神社やお寺の階段が長いのはなぜ?石段の数の意味とは?階段が多い神社・お寺ランキング

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神社やお寺の階段

神社やお寺に初詣に行ったときに「階段が長いのはなぜだろう?」と思ったことはありませんか?

目の前に長く続く階段に一瞬怯んでしまうこともありますよね。

今回は、神社やお寺の階段が長いのはなぜなのか、また石段の数に意味はあるのか、についてわかりやすく解説します。

また、階段が多い神社・お寺をランキングで紹介します。

 

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目次

神社やお寺の階段が長いのはなぜ?

神社は神道、お寺は仏教です。

宗教は違いますが、階段が長い理由は同じで、以下の理由があります。

 

頭を下げるため

階段を上る時には、足元に気を付けるため自然と視線は下に行きます。

そのため、自然と頭を下げてお参りをすることになります。

神仏にお参りをするときは、神仏を敬う気持ちで頭を下げてお参りをするように長い階段が設けられたといわれています。

 

神仏を高い位置に置くため

神社の階段

日本には昔から、尊敬するものを自分より高い位置に置く習慣があります。

神仏を見下ろすことは失礼にあたると考えますので、階段を長くすることで神仏は自然と高い位置に置かれます。

 

心身を清めるため

階段を一段上がるごとに、普段の生活で心身についてしまった煩悩(ぼんのう)や穢れ(けがれ)を落とし、階段を上り切った時には、心身が清められていると考えます。

また、仏教では長い階段を上ることを修行のひとつと考えます。

 

神社やお寺が山にあるから

すべてではありませんが、神社やお寺は山にあることが多いですよね。

 

お寺の場合、山そのものが修行の場だったので、滋賀県の比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)や、和歌山県の高野山(こうやさん)のように、山全体をお寺と考えることがあります。

外部リンク:天台宗総本山 比叡山延暦寺

外部リンク:真言宗総本山 高野山金剛峯寺

 

神社の場合、日本古来から山岳信仰(さんがくしんこう・山を信仰対象にしたもの)があり、奈良県の大神神社(おおみわじんじゃ)や、福岡県の英彦山神宮(ひこさんじんぐう)のように、山全体をご神体(ごしんたい・礼拝の対象)と考える神社もあります。

外部リンク:大神神社

外部リンク:英彦山神宮

 

山全体をお寺と考える場合やご神体と考える場合、神社やお寺は山の途中や山頂にあるので、山の麓から神社やお寺に行くために長い階段が必要となります。

そのため必然的に階段が多くなるのですね。

 

石段の数の意味とは?

神社やお寺の階段は石で作られており、石段と呼びます。

石段の数そのものについては、特別な意味はありあません。

 

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階段が多い神社・お寺ランキング

長い階段の神社やお寺はたくさんありますが、日本で一番階段が多い神社仏閣はどこなのでしょうか?

ランキングにしてみました!

 

1位 釈迦院(しゃかいん) 3,333段

「釈迦院」は熊本県八代市にある天台宗の寺院で、信仰すれば長患いせずに極楽へ旅立てる「ポックリ寺」とも呼ばれています。

 

釈迦院は1200年の歴史をもつ寺院で、文化遺産として後世に残すことと、町おこしのシンボルとすることを目的に、表参道に3,333段もある「日本一の石段」を建設しました。

昭和55年(1980年)に建設が始まり、昭和63年(1988年)に完成しました。

この石段は、日本各地の石だけでなく、中国、韓国、インド、ブラジル、南アフリカ、アメリカなど世界各地の石が使用されており、国際親善や友好の絆が結ばれています。

 

外部リンク:釈迦院

 

2位 出羽三山神社(でわさんざんじんじゃ) 2,446段

山形県にある神社で、出羽三山とは、

「月山(がっさん)」

「羽黒山(はぐろさん)」

「湯殿山(ゆどのさん)」

という三つの山の総称です。

 

出羽三山の山はそれぞれ

●羽黒山は現世の幸せを祈る山(現在)

●月山は死後の安楽と往生を祈る山(過去)

●湯殿山は生まれかわりを祈る山(未来)

と考えられています。

 

江戸時代には現在・過去・未来を巡る「生まれかわりの旅」として出羽三山を参拝する人が多かったそうですよ。

2,446段の石段があるのは、羽黒山の参道です。

現在も、羽黒山の2,446段を歩く「石段詣(いしだんもうで)」というものがあります。

神秘的な杉並木で囲まれた石段を自分のペースで歩むことで新しい自分に出会うことができますよ。

 

1位の「日本一の石段」が作られるまでは、出羽三山神社の石段の数が日本一でした。

神社の石段の数としては現在も第1位です。

 

外部リンク:出羽三山神社

 

3位 金刀比羅宮(ことひらぐう) 1,368段

香川県の象頭山に鎮座する神社で、古くから「こんぴらさん」と呼ばれて親しまれています。

奥宮までは1,368段ですが、本宮までは785段なので、時間や体力などを考慮して奥宮までは行かず、本宮のみお参りする人も多いようです。

階段の両側にはお店がたくさん並んでいますので、お店に立ち寄ったり休憩をしたりしながら、自分のペースで歩みましょう。

 

外部リンク:金刀比羅宮

釈迦院の石段

釈迦院の石段

神社やお寺の階段が長い理由がわかりましたね。

山は古くから信仰の対象や修行する場所だったので、そこに神社やお寺を作ったのも不思議ではありませんよね。

階段の数が最も多い釈迦院は、上りきるまで2時間程度かかるそうですよ!

途中でトイレや休憩所も整備されているそうなので、ゆっくり自分のペースで一段一段上がっていくと良いですね。

 

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