「話」よりも「お話」、「連絡」よりも「ご連絡」と言う方が丁寧に聞こえますよね。
また敬語を使う時には「お」や「ご」を最初につけることが多いのです。
では、「お」と「ご」の違いとはなんなのでしょうか?
上手に使い分けないと、とてもおかしな言葉遣いになってしまうのですが、みなさんは正く使っていますか?
今回は「お」と「ご」についてわかりやすく解説します。
「お」と「ご」違いとは?
「お」と「ご」は接頭語(せっとうご)です。
接頭語とは、単独では用いることができず、常にほかの語の上について、その語とともに一語を形成するものです。
「お」と「ご」は漢字で両方とも「御」と書き、漢字でもひらがなでも間違いではありません。
接頭語の「お」と「ご」の違いは、
「お」は和語の頭
「ご」は漢語の頭
に付けるということです。
例外はあるものの基本的には、訓読みする語は和語、音読みする語は漢語です。
和語と漢語とは?
和語とは、「大和言葉(やまとことば)」ともいわれ、もともと日本で使われていた言葉です。
漢字の訓読みや、ひらがなで表されることが多く、日常使われる言葉の多くは和語だといわれています。
和語は、
「木(き)」
「川(かわ)」
「山(やま)」
「海(うみ)」
「見る(みる)」
「聞く(きく)」
「金(かね)」
「酒(さけ)」
などがあります。
漢語とは、中国から入ってきた言葉です。
中国からはいってきた言葉は音読みされることが多く、
「生活(せいかつ)」
「注意(ちゅうい)」
「自然(しぜん)」
「説明(せつめい)」
などがあります。
和語だから、漢語だからと、すべての言葉に「お」や「ご」がつけられるわけではなく、自然現象や動植物、外来語、公共物などには「お」や「ご」はつけません。
「お」と「ご」の使い分けについて
それでは、「お」と「ご」の具体的な使い分けを見ていきましょう。
「お」+「和語」
・お話
・お山
・お車
・お手紙
・お知らせ
・お断り
・お金
・お酒 など
「ご」+「漢語」
・ご注意
・ご説明
・ご連絡
・ご通知
・ご住所
・ご意見
・ご利用
・ご計画 など
例外:「お」+「漢語」、「ご」+「和語」
・お野菜
・お化粧
・お食事
・お礼状
・お名刺
・お時間
・ごゆっくり
・ご親切
・ご入用 など
「お」と「ご」どちらも使えるもの
・お返事・ご返事
・お誕生・ご誕生
・お利息・ご利息
・お会計・ご会計 など
「お」や「ご」をつけることで敬語になる
和語と漢語に「お」や「ご」をつけることによって多くの場合、尊敬語や謙譲語、美化語などの敬語になります。
尊敬語の例
「お」や「ご」をつけることで、相手の行為を高め敬意を表す尊敬語になります。
・お心遣い
・お気持ち
・ご教示
・ご連絡
・ご意見 など
謙譲語の例
「お」や「ご」をつけることで、自分の行為をへりくだって相手を立てる謙譲語にります。
・お届け
・お伝え
・ご進言
・ご相談 など
美化語の例
「お」や「ご」をつけることで、丁寧で上品な美しい表現する美化語になります。
・お買い物
・お天気
・お料理
・お皿
・お茶碗
・ご飯
・ご本 など
「お」と「ご」の違いや使い分けがわかりましたか?
本来は「お」や「ご」の接頭語が付いていなかった語なのに、「おはよう」や「ごめんなさい」のように、慣例として接頭語が定着し、今となっては接頭語がつかないと成り立たない語もあります。
「お」と「ご」を使いすぎると大げさになるますし、使わなすぎると乱暴な感じになります。
例外もあるので、完璧に使いこなすことはとても大変ですね。
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