「一年の計は元旦にあり」の意味と由来とは?使い方と例文。英語で何と言う?

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計画を立てる男性

お正月になると聞くことの多い「一年の計は元旦にあり」ということわざ。

なんとなく言いたいことはわかるのですが、実際はどういう意味のことわざなのでしょうか?

意味や由来、使い方と例文などについてわかりやすく解説します。

 

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目次

「一年の計は元旦にあり」の意味とは?

「一年の計は元旦にあり」の読み方は「いちねんのけいはがんたんにあり」です。

 

一年の計の「計」とは、 「計画」のことです。

また、「元旦(がんたん)」は1月1日の朝を指す言葉です。

元旦の「旦」の字は地平線または水平線から上がってくる太陽を表しているといわれています。

初日の出

 

ちなみに「元日(がんじつ)」は1月1日全体を指す言葉です。

 

ですので、このことわざは、

「一年の計画は一年の最初である1月1日の朝に立てるのが大事である。」ということです。

物事を始めるには最初にしっかりと計画を立てることが大事 であるという意味になりますね。

 

ただし、「元旦」の代わりに「元日」や「正月」が使われることもあり、

「一年の計は元日にあり」

「一年の計は正月にあり」

とする場合もあります。

 

「一年の計は元旦にあり」の由来とは?

このことわざの由来には3つの説があります。

 

戦国時代の武将・毛利元就が由来という説

毛利元就

毛利元就

毛利元就(もうりもとなり・1497年~1571年)は、戦国時代に中国地方全域を支配した有名な武将です。

その毛利元就が、こんなことを言ったそうです。

●一年の計は春にあり

 

●一月の計は朔(ついたち)にあり

 

●一日の計は鶏鳴(けいめい)にあり

 

朔(ついたち)とは、月の最初の一日のことです。

 

鶏鳴(けいめい)とは、鶏が鳴くときなので、早朝のことです。

漫画などでよく鶏が朝になると「コケコッコー」と鳴くシーンがありますよね。

 

訳すと以下のようになります。

●一年の計画は、春に立てるのが大事

 

●一月の計画は、一日(ついたち)に立てるのが大事

 

●一日の計画は、朝に立てるのが大事

つまり、この3行はすべて 「最初に計画を立てることが大事」といっているんですね。

 

特に一行目の「一年の計は春にあり」は、春か元旦かの違いだけですし、旧暦では「立春(りっしゅん・毎年2月4日ごろ)」を新年、一年の始まり、正月と考えていたこともあり、これが「一年の計は元旦にあり」の語源なのではないかといわれています。

 

中国の月令広義(げつれいこうぎ)の四計(しけい)が由来という説

月令広義(げつれいこうぎ)とは、中国がまだ明(みん)という国だった時代に、官僚であり学者であった馮應京(ひょうおうきょう)が書いた本です。

この本は、当時の中国の年中行事(毎年特定の時期に行われる行事のこと。日本でいう七夕やお月見など)や儀式を解説したものです。

そして、この本に出てくる「四計(しけい)」という文章に、こんなことが書いてありました。

●一日の計は晨(あした)にあり

 

●一年の計は春にあり

 

●一生の計は勤にあり

 

●一家の計は身にあり

晨(あした)とは朝のことです。

春とは、正月のことです。

勤は勤労、つまり働くことです。

身は自分の体なので、健康ということです。

 

つまり、以下のように書いているのです。

●一日の計画は、朝に立てるのが大事

 

●一年の計画は、その年の最初に立てるのが大事

 

●一生の計画は、まじめに努力し働くことが大事

 

●一家の将来(の計画)は、健康であることが大事

1行目と2行目は、毛利元就が言っていることとほとんど同じですね。

 

平賀源内が由来という説

平賀源内

平賀源内

3つ目は江戸時代に様々な分野で大活躍した天才・平賀源内(ひらがげんない・1728年~1780年)が1763年に出した「風流志道軒伝(ふうりゅうしどうけんでん)」という小説の中にある一文です。

 

●一日の計(はかりごと)は朝にあり、一年の計は元日にあり

 

とあります。

 

つまり、以下のように書いてあるのです。

 

●一日の計画は朝にたてるのが大事、一年の計画はその年の最初の日の元日にたてるのが大事

 

こちらは元旦ではなく元日ですが、最初が大事という意味は同じですね。

 

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「一年の計は元旦にあり」の使い方と例文

では実際はどんな使い方をするのかというと、やはり目標をたてるときに使うことが多いです。

 

●例文1

「一年の計は元旦にありというので、1月1日の朝に一年の目標をたてた。」

 

●例文2

「元旦にたてた目標体重を達成した。やはり一年の計は元旦にありだ。」

 

●例文3

「一年の計は元旦にありというが、元旦を待っていると遅いので、来年の目標を今日立てた。」

 

このように前向きな使い方をするので、使っていると気分も前向きになりますね。

 

「一年の計は元旦にあり」英語で何と言う?

このことわざは元旦のことなので日本にしかないのかと思いましたが、実は英語にも似たことわざがあります。

 

●New year’s day is the key of the year.
(元日は一年の鍵である)

 

●A good beginning makes a good ending.
(よい始まりがよい終わりを作る)

 

最初の計画が大事なのは、全世界共通なんですね。

外国人の友達ができた時は、ぜひ披露してみてください。

 

計画を立てる女性

 

「第一印象が大事」「何事も最初が肝心」ともいうように、「最初」はとっても大事です。

ぜひ元旦に計画をたてて、実際にやってみてください。

元旦に決意すると、今年こそはやるぞ!という気持ちと、年の初めスタートという区切りの良さで、モチベーションがあがるのでおすすめですよ!

 

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