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日本のラーメンの起源と歴史とは?中国のラーメンとの違いは?

      2019/11/03

日本には数えきれないほどラーメン屋さんがありますよね。

各地にご当地のラーメンがあり、その土地のラーメンを食べるために旅行をするという人もいるほどです。

今回は日本人が大好きなラーメンの起源や歴史、中国のラーメンとの違いなどについて調べてみました。

 


ラーメンとは?

ラーメンは小麦粉を原料とする中国発祥の中華麺とスープを主とする食べ物です。

漢字で「拉麺」と書き、「らあめん」「らーめん」「らうめん」のようにひらがなで表記することもあります。

別名「中華そば」「支那そば」「南京そば」といいますが、そば粉は使いません。

 

日本の中華麺は「かん水」というアルカリ塩水溶液を用いて作ります。

同じ小麦粉の麺で「うどん」がありますが、うどんは「かん水」ではなく水を用いて作るため、異なる麺が出来あがります。

スープは、豚骨、鶏ガラ、牛骨、昆布、魚介など様々なものがあり、ひとつのものだけではなく、複数を組み合わせるものもあり、お店や地域によって様々です。

具はチャーシューやメンマ、海苔、ネギ、卵などですが、こちらもお店や地域によって様々です。

 

日本のラーメンの起源と歴史とは?

日本でラーメンが初めて作られたのは、江戸時代(1603年~1868年)という説が有名です。

1665年に徳川光圀(水戸藩2代藩主、水戸黄門と呼ばれ親しまれている)が、中国から招いた朱舜水(しゅしゅんすい・中国の儒学者)の作った「汁そば」を食べたといわれています。

この「汁そば」がラーメンのことだとされ、「日本で初めてラーメンを食べたのは水戸光圀」という説が信じられてきました。

 

しかし、平成29年(2017年)に、室町時代(1336年~1573年)の史料「蔭涼軒日録(おんりょうけんにちろく・僧の日記)」にラーメンに関する記述が見つかったそうです。

そこには、1488年に京都の僧侶たちが「経帯麺(けいたいめん)」という、「かん水」を使った麺類を食べたと記されており、現在のラーメンの麺と同じものではないかと考えられています。

 

経帯麺のレシピ



 

ラーメンが日本中に広まったのは、明治時代(1868年~1912年)になってからです。

海外との交流が増え、食文化も伝わってきたこのころに、中国の麺料理が日本に伝わりました。

明治5年(1872年)に、現在の横浜中華街に中国人たちが中華料理店を開業し、日本人も「南京そば」を食べるようになりました。

明治初期頃はラーメンは「南京そば」と呼ばれており、現在のラーメンとは異なっていたようです。

 

明治17年(1884年)に、北海道函館の「養和軒」という洋食店で「南京そば」が提供されました。

詳しい資料が残っていませんが、塩ラーメンだったといわれており、この「養和軒」のラーメンが日本のラーメンのルーツとされています。

 


 

明治43年(1910年)に、中国の麺料理と日本の食文化を融合させた日本初のラーメン店の「来々軒」が東京都浅草で開業し、醤油ラーメンの元祖といわれています。

醤油ラーメンは、昆布や鶏ガラなどのスープに醤油ダレを入れ、あっさりとしたスープが特徴です。

「来々軒」の前にも、ラーメンを提供するお店はあったようですが、「ラーメン店」の発祥は「来々軒」ではないかといわれています。



来々軒


「来々軒」が人気となり成功したことで、東京ではラーメンを提供する中華料理店が次々に開店し、餃子や焼売などとともに、ラーメンは庶民的な中華料理店の定番メニューとして広まり、ラーメンの屋台も増えました。

 

大正12年(1923年)の関東大震災によって、関東でラーメン店を営んでいた人たちが日本全国へ散らばり、日本各地にラーメン店や屋台が増えていきました。

第二次世界大戦後になると、各地の闇市(やみいち・非合法の市場)で、安く食べられる屋台のラーメンが人気となりました。

 

 

昭和12年(1937年)に「とんこつラーメン」が福岡県久留米市の「南京千両」というお店で生まれました。

最初は、とんこつを沸騰させずに長時間煮込んで作っていたので、澄んだスープだったそうです。

昭和22年(1947年)に誤ってとんこつを沸騰させてしまい、白濁したスープが誕生し、九州全域で提供される白濁した豚骨スープのルーツといわれています。

 


 

 

昭和29年(1954年)には、「味噌ラーメン」が北海道札幌市の「味の三平」というお店で生まれました。

終戦後に札幌で屋台のラーメン屋を始めた店主は「味噌は体に良い」と考えており、みそ汁をヒントに改良を重ね、味噌ラーメンを完成させたそうです。

さらに店主は健康に配慮してたくさんの野菜やニンニクを入れるようにし、現在の「札幌ラーメン」の基本を作ったといわれています。


 

昭和40年代~50年代(1960年~1970年代)に、日本各地で観光資源としての「ご当地ラーメン」が作られるようになります。

「ご当地ラーメン」はスープやトッピングなどに特徴をもたせたもので、その土地に行かなければ食べられないこともあり、観光に一役買っており、現在は、日本人だけではなく外国人観光客もご当地ラーメンをおいしそうに食べている姿をよく見かけます。

また、地域にしばられず、ひとつの有名店からのれん分けをしたお店が日本各地に広がったり、世界へ進出したりと、日本のラーメンは進化を続けています。

 


中国のラーメンとの違いとは?

もともとは中国から伝わってきた麺料理ですが、ラーメンは日本で独自の進化をしたので、中国と日本のラーメンは全く別のものになっています。

以下に違いを挙げていきます。

 

●かん水

中国のラーメンと日本のラーメンの大きな違いは、麺に「かん水」を使用しているかどうかです。

中国の麺は「かん水」を使用しておらず、日本のうどんに近い食感になっています。

「かん水」はアルカリ性なので、小麦粉のグルテンに作用して麺の弾力が増し、歯ざわりやコシが良くなり、小麦粉のフラボノイドが黄色に変化します。

 

●麺の製法が違う

中国の麺は、手で引っ張りながら伸ばして作りますが、日本は製麺機で押し出して作ったり、平たくした麺を包丁で切ったりします。

 

●スープが違う

中国では、豚肉、牛肉、海鮮などからスープを作りますが、日本は肉や魚介だけではなく、野菜や醤油、味噌など、さまざまな食材からスープを作ります。

中国のスープは基本的に薄味ですが、日本は複数の食材からスープを作ったり、濃く煮詰めたりするため、奥深く繊細でさまざまな味わいがあるといわれています。

 

●麺が違う

麺の太さや弾力、食感などは中国でも数多く種類がありますが、日本の場合は、スープに合うように麺が追及され、店舗ごとに細かく製麺方法が異なるなどこだわりがあります。

お店によっては、注文時に麺の硬さやスープの濃さなどを調整することができます。

 


 

中国から伝わってきて日本で進化したラーメンは中国人にも人気があるようですよ。

中国には数多くの麺料理がありますが、「ラーメン」と言えば日本を想像するくらい、日本のラーメンの認知度が高いそうです。

現在、日本のラーメン店の店舗数はなんと3万件を超えているそうです。

中国から伝わって、日本独自の進化をしたラーメンは、今後もいろいろな進化をしていくでしょうね!

 



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