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「親知らず」はなぜ親知らずなの?名前の由来とは?

      2019/11/13

奥歯が痛くて、歯茎が腫れて、辛くて病院に行ったら「親知らず」だったという経験をした人は少なくないと思います。

また、親知らずを抜歯したことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

どころで、なぜ「親知らず」という名前なのでしょうか?

今回は「親知らず」の名前の由来について調べてみました。


親知らずとは?

親知らずのよみかたは「おやしらず」です。「親不知」と書くこともあります。

正式名称は「第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)」で、歯科用語では前から8番目の歯という意味で「8番」と呼ばれています。

 

人は、生まれた直後は歯が生えておらず、成長するにしたがって「乳歯」が生えてきます。

乳歯が生える時期は個人差がありますが、一般的に生後半年~生後30か月ごろ(2歳半ごろ)の期間で上10本、下10本、合わせて20本の乳歯が生えます。

 

乳歯は6歳~15歳ごろの間に、上14本、下14本、合わせて28本の「永久歯」に生え変わります。

永久歯の後は歯の生え変わりはありません。

 

「親知らず」は永久歯が生えそろった数年後の10代後半から20代前半に生えてくる歯のことで、上下左右のそれぞれ一番奥に生えてきます。

上下左右の4本がすべて生えることもあれば、4本が揃わないこともあり、1本も生えてこない人も、4人に1人の割合でいるようです。また、生えたとしても曲がって生えることが多いです。

 


 

これは、太古の昔、人の食事は木の実や獣の肉など、固いものを食べるので顎が発達しており、親知らずが生えるスペースがあったのですが、時代が進むにつれ、固いものを食べる機会が減ったことで顎が小さくなり、親知らずが生えるスペースがなくなったためだそうです。

 

「親知らず」が4本生えた人は、永久歯28本と合わせて、全部で32本の歯が生えていることになります。


「親知らず」の名前の由来とは?

「親知らず」の名前の由来は、親が知らないうちに生えてくる歯だからだそうです。

 

現在の平均寿命は80歳を超え、親は子どもの成長を見届け、孫やひ孫を抱くことも可能ですが、昔は平均寿命が50歳くらいだった頃は、子どもが成人する頃には亡くなっていることもあり、親が亡くなった後に知ることなく生える歯だったので「親知らず」と呼ばれるようになったといわれています。

 

また、乳歯が抜けたあとに永久歯が生えてきますが、親知らずは生え変わりではなく、いきなり生えてきます。

このことが「親(乳歯のこと)がいなくても生えてくる」ということで「親知らず」と呼ばれるようになったという説もあります。


「親不知」

親知らずは「親不知」とも書きますが、歯のことではなく、「親不知」という場所があります。

 


 

新潟県糸魚川市の日本海の海岸沿いにある断崖絶壁のことで、正式には「親不知・子不知(おやしらず・こしらず)」といい天下の剣として有名です。

糸魚川市大字歌にある親不知駅から、西側の市振駅(いちぶりえき)までの海岸のことを「親不知」、東側の青海駅(おうみえき)までの海岸のことを「子不知」といい、およそ15kmの間に高さ300m~400mの断崖絶壁が続きます。

 

「親不知・子不知(おやしらず・こしらず)」の名前の由来は諸説あります。


●旅人を阻む難所が由来

「親不知・子不知」は断崖絶壁で、日本海の荒波が険しく、その場所を通る時には親は子を忘れ、子は親を顧みることができなかったからという説があります。

 

●歌が由来

壇ノ浦の戦い(1185年)のあと、平頼盛(たいらのよりもり・1133年~1186年、平清盛の弟)は越後(現在の新潟県長岡市)で暮らしていました。

都(現在の京都)に住んでいた妻は、2歳になる子どもを連れて夫である頼盛のいる越後を目指します。

その時、「親不知・子不知」を越えるですが、途中で2歳の子どもが波にさらわれてしまいました。

悲しみのあまり詠んだ歌が次の歌です。

 

『親不知 子はこの浦の波まくら 越路の磯の あわと消えゆく』

 

この歌が由来となり「親不知・子不知」と呼ばれるようになったという説があります。

 

 

「親知らず」という名前の由来がわかりましたか?

昔は寿命が短かったため、子どもの親知らずを見ることなく亡くなる親が多かったのかもしれませんが、現在は、寿命も延びたので、我が子にだけではなく「孫の親知らずが生えたことを知っているよ!」と言う人も多くいるのかもしれませんよね。

 



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