天皇陛下には戸籍や住民票、パスポートはあるの?

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私たち日本人はひとりひとりに戸籍があり、住民票があり、パスポートを持つことができます。

では、日本人にとって特別な存在であり、国民の象徴とされる天皇陛下は戸籍、住民票などををお持ちなのでしょうか?

今回は、天皇陛下の戸籍や住民票、パスポートの他、運転免許証についてご紹介します。

 

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目次

戸籍とは?

戸籍とは、家族の身分関係を証明し、国民を登録する目的で作成される公文書のことです。

「戸」はひとつの家族集団のことで、夫婦と未婚の子どもでひとつの家族集団とされ、子どもが結婚をすると戸籍から抜けて、配偶者と新しい戸籍を作ります。

 

戸籍は、本人の生年月日や氏名、出生地、婚姻歴、親子や養子縁組、配偶者などの関係が記されており、本籍地の市区町村で保管されています。

本籍地(ほんせきち)とは、戸籍を保管する市区町村がある場所のことです。

 

住民票とは?

住民票とは、「戸籍法」で定められた住民の居住関係を公に証明する公文書のことです。

 

住民票は、本人の生年月日や氏名、性別、住所、住民となった年月日、以前の住所などが記載され、市区町村ごとに管理作成されます。

「本籍地」や「世帯主との続柄」など、住民票の交付申請の際に記載するかどうか選ぶことができる項目もあります。

 

パスポートとは?

パスポートとは、国籍や身分などを証明し、国民が外国に旅行や仕事などさまざまな理由で滞在するときに、滞在先の国で保護を依頼する公文書のことです。

パスポートの申請などは都道府県ごとにあるパスポートセンターでできますが、発行元は外務省です。

外国へ行く際には必ず必要となる身分証明書で、取得するには戸籍を証明する「戸籍抄本(こせきしょうほん・戸籍の一部のみ)」や「戸籍謄本(こせきとうほん・戸籍のすべての情報)」などが必要です。

 

天皇陛下には戸籍や住民票、パスポートはあるの?

天皇陛下に限らず、皇室の方々には戸籍はなく「皇統譜(こうとうふ)」というものがあります。

「皇統譜」とは、天皇や皇族の身分に関する事項を記載した帳簿で、皇室典範(こうしつてんぱん・皇室に関する法律)によって定められています。

「皇統(こうとう)」とは、男系男子(父親が天皇に繋がる男子)で繋いできた系統のことです。

 

天皇陛下や皇室の方々は、戸籍がないので住民票やパスポートもありません。

 

「パスポートがないと外国には行けないでは?」

という疑問が生まれるかもしれませんが、国際慣例として、各国の元首(国家の代表者)はパスポートがなくても出入国が可能です。

 

日本国憲法では国家元首は定めていませんが、国際慣例として天皇陛下と皇后陛下が元首という扱いになります。

ほかの皇室の方々の場合は、外国へ行かれる場合はその都度、1回きりのパスポートが発行されるそうです。

 

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運転免許証は?

ここで「上皇陛下は運転免許をお持ちだったのでは?」と思い出す方もいらっしゃるかもしれません。

 

私たち一般国民の場合、住民票を提出して自動車学校に通い、実技試験と筆記試験に合格してから、運転免許証を取得しましたよね。

皇室の方々には戸籍や住民票がありませんが、 運転免許証を取得することは可能です。

 

 

上皇陛下に限らず、皇室の方々の場合、皇居内で警視庁の担当者から実技や筆記を学ばれ、試験を受けられるそうです。

 

今上天皇(現在の天皇陛下)は運転免許証をお持ちではなく、弟の秋篠宮皇嗣殿下はお持ちだそうです。

皇后雅子さまの場合、ご結婚前に運転免許証を取得なさっているので、一般国民と同じように自動車学校に通い、試験を受けられたそうですよ。

 

上皇陛下は皇太子だった昭和29年(1954年)に運転免許証を取得され、皇居内ではありますが、助手席に上皇后さまを乗せてドライブなさっていたそうです。

平成31年(2019年)1月に有効期限が切れる際、更新をなさいませんでしたので、現在は運転免許証をお持ちではありません。

 

 

天皇陛下や皇室の方々には、戸籍や住民票、パスポートがないのですね。

私たち一般国民は、自分がどこの国の住民なのか、どこに住んでいるのかを証明するために必要なものですが、天皇陛下はそのような証明は必要ありません。

上皇后美智子さまや、皇后雅子さま、紀子さまのように、一般国民として戸籍をお持ちだった方は、ご結婚され皇室に入る際に戸籍が抹消され、皇統譜に移ったそうです。

逆に、皇室からご結婚で離れる女性たちは、皇統譜からご結婚相手の戸籍へ移るそうですよ。

 

関連:天皇陛下の名前と苗字とは?仕事は国民のために祈ること?

関連:「戸籍謄本」と「戸籍抄本」の読み方とは?使い道の違いと取り方

 

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