
みなさんは「畳語」という言葉を聞いたことがありますか?
初めて耳にするという方でも、日常生活の中で何気なく畳語を使って会話をしているはずです。
さて一体どんなものなのでしょう?
畳語に似たもので「オノマトペ」というものがありますが、どのような違いがあるのでしょうか?
畳語の読み方と意味、例文をご紹介します。
畳語の読み方と意味
畳語の読み方は「じょうご」です。
畳語とは、
- 「山々」
- 「色々」
- 「またまた」
のように、同じ語を繰り返した言葉のことをいいます。
畳語という言葉は、「畳む(たたむ)=物を折り返して重ねること」が由来となっています。
「繰り返し言葉」ともいいます。
畳語の種類
ここでは、重ねたり、繰り返す言葉の種類(品詞)によって、どのような畳語があるのか見てみましょう。
| 品詞 | 畳語(繰り返し言葉) |
| 名詞 | 人々、神々、各々 |
| 動詞 | 休み休み、泣く泣く |
| 形容詞 | 赤々、寒々 |
| 形容動詞 | しぶしぶ、嬉々 |
| 副詞 | ほどほど、たびたび |
| 数詞 | 一々、満々、三々五々 |
| 感嘆詞 | おやおや、まぁまぁ |
「各々」、「ほどほど」のように元の単語をそのまま重ねたものを「完全畳語」といいます。
また、「人々(ひとびと)」のように、後ろの音が濁音化するものも「完全畳語」です。
一方、「四苦八苦」や「右往左往」のように言葉の一部だけを繰り返すものを「部分畳語」といいます。
畳語の効果
畳語には、次の3つの表現効果があります。
1. 物などが複数であることを表現する効果
- 「国々」
- 「我々」
- 「日々」
- 「村々」
- 「星々」
など
2. 動作などが継続、または反復していることを表現する効果
- 「たびたび」
- 「段々」
- 「返す返す」
など
3. 意味を強調する効果
- 「どんどん」
- 「ますます」
- 「寒々」
など
よく使われる畳語一覧
日常の中で、特によく使われる畳語をまとめてみました。
| 畳語 | 読み方 | 意味 |
| 色々 | いろいろ | 種類が多いこと |
| 数々 | かずかず | たくさん |
| 日々 | ひび | 毎日 |
| 後々 | のちのち | あとで |
| 半々 | はんはん | 半分ずつ |
| 仄々 | ほのぼの | ほんわかとしたさま |
| 苛々 | いらいら | 苛立つ気分 |
| 延々 | えんえん | ずっと継続して |
| キラキラ | きらきら | 輝くようす |
| ピカピカ | ぴかぴか | 光を発するようす |
| つやつや | つやつや | 艶めくようす |
| バラバラ | ばらばら | 散らばっている |
| 精々 | せいぜい | できるだけ |
| 度々 | たびたび | ときおり |
| 続々 | ぞくぞく | 連なって |
| 転々 | てんてん | 移り変わること |
| 偶々 | たまたま | 偶然に |
| ヒラヒラ | ひらひら | 紙や蝶などが舞い飛ぶようす |
| 蒸し蒸し | むしむし | 湿度と気温が高い |
| 諸々 | もろもろ | 数多くのものや多種多様なもの |
畳語の例文
畳語を使った例文をいくつかご紹介します。
畳語の部分はかっこで囲っています。
●夜空を見上げると、「星々」が「きらきら」と輝いている
●声を掛けたから人が「どんどん」集まっている
●長期戦になるから「休み休み」やりましょう
●喧嘩の内容を思い出して「苛々」してしまう
●桜の花びらが「ひらひら」と舞っている
●「おやおや」、そんなに泣いてどうしたの?
●世界の「人々」が、平和な「日々」を送れるよう願っている
●梅雨の季節は「蒸し蒸し」しているね
●彼は各地を「転々」としているよ
●「バラバラ」になっていたパズルが完成した
●かわいいからって構うのも「ほどほど」にしなさい
オノマトペとの違いとは?
畳語に類似する言葉として、「オノマトペ」というものがあります。
語源はフランス語の「onomatopée」で、「擬音語」や「擬態語」という意味があります。
英語では「onomatopoeia」と書きます。
オノマトペとは、自然界の音や声、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語のことを指します。
オノマトペは、日本語では大きく
●擬声語
●擬音語
●擬態語
●擬容語
●擬情語
5つに区別できます。
それでは具体例を見ていきましょう。
1. 擬声語
人間や動物の声を表したもの
- 「ワンワン」
- 「コケコッコー」
- 「おぎゃあー」
- 「ぺちゃくちゃ」
など
2. 擬音語
自然界の音や物音を真似て文字として表したもの
- 「ドカーン」
- 「ガツン」
- 「サラサラ」
- 「しとしと」
など
3. 擬態語
本来は音のしない無生物の動きや様子を音に例えて表したもの
- 「キラキラ」
- 「ピカピカ」
- 「シーン」
- 「どんより」
など
4. 擬容語
生物の動きや状態を音に例えて表したもの
- 「うろうろ」
- 「ぐんぐん」
- 「ふらり」
- 「ぼうっと」
など
5. 擬情語
人の心理状態や痛みなどを音に例えて表したもの
- 「イライラ」
- 「どきり」
- 「しんみり」
- 「わくわく」
など

日本語の中には、約5000種類以上ものオノマトペがあると言われています。
世界中の言語の中でも、日本語は特にオノマトペが多い言語として有名です。
それなのに、「オノマトペ」を一語で表す言葉は日本語にはありません。なんだか不思議ですよね。
なお、オノマトペの中の「ゴロゴロ」「どきどき」のように単語を重ねたり、繰り返したりするものは、すべて畳語になります。
つまり、オノマトペの一部に畳語が含まれるということになります。
そして、畳語は同じ語を繰り返さなければなりませんが、オノマトペは必ずしも繰り返す必要はないという違いがあります。

畳語という言葉を初めて聞いた方でも、普段から数多くの畳語を使っていることがわかりましたね。
日常会話から畳語を取り除こうと思うと、会話するのが困難なほどです。
日本語は畳語を使うことでより豊かな表現が可能になるのですね!
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