、

・防犯ブザーをぶらさげるフックがある

・複数の場所に反射材がついている

・スタイルキーパー(ランドセルの変形を防ぐ)が入っている

・ワンタッチオートロック(指で軽く抑えるだけで鍵がかかる)がついている

・パソコンやタブレットが入る大容量タイプ

などなど、便利な機能がついているランドセルも多く販売されています。

 

ランドセルの語源や由来、歴史とは?

ランドセルの語源は、オランダ語の「ransel」だといわれています。

読み方は「ランセル」または「ラヌセル」で、「背負うカバン」という意味があります。

 

江戸時代(1603年~1868年)の末期(幕末)に、幕府が洋式の軍隊を編成した際、兵士の持ち物を収納するためにオランダから布製の「ransel」が輸入されました。

そして、「ランセル」「ラヌセル」が次第になまって「ランドセル」と呼ばれるようになったようです。

 

 

軍隊で使われていたランドセルが、子どもたちの通学用のカバンとして使われるようになったのは、明治18年(1885年)の学習院が最初です。

明治10年(1877年)に開校した学習院では通学形態には決まりがなく、荷物を風呂敷に包んで自分で持って通学する子もいれば、使用人に荷物を持たせて通学する子もいました。

「学校ではみんな平等であり、家庭環境を教育の場に持ち込むのは良くない」ということで、明治18年(1885年)に、「学用品は使用人に持たせず、自分の手で持ってくるべき」としました。

そこで、背中に背負うことができて、両手がフリーになるということで、軍隊で使われていたランドセルが採用されることになりました。

当時のランドセルは布製でリュックサックのような形だったそうです。

明治20年(1887年)に大正天皇が学習院初等科に入学なさる際、伊藤博文がお祝いとして革製の箱型をしたランドセルを献上したそうです。

その革製の箱型ランドセルがルーツとなり、現在のランドセルへと変化しました。

明治30年(1897年)になると学習院のランドセルはサイズや形が統一されました。

現在も「学習院型ランドセル」と呼ばれており、基本的なスタイルは明治時代から変わっていないそうです。

外部リンク:革製の箱型をしたランドセル

 

しかし、革製のランドセルは高価なものだったため、都市部の富裕層の間で用いられることが多く、一般庶民にまで広まったのは昭和30年(1955年)以降、高度経済成長期を迎えたころといわれています。

 

 

革製のランドセルは、牛革が使われており重かったそうですが、技術開発が進み、昭和60年(1985年)ごろから人工皮革の軽いランドセルが作られるようになりました。

現在のランドセルは「学習院型ランドセル」と「キューブ型ランドセル」という二つのタイプに分けることができます。

「キューブ型ランドセル」は平成23年(2011年)に発売が開始されました。

「学習院型ランドセル」は、背当て(背中に当たる部分)と、横の大マチを縫い合わせた部分が出っ張っています。

「キューブ型ランドセル」は「学習院型ランドセル」の出っ張った部分を取り除き、四角い箱のように作られています。

出っ張りがないのですっきりとしており、容量も大きくなっているそうです。

 

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ランドセルの色はなぜ赤と黒だったの?

昔のランドセルの色はなぜ赤と黒だったのか?という疑問を抱く人もいるかもしれません。

 

その理由として、牛革はムラなく染色することが難しく、赤と黒は比較的ムラなく美しく仕上げることができるからという説があります。

ほかにも、男の子と女の子をひと目で判別できるようにしたという説があります。

 

また、昭和35年(1960年)ごろには、赤と黒以外のランドセルも販売されたそうですがほとんど普及せず、現在のようにさまざまなカラーバリエーションとなったのは平成12年(2000年)ごろだといわれています。

ランドセルは小学生が必ず使わなければならないという決まりはありませんので、使わない地域もあるようです。

長野県では、ランドセルよりも安くて軽い通学カバンが販売されており、8割~9割の小学生がその通学カバンを使っているそうです。

また、小学校入学のときにランドセルを購入したけれど、学年が上がるにしたがってランドセルを使わなくなり、4年生くらいになるとほとんどの子どもがスポーツバッグやリュックなどを使う地域もあるようです。

日本のランドセルが海外で人気?

日本ではランドセルは小学生が使うものですが、海外では大人が使っているそうです。

人気になったきっかけは、海外セレブやハリウッド女優が使い始めたことだといわれていますが、日本のアニメも影響しているといわれています。

ランドセルの機能性や、見た目がおしゃれだということも人気の理由です。

 

 

そもそも、海外では通学用に背負うカバン、リュックなどを使っている国はありますが、ランドセルのように小学生が使う専用のものはないようです。

ランドセルは幕末にオランダから伝わった「ransel」を元に日本人が考案したものなので、日本独自の物と言っていいでしょう。

そのため、英語では「randoseru」と日本のローマ字と同じ表記がされるようです。

最近は、費用を安く抑えるために外国でランドセルを作ることもありますが、日本製のランドセルは職人の手によってひとつひとつ作られていたり、品質や安全性も信用できるということで、外国人観光客がお土産に購入することもあるようです。

 

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ランドセルの日がある?

毎年3月21日は、ランドセルの日です。

6年間使ったランドセルをミニサイズに加工してくれる「スキップ」というお店が提唱した記念日です。

3月21日=3+2+1が小学校の修業(しゅうぎょう)年数の「6」になることからこの日に決められたそうです。

 

ランドセルの処分の仕方・捨て方は?

では、不要になったランドセルはどうすればいいのでしょうか?

 

ゴミとして処分

ランドセルを捨てる時は、お住いの自治体のゴミ分別に従いましょう。

多くの場合、不燃ごみとして処分するようです。

捨てるのはちょっと・・・という場合は、ランドセルを加工して小物入れやキーホルダー、財布やパスケースなどにしてくれるお店もあるそうです。

ランドセルリメイク

寄付する

海外に寄付をする団体も複数あり、物資が不足しているアフリカやアジア、アフガニスタン、シリアなどの子どもたちに寄付し、就学に役立てるそうです。

ただし、豚の革で作られたランドセルは宗教上の理由で使用できない国もありますので、寄付をするときには団体に確認をするようにしてください。

外部リンク:思い出のランドセルギフト|ジョイセフ

 

また、大手スーパーのイオンなどでも受け付けていますので気軽に寄付できますよ。

以下のリンク先を参考にしてくださいね。

外部リンク:思い出のランドセルギフト|イオン

 

ネットオークションで出品する

状態が良ければメルカリやヤフオクなどのネットオークションでも落札されるそうですので出品してみるといいかもしれませんね!

 

 

 

ランドセルが登場するまでは、荷物を風呂敷に包んだり、そのまま手に持っていたそうです。

ランドセルが誕生して100年以上経ち、その間に子どもたちが使いやすいように進化し、最初は赤と黒のシンプルだったランドセルも、カラーバリエーションが豊富になりました。

また、それだけではなく、かわいらしい刺繍が施されていたり、小物入れがついていたりと個性豊かになりました。

春には新一年生になった子どもたちが、ぴっかぴっかのランドセルを背負って新しい一歩を踏み出す姿を見ることができますね!

 

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