時の記念日2025年はいつ?意味や由来とは?ドン花火ってなに?

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私たちが生活していく上で欠かせないものの一つに「時」があります。

「時」は、誰にでも平等に与えられるものですが、そんな「時」にまつわる「時の記念日」というものがあります。

2025年の「時の記念日」はいつなのか、意味や由来とともに解説します。

また、時の記念日に打ち上げられる「ドン花火」とは一体どのようなものなのでしょうか?

 

 

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目次

「時の記念日」2025年はいつ?

時の記念日は毎年6月10日です。

2025年は6月10日(火)になります。

 

「時の記念日」の意味や由来とは?

「時の記念日」は、大正9年(1920年)に東京天文台(現在の国立天文台)と財団法人の生活改善同盟会によって制定された記念日です。

「時間をきちんと守り、欧米並みに生活の改善・合理化を図ろう」という趣旨で制定されました。

 

時間に正確

 

現在の日本人は「時間にとても正確だ」と世界中から評価されていますが、明治時代ごろまでは時間にルーズだったそうです。

明治時代ごろの西洋では懐中時計が普及しており、一人ひとりが時間を確認しながら生活していました。

しかし、当時日本ではまだ時計が普及しておらず、お城やお寺が正午や2時間ごとに鳴らす鐘の音しか時間を知る術がなかったようです。

 

鐘を鳴らす

 

そのため、時間にルーズでも仕方がなかったといえますね。

現在のように時間を正確に守るようになったのは、時の記念日が制定されたことも一つのきっかけになったのかもしれません。

 

時の記念日

 

「時の記念日」が6月10日になったのは以下のような経緯があるようです。

 

日本書紀の「天智10年4月25日」の項に、

「漏刻(ろうこく)を新しき台(うてな)に置く。初めて候時(こうじ)を打つ。鐘鼓(しょうこ・かねつづみ)を動す(とどろかす)」

とあります。

 

漏刻とは水時計のことです。

漏刻

漏刻

訳すと、

「漏刻を新しい台に置いたら初めて時を刻み、鐘を打ち鳴らした」

という意味になります。

 

また、「天智10年4月25日」は、現在の太陽暦(グレゴリオ暦)に換算すると671年6月10日のことです。

 

つまり、まとめると「671年6月10日に、日本で初めて設置した漏刻(水時計)が時を刻み、鐘を打ち鳴らした」ということになります。

このことを記念して、6月10日が「時の記念日」になっているのですね!

日時計

日時計

漏刻の前は「日時計」がありました。

しかし、日時計は夜の間は時間を知ることができず、日が射さない天候の時も時間を知ることができません。

漏刻は天候に左右されず、一日中時間を知ることができたため、大変重宝されたといわれています。

和時計

和時計

その後、室町時代(1336年~1573年)ごろから「不定時法(ふていじほう)」で時間を計るようになりました。

江戸時代(1603年~1868年)になると不定時法を基に「和時計(わどけい)」が作られるようになりました。

 

不定時法とは、日の出と日の入りを目安に昼と夜を区別する方法です。

日の出から日の入りまでを「昼」

日の入りから日の出までを「夜」

とし、昼と夜をそれぞれ6等分して、1日を12の時間に分けます。

 

お城やお寺が2時間ごとに鐘を鳴らすのは、1日を12の時間に分けていたからです。

 

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現在の時刻に当てはめてみると

夏はおよそ5時~20時までが昼間で、これを6等分していました。

冬はおよそ6時~17時までが昼間で、これを6等分していました。

このように、季節によって時間の長さが異なっていました。

 

不定時法については以下の記事をご覧ださい。

関連:「十二支」と「月・時刻・方位」の関係とは?十二支で表すとどうなるの?

 

明治6年(1873年)にグレゴリオ暦とともに「定時法(ていじほう)」が導入され、和時計はその役目を終えました。

定時法とは、昼夜を問わず1日を24等分する時間の測り方で、現在使われているものです。

 

  

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ドン花火ってなに?

 ドン花火とは、正午を知らせる花火のことです。

時鐘

時鐘

ドン花火は、江戸時代から明治時代後期までの約240年間、富山城で正午に鳴らされていた「時鐘(じしょう・ときがね)」が起源です。

時鐘とは、時間を知らせるために打ち鳴らされる鐘のことです。

 

富山城の時鐘は明治32年(1899年)の大火で焼失たため、1901年から毎日正午にドン花火が打ち上げられるようになったそうです。

戦前は日本各地でドン花火が打ち上げられていたそうですが戦中に一時中止され、そのまま途絶えました。

 

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富山市でも戦中にサイレンに代わったため、途絶えてしまいましたが、戦後、富山市民から復活を希望する声があり、昭和31年(1956年)に「時の記念日の正午にドン花火を打ち上げる」ということで復活しました。

現在、ドン花火は時の記念日に富山市だけで行われている行事です。

富山市有沢の神通川左岸河川敷で行われ、毎年大勢の人が集まるようですよ。

 

「時の記念日」にちなんだイベント

「時の記念日」にちなんだイベントをいくつかご紹介します。

※下記は2024年の情報です。2025年は分かり次第更新いたします。

 

ドン花火

日時:2024年6月10日(月) 12時(正午)

場所:富山県富山市有沢の神通川左岸河川敷

公式サイトはありません。

 

漏刻祭(ろうこくさい)

日時:2024年6月10日(月)

場所:滋賀県大津市 近江神宮

 

天智天皇をお祀りする近江神宮では、毎年6月10日に時計に関するお祭り「漏刻祭」が開催されます。

また、近江神宮にある時計館宝物館が無料開放されます。

 

外部リンク:主な祭典|近江神宮 

 

時のウィーク2024

日にち:メインデーは2024年6月9日(日)

時間:10時~16時

場所:兵庫県明石市 県立明石公園

 

メインデーを中心に一週間ほど、明石市内各地で時に関するイベントが開催されます。

明石市は、日本の時刻の基準となる、子午線(しごせん・東経135度)が通る場所で「日本標準時のまち」「時のまち」と呼ばれています。

 

関連:明石・時感動推進会議 子午線のまち明石から「時のウィーク」「アクアスロン大会」などイベントを開催!

 

明石市日本標準時子午線

明石市日本標準時子午線

時の記念日は国民の祝日ではありませんので、名前すら知らなかった・・・という人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、私たちの生活に「時」は大きく関わっていますし、なくてはならない大切なものですよね。

時間に縛られすぎるのは窮屈ですが、「時の記念日」には時間の大切さを改めて考えてみてはいかがでしょうか。

 

関連:「十二支」と「月・時刻・方位」の関係とは?十二支で表すとどうなるの?

 

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