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「足るを知る者は富む」の意味とは?使い方と例文。英語で何と言う?

      2019/05/19

人間には「五欲」があります。

「食欲」「財欲」「色欲」「名誉欲」「睡眠欲」です。

仏教で説かれている人間の代表的な5つの欲で、人間は常にこの五欲で動いているのだそうです。

確かに私たちの1日を振り返ってみても、そのほとんどが「欲」との戦いです。

こんな時思い出したいのが、「足るを知る者は富む」ということわざです。物やお金に価値を置く今の時代にこそ、本当の意味を知っておきましょう。

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「足るを知る者は富む」の意味とは?

「足るを知る者は富む」の読み方は「たるをしるものはとむ」です。

 

「満足することを知っている者は、たとえ貧しくとも精神的には豊かで幸福であるということ」

「欲深くならずに、分相応なところで満足できる者は、心が豊かである」といった意味になります。

 

由来は、古代中国の有名な思想家である老子が書いた「道徳教」と言われる書の三十三章「知人者智、自知者明。勝人者有力、自勝者強。知足者富、強行者有志。不失其所者久。死而不亡者壽。」です。

 


 

書き下し文は以下のとおりです。

「人を知る者は智、自ら知る者は明(めい)なり。人に勝つ者は力有り、自らに勝つ者は強し。足るを知る者は富み、強(つと)めて行う者は志有り。その所を失わざる者は久し。死して而(しか)も亡びざる者は壽(いのちながし)」

 

これを現代語に訳すと以下のような意味になります。

「他人を理解する事は普通の知恵の働きであるが、自分自身を理解する事は、さらに優れた知恵の働きである。

他人に勝つには力が必要だが、自分自身に打ち勝つには、揺るぎない本当の強さが必要だ。

満足することを知っている人間が本当に豊かな人間で、努力を続けられる人間はそれだけで既に本当の豊かさが何かを知っている。

本来の自分の在り方を忘れないのが長続きする秘訣である。

死にとらわれず、自然体でありのままの自分を受け入れる者が、本当の長生きである。」

 

老子は、人を知ることよりも自分を知ること、人に勝つことよりも自分に勝つことが重要であり、自分が充足しているということを知ることが大切である、と説いています。

 

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「足るを知る者は富む」の使い方と例文

物質的な豊かさよりも、内面が豊かであることが本当の幸せである、という使い方をします。

 

例文1:足るを知る者は富むで、私の母は、感謝の気持ちを忘れず、いつも笑顔で、つつましく日々を過ごしている。

例文2:亡くなった祖父は、足るを知る者は富むで、一代で事業を成功させたにもかかわらず、その生活は常に質素で無駄がなく、最後まで心穏やかだった。


「足るを知る者は富む」は英語で何と言う?

英語にも「足るを知る者は富む」を言い表す表現があります。

 

●The rich who know enough.(足るを知る者は富む。)

●Content is the philosophers stone、that turns all it touches into gold. (満足は触れるものすべてを金に変える「賢者の石」である。)

●Content is a kingdom.(満足は王国なり。)

●Enough is as good as a feast.(物事はほどほどにせよ。)

激動の昭和、終戦時に総理大臣を託された鈴木貫太郎も、このことわざを座右の銘にしています。

昭和天皇の信頼が最も厚く、二・二六事件では瀕死の重傷を負いながらも一命を取りとめ、巧みな手腕で日本を終戦に導いた第42代内閣総理大臣です。

首相を退任した後、郷里である大阪に戻り、畑を耕しながら慎ましく晩年を送ったと言われています。

溢れかえる物に囲まれ、終わりのない欲望を求め続けている現代人こそ、このことわざをしっかり理解する必要があるのかもしれません。

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