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『針供養』とは?いつなの?どこでやっているの?

      2016/04/06

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「針供養(はりくよう)」という行事をご存知でしょうか?

どこかで聞いたことがあるとか、ニュースで見聞きしたことがある程度という方がほとんどかもしれません。

この我々には馴染みの薄い、針供養とは、一体どんな行事なのでしょうか?

またいつ、どこで行われるものなのでしょうか?

今回は針供養についてリサーチしていきたいと思います。

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針供養とは?

針供養とは、折れたり、曲がったり、錆びたりすることで使えなくなった縫い針を寺社(神社やお寺)に納め、針を供養し、裁縫の上達を祈る行事です。

供養の仕方は地域によって異なりますが、一般的には、豆腐やこんにゃくのような柔らかいものに針を刺します。

それまで硬い生地に何度も糸を通してきた針に、最後は柔らかいところで休んで成仏してほしいという労いの意味が込められているそうです。

針供養は、日本の年中行事、「事八日(ことようか)」に行われる行事です。

旧暦の2月8日は、新たに物事に着手するという意味から「事始め(ことはじめ)」、12月8日は物事を終えるという意味から「事納め(ことおさめ)」といわれ、この2つをまとめて「事八日」といいます。また逆に12月8日を事始め、2月8日を事納めとすることもあります。

これはこの時に始める「事」が新年に迎える神様の「事」なのか、田畑を耕し農耕に勤しむ人の「事」かという違いです。

年神様を迎える場合は12月8日が事始め、2月8日が事納めとなり、農業について言う場合は2月8日を事始め、12月8日が事納めとなります。

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東日本では、この日に妖怪や厄神が家を訪れるという伝承が多いのも特徴で目籠を軒先につるすならわしがあります。目籠は一つ目小僧などの妖怪が、たくさん目をもつ籠に驚いて逃げ出すようにという魔除けの意味があります。また「御事汁(おことじる)」という味噌汁を魔よけのために食べる習慣もありました。

事八日の行事は、2月8日と12月8日の両日か、どちらか一方で行われ、神事や祭事であることから、神様を迎えるために慎みを持って過ごす日とされ、針仕事を休むべきだと考えられていました。

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針供養はいつ、どこでやっているの?

針供養の日程は地域によってさまざまで、2月8日と12月8日の両日か、どちらか一方で行われます。

開催日ごとに、いくつかの寺社をご紹介しましょう

●28日と、128日の両日開催する寺社

京都府京都市 虚空蔵法輪寺

徳島県徳島市 天神社

●28日に開催する寺社

和歌山県和歌山市 淡嶋神社

福岡県北九州市 淡島神社

福岡県福岡市 警固神社

東京都台東区 浅草寺淡島道

神奈川県鎌倉市 荏柄天神社

大阪府大阪市 護国山太平寺

大阪府大阪市 大阪天満宮

愛知県名古屋市 若宮八幡社

●128日に開催する寺社

京都府京都市 幡枝八幡宮

京都府京都市 武信稲荷神社

京都府京都市 護王神社

滋賀県長浜市 長浜八幡宮

北海道札幌市 豊平神社

中でも、京都の虚空蔵法輪寺の針供養は、皇室の針を供養するためにはじめられたといわれ、平安時代(794年~1192年ごろ)から続いているそうです。

現在も、128日の針供養では、皇室からお預かりした針を供養しています。

寺社によって法要の時間が違いますので、事前にご確認ください。

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昔は、女性にとって大切な家庭での仕事のひとつだった針仕事ですが、現在は、家庭で針仕事をすることは少なくなりました。

そのため、針供養のことを知らない人も多いのかもしれません。

しかし、服飾に携わる方や、和装や洋装を学ぶ方の間では、日々の感謝と上達への願いをこめて、受け継がれているそうです。

針供養のように、普段使っている物に感謝する気持ちは、ほかの物へも向けられるといいですね。

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