30年以上前から販売されている「青春18きっぷ」というものがあります。
発売期間や利用期間が決まっていますが、このきっぷを使うと安い料金で長距離移動が可能ということで旅行者に人気があります。
また、場所によってはいろいろな種類の電車に乗ることができるので、電車が好きな人にも好評です。
今回は、2024年の青春18きっぷについて解説します。
青春18きっぷとは?
日本国有鉄道(国鉄・現在のJRの前身)が昭和57年(1982年)春に発売を開始しました。
最初は「青春18のびのびきっぷ」という名前でしたが、翌年、昭和58年(1983年)春から「青春18きっぷ」という名前になりました。
青春18きっぷは、JR全線の普通列車、快速列車(普通車自由席)、BRT(バス高速輸送システム)、JR西日本宮島フェリーに何度でも乗り降りできます。
以下の区間では、特急・急行列車の普通車自由席を特例として利用することができます。
●石勝線 新夕張~新得間(区間内相互発着の場合に限る)
●奥羽本線 新青森~青森間(区間内相互発着の場合に限る)
●佐世保線 早岐~佐世保間
●日豊本線・日南線・宮崎空港線 宮崎~宮崎空港間
「18」という数字が使われていますが、 年齢制限はなく、どなたでも利用可能です。
名前の由来は、青少年・学生をイメージした「青春」と、その象徴的な年齢、末広がりの8に通じる18を組み合わせたそうです。
JRは「鉄道ならではのゆったりとした『旅』をお楽しみいただくため」主に学生などが長期休暇になる春、夏、冬を利用期間として青春18きっぷを販売しています。
※以下は、2024年秋季までの内容です。
※2024年冬季からの青春18きっぷは内容が変更になりました。このあと詳しく説明いたします。
青春18きっぷ1枚で、利用期間中に5回利用できます。
但し、 1回あたりの有効期間は乗車日当日限りです。
連続して使用することはもちろん、期間内であれば別々の日に1回ずつ使うことが可能です。
また、 きっぷは複数人で利用することもできます。
但し、その場合、きっぷは1枚しかないので、集団行動することが必須です。また、自動改札機は利用できないので、有人通路を利用します。
以下、人数による切符の使用例をわかりやすくご紹介します。
●1人で使用する場合
1人で日帰り旅行を5回=5回分使用
1人で一泊二日の旅行を2回、残り1回は日帰り旅行=5回分使用
●2人で使用する場合
2人で日帰り旅行を2回=4回分使用(1回分余ります)
2人で一泊二日の旅行を1回=4回分使用(1回分余ります)
●3人で使用する場合
3人で日帰り旅行を1回=3回分使用(2回分余ります)
●4人で使用する場合
4人で日帰り旅行を1回=4回分使用(1回分余ります)
2枚購入して4人で一泊二日の旅行を1回=8回分使用(2回分余ります)
●5人で使用する場合
5人で日帰り旅行を1回=5回分使用
2枚購入して5人で一泊二日の旅行を1回=10回分使用
使いきれない場合は、友人や知人に譲ったり、金券ショップに売ったりすると良いでしょう。
発売・利用期間、値段、購入方法は?
「青春18きっぷ」1枚の値段は 12,050円です。
子供料金の設定はなく、全年齢共通の値段になります。
購入方法はいくつかあり、 駅にある「みどりの窓口」や一部のきっぷ売り場、旅行代理店などで購入できます。
販売期間になると以下の自動券売機でも購入することができます。
●JR東日本・・・指定席券売機で購入可能
●JR西日本・・・みどりの券売機(一部の設置駅を除く)で購入可能
2024年の発売期間、利用期間は以下の通りです。
発売期間と利用期間が異なるので注意が必要です。
春季
発売期間:2024年2月20日(火)~2024年3月31日(日)
利用期間:2024年3月1日(金)~2024年4月10日(水)
夏季
発売期間:2024年7月10日(水)~2024年8月31日(土)
利用期間:2024年7月20日(土)~2023年9月10日(火)
※以下は、2024年冬季からの内容です。
冬季
2024年冬季は、3日間用と5日間用が販売されます。
料金は、3日間用は10,000円、5日間用は12,050円です。
子供料金の設定はなく、全年齢共通の値段になります。
3日間用発売期間:2024年11月26日(火)~2025年1月8日(水)
3日間用利用期間:2024年12月10日(火)~2025年1月10日(金)
※2025年1月8日(水)出発分まで発売
5日間用発売期間:2024年11月26日(火)~2025年1月6日(月)
5日間用利用期間:2024年12月10日(火)~2025年1月10日(金)
※2025年1月6日(月)出発分まで発売
2024年冬季の青春18きっぷは、これまでとは使い方も異なります。
