秋といえば読書の秋ですが、10月27日に「読書の日」という記念日があります。
「読書の日」は、なぜ10月27日なのでしょうか?
その由来や、どのような日なのかについて解説します。
また、4月23日にも「読書の日」があるのですが、10月27日と何が違うのでしょうか?
読書の日はなぜ10月27日?由来とは?
読書の日が10月27なのは、「読書週間」の初日であることが由来です。
読書週間は、毎年10月27日~11月9日まで行われます。
2024年の読書の日は10月27日(日)
読書週間は10月27日(日)~11月9日(土)になります。
読書週間の由来は以下のとおりです。
まだ図書館の利用が一般的ではなかった大正13年(1924年)、日本図書館協会が、図書館をPRする目的で11月17日~23日を「図書館週間」として制定したのが始まりです。
昭和8年(1933年)には「図書館週間」に東京書籍商組合が主催する「図書祭」も開催され読書を推奨する行事が行われていたそうです。
しかし、昭和14年(1939年)に第二次世界大戦の影響で「図書館週間」は廃止されてしまいました。
そして、終戦後の昭和22年(1947年)に読書週間実行委員会が結成され、「図書館週間」をもとに読書の力によって平和な文化国家を作ろうという目的で「読書週間」が制定されました。
読書週間実行委員会は、日本図書館協会や日本出版協会をはじめ本に関する30あまりの団体や組織によって結成されています。
第一回「読書週間」は22年(1947年)11月17日~23日だったのですが大変好評で「1週間では惜しい」という声が上がりました。
それで、翌年の昭和23年(1948年)の第二回からは日付が変更され11月3日「文化の日」を中心とした、10月27日~11月9日の2週間になったのです。
その後、昭和34年(1959年)からは、読書推進運動協議会が主催団体となり、現在に至ります。
このように「読書週間」については詳細がわかっているのですが、「読書週間」の初日である10月27日がなぜ「読書の日」になったのか、制定した目的や団体など詳細は不明です。
4月23日との違い
4月23日は、同じ読書の日でも「子ども読書の日」です。
由来は、平成13年(2001年)に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が施行されたことです。
その法律の中に「国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるため、子ども読書の日を設ける」とあったことから、4月23日を「子ども読書の日」と定めました。
「子ども読書の日」は「こどもの読書週間」の初日です。
こどもの読書週間は「こどもの日」を中心とした4月23日~5月12日に行われる行事で、「子どもたちにもっと本を読む場所を!」という願いから昭和34年(1959年)から始まりました。
「こどもの読書週間」の「こども」がひらがな表記なのは「こどもの日」に名称を合わせたからだそうです。
また、「子ども読書の日」が、4月23日になった理由は、ユネスコがこの日を「世界図書・著作権デー」に制定していることにちなんでいます。
「世界図書・著作権デー」が4月23日になった理由は、有名な作家の命日が1616年4月23日だったからです。
●ウィリアム・シェイクスピア(1564年4月26日~1616年4月23日)
●ミゲル・デ・セルバンテス(1547年9月29日 ~1616年4月23日)
●インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ( 1539年4月12日~ 1616年4月23日)
また、他に誕生日が4月23日の作家も多くいることも理由となっているようです。
●ハルドル・ラクスネス(1902年4月23日 ~1998年2月8日)
●モーリス・ドリュオ(1918年4月23日~2009年4月14日)
「読書の日」がどういう日なのかわかりましたね。
「読書の日」よりも「読書週間」の方が認知度が高く、書店や図書館にも「読書週間」のポスターが貼られたり、おすすめの書籍や人気の書籍が紹介されたりと、読書の推進活動が活発に行われています。
「読書の日」は1日だけですので、読書をするには時間が足りないかもしれませんが、「読書の日」から始まる「読書週間」の期間は二週間ありますので、ゆっくりと読書をして過ごせるのではないでしょうか?
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