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日本で初めて写真が撮られたのはいつ?日本最古の写真とは?

      2019/05/23

今はスマートフォンやデジタルカメラで手軽に写真を撮ることができ、その場で撮った写真を確認して不要なものはどんどん削除したり、データとして全部を残しておくことも可能です。

しかし、少し前まではフィルムで写真を撮っていたため、現像するまではどんなふうに撮れているのかわからないし、失敗したと思っても削除することができませんでした。

では、もっと前はどうだったのでしょう?

日本で初めて写真が撮られたのはいつなのでしょう?

今回は、日本の写真の歴史について調べてみました!


写真の歴史とは?


 

写真の歴史は1839年にフランス人写真家のダゲール(1787年~1851年)が「ダゲレオタイプ」と呼ばれる銀板を使用した写真を開発したことによって始まりました。

 

日本には、江戸時代(1603年~1868年)後期の1841年、オランダ船により写真機材が長崎に持ち込まれたのが最初で、上野俊之丞(うえのしゅんのじょう・蘭学者、写真家)が購入しました。

このころは、1枚撮影するのに30分ほどかかっていたそうです。

 

欧米では写真機材の研究が続けられ、1841年に明暗を実物どおりに焼き付けることができる「ネガ・ポジ法」が開発され、1枚を撮影するのに2分~3分程度に短縮することができました。

さらに1871年に無色透明のガラスを使用した「ガラス乾板(かんぱん)」(単に乾板と呼ぶこともある)が発明され、1881年には「ロールフィルム」が登場し、フィルムを使用した写真が流行しました。

 

日本で最初にロールフィルムを使用したのは、明治27年(1894年)の日清戦争中に従軍写真班が撮影したものだといわれています。

 

1900年に入ると、芸術としての写真が撮られ始めました。

それまでの記録としての写真ではなく、芸術としての写真が撮られ始めたことにより、展覧会も開催されるようになりました。

 

戦後になると、インスタントカメラやポラロイドカメラが使われるようになり、カメラに詳しくない一般人でも簡単に写真が撮れるということで、庶民の間にも広まっていきました。

 

1990年代になるとデジタルカメラが普及し始め、2000年代には携帯電話の機能のひとつとして搭載されるようになり、今ではスマートフォンの欠かせない機能のひとつになりました。

現在、デジタルカメラの世界シェア率は日本のメーカーが上位を占めています。


日本で初めて写真が撮られたのはいつ?日本最古の写真とは?

1841年に上野俊之丞が購入したカメラを、薩摩藩(現在の鹿児島県)の藩主だった島津斉彬(しまづなりあきら・1809年~1858年)に献上したといわれています。

写真に大変興味を持った島津斉彬は、1849年ごろに銀板写真機材の研究を家臣に命じました。

8年という歳月をかけて日本人の手によってカメラを完成させ、島津斉彬をモデルに撮影したのが1857年6月1日(後に9月17日が正しいと判明)のことで、日本人によって撮影された最初の写真といわれています。

 


 

この時撮影された写真が日本最古の写真で、国の重要文化財に指定されており、写真は現在も鹿児島県の尚古集成館で保存されています。

しかし、その3年前の1854年に、ペリー艦隊に同行したアメリカ人のエリファレット・ブラウン(1816年~1886年)が日本各地の風景を撮影しています。

風景だけではなく、日本人を撮影した写真が5枚あり、日本に現存する日本最古の写真はこの5枚だともいわれており、国の重要文化財に指定されています。

撮影の日時や場所などは明確ではありませんが、開港した横浜と函館で藩士を撮影したものと考えられています。

 
●松前勘解由と従者(松前町郷土資料館所蔵)
●田中光儀 (個人所蔵)
●遠藤又左衛門と従者 (横浜美術館所蔵)
●石塚官蔵と従者 (函館市所蔵)
●黒川嘉兵衛 (個人所蔵)
 


6月1日は写真の日!

公益社団法人日本写真協会は、日本人によって初めて写真が撮られた6月1日を「写真の日」とし、昭和26年(1951年)に制定しました。

しかし「写真の日」の制定後に、島津斉彬が撮影されたのは6月1日ではなく、9月17日だったことが判明しますが、日本写真協会は引き続き6月1日を「写真の日」とし、「写真の日」を挟んで、5月~6月に写真展や企画展が開催されます。

記念のイベント開催をしています。

 
●東京写真月間2019

外部リンク:公益社団法人 日本写真協会 東京写真月間2019

 


 

日本で初めて写真が撮られたのは幕末のことだったのですね。

30分ほどじっとして動かずにいるのは、どれだけ大変なことだったでしょう。

当時の人々にとって写真を撮影することは未知の体験ですし、30分じっとしていた疲れで座り込んだ人がいたり、自分そっくりな写真を見て魂を抜き取られた!と思った人がいるという話もありますよね。

現在では考えられないことですが、そのような話があった時代に写真を撮った人たちは、とても勇気があったのかもしれません。



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