これまでは、期間内であれば別々の日で使うことができました。
また、1枚のきっぷを複数人で利用できました。
2024年冬季からはできません。
購入時に利用開始日を指定し、その日から連続する3日間・5日間で利用することができます。
また、1枚のきっぷを複数人で利用することはできません。
2024年秋季までと2024年冬季からの変更点をまとめると
●変更前
・利用期間中に5回利用できました。
・連続して使用することはもちろん、期間内であれば別々の日に使うことができました。
・1枚のきっぷを複数人で利用することができました。
●変更後
・購入時に利用開始日を指定し、その日から連続する3日間・5日間利用できます。
・利用期間(3日間・5日間)の間で利用できます。
・1枚のきっぷを複数人で利用することはできません。
変更後は、日帰り旅行3回と一泊旅行を1回の組み合わせや、ひとりで1回使って、残り4回は複数人で使うなどの組み合わせができなくなりました。
また、3連休・5連休でなければ利用できないため長期休暇が必要になりますが、学校や会社を連続して休める人は少ないです。
このことから、使いづらくなったなどの声が多く、改悪といわれています。
北海道新幹線オプション券
「青春18きっぷ」では北海道新幹線を利用できませんが、「北海道新幹線オプション券」を利用すると北海道新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」及び道南いさりび鉄道線の「木古内~五稜郭」の区間を、1枚につきひとり片道1回利用できます。
「青春18きっぷ」を携行していることが条件となりますが、北海道新幹線に乗るチャンスです。
外部リンク:道南いさりび鉄道線「木古内~五稜郭」路線図
※2024年冬季の北海道新幹線オプション券は内容が異なります。このあと詳しく説明いたします。
1枚の値段は 2,490円で、子供料金の設定はなく、全年齢共通の値段になります。
購入方法は「青春18きっぷ」と同じく、駅にある「みどりの窓口」や一部のきっぷ売り場、旅行代理店などで購入できます。
販売期間になると以下の自動券売機でも購入することができます。
●JR東日本・・・指定席券売機で購入可能
●JR西日本・・・みどりの券売機(一部の設置駅を除く)で購入可能
発売期間と利用期間は「青春18きっぷ」と少し異なり、利用期間最終日まで購入できます。
春季
発売期間:2024年2月20日(火)~2024年4月10日(水)
利用期間:2024年3月1日(金)~2024年4月10日(水)
夏季
発売期間:2024月7月10日(水)~2024年9月10日(火)
利用期間:2024年7月20日(土)~2024年9月10日(火)
冬季
2024年冬季の青春18きっぷは、「新青森~木古内」で利用することができます。
発売期間:2024年11月26日(火)~2025年1月10日(金)
利用期間:2024年12月10日(火)~2025年1月10日(金)
1枚の値段は4,500円で、子供料金の設定はなく、全年齢共通の値段になります。
2024年秋季までと2024年冬季からの変更点をまとめると
●変更前
・北海道新幹線の「奥津軽いまべつ~木古内」が利用できました。
・1枚の値段は 2,490円でした。
●変更後
・北海道新幹線の「新青森~木古内」で利用することができます。
・1枚の値段は4,500円です。
変更後は、北海道新幹線の利用区間が新青森まで拡大されましたが、料金も上がっています。
「青春18きっぷ」という名前から、学生対象のものだとばかり思っていましたが、年齢制限は一切ないのですね。
旅行というと、目的地に着くまでの時間も楽しいものです。
いつもは新幹線や飛行機で移動時間を短くしていた人も、青春18きっぷでゆったりと移動するのもいいかもしれませんね。
関連:【鉄道の日】2024年はいつ?記念切符の購入と各地のイベント情報
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コメント
コメント一覧 (6件)
青春18切符の機関が余った際どこで売ったらいいですか
余った青春18きっぷは金券ショップ、オークションで売ることができるようです。
青春18切符を車内に落とした、盗まれた、失くした際、どうすればいいですか?
※ホームの中にいた際
青春18きっぷを、紛失した(盗まれた)場合は、再度、切符を購入する必要があります。また、紛失した切符が見つかっても払戻しありません。
一度乗って見たい。名古屋から東京へ
修学旅行見たい。近鉄から乗り換えで
一旦戻る感じ、「長良」と言うやつかな。一度名鉄本線で豊川で乗り換えたほうがいいような事が書いてあったけど。
コメントありがとうございます!