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ソメイヨシノの起源と歴史、名前の意味とは?特徴や寿命は?

      2018/02/23


 

日本の国花といえば桜ですが、桜といえば「ソメイヨシノ」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?

日本各地で、淡いピンク色の花を咲かせるソメイヨシノですが、その起源や歴史はどういうものなのでしょう?

今回は、ソメイヨシノについて調べてみました。

 

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ソメイヨシノの起源と歴史、名前の意味とは?

ソメイヨシノは桜の品種の一種です。

 

桜の語源は、日本神話に登場する木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の「さくや」から来ているという説があり、木花咲耶姫は木の花(桜とされています)のように美しい女神で、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の孫、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の妻となりました。

また、「咲く」という言葉に複数を意味する「ら」を加えたものという説もあります。

 

桜は、主に北半球の暖かい地域に多く分布しており、日本には多くの種類が集中しています。

それぞれの土地で、さまざまな自然環境に合わせて多くの種類が生まれ、日本の桜は、数百万年前から自生していたと考えられています。

また、桜は突然変異が起こりやすいといわれており、さらにもともと日本に自生していた「オオシマザクラ」「ヤマザクラ」「エドヒガンザクラ」などを元に品種改良なども行われたことから、現在では600以上の種があるといわれています。

 

ソメイヨシノは漢字で「染井吉野」と書きます。

起源は日本固有の「オオシマザクラ(大島桜)」と「エドヒガン(江戸彼岸)」の交雑種(異なる種を交配して繁殖させたもの)であることが遺伝子研究によって判明しています。

 

オオシマザクラ



 

エドヒガン



 

ソメイヨシノは歴史的には新しい品種で、江戸時代(1603年~1868年)中期から末期に園芸の盛んだった江戸の郊外の染井村(現在の東京都豊島区駒込)で誕生しました。

植木職人が挿し木や接ぎ木で増やし、売り出したといわれ、明治時代以降に広まったものです。

挿し木とは、原木から枝を切り、その枝をそのまま土や水に挿して育てる方法で、接ぎ木とは、元となる木に切れ目を入れ、そこに原木から切った枝を挿して育てる方法です。

この桜を売り出す時に、植木職人たちは日本一の桜名所である奈良県の吉野山にあやかって「吉野桜(ヨシノザクラ)」または「吉野(ヨシノ)」と名付けたのだそうです。

 

吉野山



 

他の桜に比べると花が大きくて花付きも良く、見栄えの良い吉野桜は、「吉野」という名前付けたこともあり大変な人気になったそうです。

しかし、吉野地方で自生している桜は「ヤマザクラ」で、「吉野桜」とは異なる種であることから、「吉野桜」という名前ではヤマザクラと混同される恐れがあるということで、明治33年(1900年)に、誕生の地である染井村にちなみ「染井吉野(ソメイヨシノ)」と改名されました。

そして、成長が早く、若いうちから花を咲かせるソメイヨシノは、明治時代以降、日本各地の城跡や公園、学校、道路沿いなどの公共施設に植えられ一気に広まりました。

今や全国に植えられている桜の約8割がソメイヨシノで、桜の代名詞的存在となっています。

 

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ソメイヨシノの特徴とは?

ソメイヨシノの最大の特徴は、最初の一本から挿し木や接ぎ木で増やしていった、いわゆるクローンであるということでしょう。

クローンとは、ひとつの細胞や個体が増えたもので、全く同じ遺伝子情報を持つものをいいます。

そのため、今私たちが目にするソメイヨシノは、最初の一本を起源とし、全く同じ遺伝子情報を受け継いでいるクローンというわけなのです。

ですから、他の植物のように種から自然に増えるわけではなく、人の手を介さないと生存することが出来ない品種だということもいえます。

ちなみに最初の一本は人の手によって作り出されたのか、自然に交雑したものを偶然発見したのかはわかっていないそうです。

 

また、ソメイヨシノは交配したエドヒガンの「葉が出る前にピンクの花が咲き揃う」とオオシマザクラの「大きくて整った花付きの良さ」を併せ持っているところも大きな特徴と言えるでしょう。

ちなみにソメイヨシノの花言葉は「純潔」「優れた美人」なのだそうですよ。

「純潔」というのはソメイヨシノが最初の一本を起源とし、同じ遺伝子を持つことから来ているそうです。

 


 

ソメイヨシノの寿命は?

桜は種類によっては樹齢1000年を超えるものもありますが、ソメイヨシノの寿命は60年程度ということです。

ソメイヨシノは10年程度で根を張り、花を咲かせますが、40年ほど経つと徐々に衰弱し、50年を過ぎると幹が内部から腐りやすくなるそうです。

また、交雑種であることから病気に弱いといわれており、枝が折れたり、切り傷があるとそこから幹を腐らせる菌が侵入しやすくなります。

また、桜の名所といわれる場所の多くはソメイヨシノが植えられており、大勢の花見客が幹を踏みつけたり、マナーが悪い花見客によって枝を折られたりすることも、寿命が短い原因のひとつと考えられています。

しかし、樹齢80年や樹齢140年といわれるソメイヨシノも存在しているため、人がきちんと管理し、生育環境を整えれば短命ではなくなるのではないかと考えられています。

 

 

日本各地のソメイヨシノは、春になると花一斉に咲かせ、そして一斉に散っていきます。

日本人はそこに美しさや儚さを感じてしまうのですが、ソメイヨシノがすべて同じ遺伝子を持つクローンだからこそそのようなことが起こるのです。

春は出会いや別れの季節ですが、一斉に咲き、一斉に散る桜を重ね合わせることで、そのシーンがさらに深く、より美しいものに感じられるのは、日本人だけが持つ独特の感性なのかもしれません。

 

関連:2018年桜の開花予想や満開はいつ?桜前線の意味とは?

 

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