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「エとヱ」「イとヰ」の違いと使い分けとは?



みなさんは、カタカナの「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の違いや使い分けはどのようになっているのかご存知ですか?

有名なものだと「ヱスビー食品」、「ヱビスビール」、「ヱヴァンゲリヲン」、「ニッカウヰスキー」などに「ヱ」や「ヰ」が使われています。

今回はカタカナの「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の違いについて調べてみました。

 


「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の違いとは?

五十音で「エ」「イ」はア行で、「ヱ」「ヰ」はワ行という違いがあります。

ア行は「アイウエオ あいうえお」で、ワ行は「ワヰウヱヲ わゐうゑを」なのですが、ワ行の「ウ・う」はア行の「ウ・う」と同じなので省略され、「ヰ・ゐ」と「ヱ・ゑ」は現代仮名遣い(げんだいかなづかい)では使わない字なので省略されることが多いです。

仮名遣い(かなづかい)とは仮名(ひらがなとカタカナ)の使い方のことで、現代仮名遣いは、昭和61年(1986年)に内閣告示第一号として交付された仮名の遣い方のことです。

 

現代仮名遣い以前のものを歴史的仮名遣いといい、「旧仮名遣い」や「復古仮名遣い」「古典仮名遣い」と呼ぶこともあります。

 


 

「ヰ・ゐ」と「ヱ・ゑ」は歴史的仮名遣いで、現代仮名遣いでは使わなくなりました。

江戸時代の中頃までは発音も違い、「エ」は「e(え)」と発音しますが、「ヱ」は「we(うぇ)」と発音したそうです。

また、「イ」は「i(い)」と発音しますが、「ヰ」は「wi(うぃ)」と発音しました。

しかし、江戸時代の終わりごろになると両者の間に発音の違いがなくなり、現代仮名遣いで「ヱ・ゑ」は「エ・え」に、「ヰ・ゐ」は「イ・い」に置き換えられたのです。

 


「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の使い分けとは

現代仮名遣いでは「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の使い分けはなく、「エ」「イ」だけを使いますが、ヱスビー食品やヱビスビール、ヱヴァンゲリヲン、ニッカウヰスキーのように「ヱ」や「ヰ」を使うことがあります。

これは、現代仮名遣いでは「ヱ」と「ヰ」は存在していませんが、歴史的仮名遣いを用いることが禁止されているわけではないからです。

 

ヱスビー食品

ヱスビー食品は、大正12年(1923年)に日賀志屋として創業され、昭和24年(1949年)に「ヱスビー食品株式会社」と社名を変更します。

しかし、「ヱ」は現代仮名遣いではないため学校教育では使われていないなど親しみにくいという理由で平成4年(1992年)に社名の一般表記を「エスビー食品」に変更しました。

現在、一般的には「エスビー食品」となっていますが、登記上は「ヱスビー食品」のままです。

 

 

ヱビスビール

「ヱビスビール」は、サッポロビールが製造するビールの名前です。

明治23年(1890年)に発売され、令和2年(2020年)に120周年を迎えた歴史のあるビールですが、伝統のブランドを守るために「ヱ」を使い続けているそうです。

 

 

ヱヴァンゲリヲン

「ヱヴァンゲリヲン」については、平成7年(1995年)から平成8年(1996年)に放送されたテレビアニメとその劇場版は「新世紀エヴァンゲリオン」と表記されますが、平成19年(2007年)から始まった映画シリーズは「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」と表記し、シリーズの違いを「ヱ」と「ヲ」で表しているといわれています。

 

 

ニッカウヰスキー

「ニッカウヰスキー」は、昭和9年(1934年)に「大日本果汁株式会社」として設立され、昭和27年(1952年)に「ニッカウヰスキー」に名称を変更しました。

この名称変更の際、普通は「ニッカウイスキー」と表記するところを、ウイスキーは水が命なので「イ」の部分を井戸の「井」という漢字にして「ニッカウ井スキー」としたかったのですが、当時は漢字とカタカナが混じった社名を登記できなかったため「井」に似た「ヰ」を用いたそうです。

また、「whiskey」の「ウィ」の発音と「ヰ」の発音が近いからというのも理由のひとつなのだそうです。

平成13年(2001年)にアサヒビール株式会社の子会社になりましたが、現在も「ニッカウヰスキー株式会社」としてさまざまな商品を取り扱っています。

 


 

カタカナの「エ」と「ヱ」、「イ」と「ヰ」の違いがわかりましたね。

現在は現代仮名遣いが使われているため、一般的には「ヱ」や「ヰ」を使うことはありませんし、発音も「e」と「we」、「i」と「wi」の使い分けをしている人はいません。

しかし、歴史的仮名遣いの「ヱ」や「ヰ」を使うことが禁止されているわけではありませんので、企業の名前や商品名、人名や赤ちゃんの名前などに使っても問題はないそうです。

 



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