「三社参り」のやり方とは?いつまでにお参りすればいい?ルールとご利益

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三社参り

「三社参り」と聞くと、みなさんはどのようなことを想像しますか?

「三社参り」には二つの意味があり、地域によって「三社参り」の考え方が異なるようです。

今回は「三社参り」についてわかりやすく解説します。

 

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目次

三社参りとは?

読み方は、

「さんしゃまいり」または「さんじゃまいり」です。

「三社詣で(さんしゃもうで)」ということもあり、 三つの神社を参拝することです。

 

三社参りにはの次の二つの意味があります。

①「初詣としての三社参り」

②「特定の三つの神社をお参りする三社参り」

 

初詣としての三社参りとは?

西日本、主に九州地方に見られる風習で多くの人が元日や三が日に初詣として三つの神社にお参りすることです。

三つの神社は特に決まっていません。

単純に「初詣」や「三社参り」という人が多く、「三社参りは初詣のときにするもの」と考える人も多いです。

 

初詣としての三社参りがいつごろから始まったのか定かではありませんが、江戸時代(1603年~1868年)に福岡藩主だった黒田家も三社参りをしていたといわれています。

黒田家は、

1.筥崎宮(はこざきぐう・福岡市東区)

2.住吉神社(すみよしじんじゃ・福岡市博多区)

3.日吉神社(ひよしじんじゃ・福岡市博多区)

の三社をお参りしていたそうですよ。

 

筥崎宮

筥崎宮

特定の三つの神社をお参りする三社参りとは?

特定の三つの神社をお参りするのは、

「東国(とうごく)三社参り」

「西国(さいごく)三社参り」

があります。

 

東国三社参りとは?

香取神宮

香取神宮

1.鹿島神宮(かしまじんぐう・茨城県)

2.息栖神社(いきすじんじゃ・茨城県)

3.香取神宮(かとりじんぐう・千葉県)

の3つの神社を参拝することです。

 

東国三社参りは江戸時代(1603年~1868年)に伊勢神宮へ参拝したあと、関東以北の人々が帰る途中で東国三社をお参りする習慣が存在していたといわれています。

 

西国三社参りとは?

西国三社参りは「和歌山三社参り」とも呼ばれ、いずれも和歌山県にあります。

竈山神社

竈山神社

1.竈山神社(かまやまじんじゃ)

2.伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)

3.日前神宮(ひのくまじんぐう)・國懸神宮(くにかかすじんぐう)

の3つ神社を参拝することです。

日前神宮と國懸神宮は同じ境内にあるため一つと考え、総称を「日前宮(にちぜんぐう)」といいます。

 

西国三社参りはいつごろから存在していたのか定かではありません。

 

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「三社参り」の由来とは?

初詣としての三社参り、東国三社参り、西国三社参り、いずれの起源も定かではなく由来は諸説あります。

 

朝廷の風習が由来という説

朝廷の風習で、

●伊勢神宮(三重県)

●石清水八幡宮(京都府)

●賀茂神社(京都府)

の三社に奉幣(ほうへい)していたのを真似て、庶民が三つの神社に参拝するようになったという説があります。

奉幣とは、天皇の命によって神社などに幣帛(へいはく・神前に捧げるものの総称)を捧げることです。

 

三つの神様に挨拶をしていたのが由来という説

●産土神(うぶすなかみ・生まれた場所の守護神)

●鎮守神(ちんじゅかみ・住んでいる地域の守護神)

●氏神(うじがみ・先祖代々の守護神)

に挨拶をしていた風習が、三社参りになったという説がありますが、いつごろからの風習なのか定かではありません。

 

産土神、鎮守神、氏神は、本来は守護するものが異なりますが、時の流れの中で次第に混同され、現在はほぼ同義語となっています。

 

「三社参り」のやり方とは?いつまでにお参りすればいい?ルールとご利益

初詣としての三社参り

初詣

 

初詣に三社参りをする場合、やり方に明確なルールというものはなく、どこの神社をお参りしても良いです。

そのため、毎年違う神社をお参りする人もいます。

また、期間に決まりはありません。

 

多くの人がお正月の三が日中に三つの神社にお参りをしますが、こだわる必要はありません。

お正月の混雑を避けて三が日を過ぎてからお参りをしてもいいですし、お正月を旅行などで過ごし、自宅に戻ってから馴染みの神社にお参りしてもいいです。

また、一年かけて三つの神社にお参りしてもいいです。

 

但し、地域や家庭によってはルールが設けられている場合があります。

先祖代々お参りする神社やお参りする順番が決まっていたり、「元日中に三社参らなければならない」「三が日中に三社参らなければならない」といったルールがある場合もありますので地域のルールに合わせましょう。

ご利益については、お参りする神社によって異なりますので、自分が望んでいるご利益のある神社を選ぶといいですね。

 

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特定の三つの神社をお参りする三社参り

東国三社参り

東国三社参りのやり方にも明確なルールはなく、三社を巡る順番や期間は人それぞれで、一年のうちどのタイミングでも構いません。

御利益については以下の通りです。

鹿島神宮

鹿島神宮

● 鹿島神宮・・・勝負運、決断力、厄除け、必勝祈願

● 息栖神社・・・厄除け、招福、交通安全、海上守護

● 香取神宮・・・家内安全、良縁、海上守護

東国三社お守り

東国三社お守り

東国三社巡りでは、三社をお参りすることで完成する「東国三社お守り」というものがあります。

東国三社お守りは三角柱の形をしており、最初にお参りした神社で授与します。

※お守りは神様から授かるものと考えますので、「授与」といいます。

三角柱の三面のうち、最初の神社の面にはすでに社紋(神社の紋章)シールが貼られていますので、二つ目、三つ目の神社で社紋シールを授与して貼ったらお守りの完成です。

 

西国三社参り(和歌山三社参り)

西国三社参りのやり方にもルールはなく、三社を巡る順番や期間は人それぞれで、一年のうちどのタイミングでも構いません。

ご利益については以下の通りです。

● 竈山神社・・・縁結び、安産、五穀豊穣

● 伊太祁曽神社・・・厄除け、病気平癒、交通安全

● 日前神宮・國懸神宮・・・家内安全、良縁、結婚

西国三社参りは、東国三社参りのような共通のお守りはありません。

 

その他

その他、起源や由来は定かではありませんが、箱根や鹿児島にも「三社参り」があります。

 

■箱根三社参り(神奈川県足柄下郡箱根町の三社)

1.箱根神社(はこねじんじゃ)

2.箱根元宮(はこねもとつみや)

3.九頭竜神社(くずりゅうじんじゃ)

 

■鹿児島三社(鹿児島県鹿児島市の三社)

1.一之宮神社(いちのみやじんじゃ)

2.鹿児島神社(かごしまじんじゃ)

3.川上天満宮(かわかみてんまんぐう)

三社参り

三社参りがどういうものかわかりましたね。

初詣としての三社参りとはいうものの期間が特に決まっていないのには驚きましたね!

どの三社参りも特別なルールはなく、期間や順番も決まっていませんので自分のタイミングで三社参りをすると良いですね。

東京では「三社参り」と聞くと「三社祭(さんじゃまつり)」を思い浮かべる人が多いそうです。

「三社祭」は東京都台東区にある浅草神社で毎年5月に開催されるお祭のことなので「三社参り」とは関係がありません。

 

関連:浅草神社の「三社祭」はなぜ三社なの?三社の意味とは?

 

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