私たちが、身近に参加できるボランティア活動の一つとして募金があります。
募金のひとつとして、毎年決まった時期になると駅や学校で呼びかけが始まる「赤い羽根共同募金」というものがあります。
募金の時期には赤い羽根を洋服などにつけている人を目にしますよね。
今回は、赤い羽根共同募金の使い道や時期、募金の相場についてわかりやすく解説します。
また、「緑の羽根」というものもありますがどのような違いがあるのでしょうか?
赤い羽根共同募金とは?
赤い羽根共同募金は、昭和22年(1947年)に、民間の運動として市民が主体となり「国民たすけあい運動」という名前でスタートしました。
翌年からは寄付をすると赤く染められた羽根を渡すようになり、「赤い羽根募金」または「赤い羽根共同募金」と呼ばれるようになりました。
赤い羽根を渡すようになったのは、赤い羽根がアメリカなどで「勇気」や「良い行い」の象徴とされていたことが由来といわれています。
赤い羽根共同募金の使い道は?
最初のころは戦後復興の一環として、福祉施設を中心に資金支援をする活動を行っていました。
その後、「社会福祉法(旧・社会福祉事業法)」という法律をもとに中央共同募金会が主催し、募金の約70%は募金された市区町村で使われ、残りの約30%は市区町村を超えた広域的な課題を解決するために、募金された各都道府県で使われます。
使い道は、
・高齢者福祉施設への助成
・学童保育
・地域防犯活動
・障害者への活動支援
など用途はさまざまですが、総括すると 地域福祉活動のための募金です。
また、災害時には、義捐金募集やボランティア活動支援なども行われています。
自治体ごとにHPなどで使い道を公表していますので、確認してみるといいですね。
赤い羽根共同募金の期間は?
赤い羽根共同募金運動は 毎年10月1日~翌年3月31日の間に行われます。
また、毎年12月には共同募金運動の一環として「歳末たすけあい募金」も行われています。
関連:【2025年】歳末助け合い募金とは?期間と使い道、金額はいくら?赤い羽根との違い
赤い羽根共同募金の相場は?
募金は善意で行われ、強制的に行われるものではありませんので、金額は定められてはいません。
駅前や店頭などでの募金は、おつりを全部とか、お財布の小銭を全部という人もいれば、気持ちだから・・・と1円や5円を募金する人もいますし、紙幣を募金する人もいます。
また、学校や町内会などになると「100円以上」とか「一口100円」というように、ある程度決められていることがありますが、これも、それぞれの学校や町内会によってさまざまです。
例えば、一世帯1000円の地域もあれば、家族の人数×100円の地域などがあります。
町内会によっては、町内会費が2800円なので募金を200円にすることで、ぴったり3000円になり集金しやすくしている・・・ということもあるようです。
赤い羽根共同募金が発表している統計データによると、令和4年度(2022年度)の 一人当たりの平均寄付額は133円、一世帯あたりの平均募金額は281円になっています。
外部リンク:募金実績(1人あたり・1世帯あたり平均寄付額)
緑の羽根募金とは?
「緑の羽根募金」は国土緑化運動のシンボルとして戦後の荒廃した国土に緑を復活させる目的で昭和25年(1950年)に始まったものです。
森林設備等の推進、植林活動などを支援することを目的とした募金です。
平成7年(1995年)に緑の募金による森林設備等の推進に関する法律(緑の募金法)が定められ、名称も「緑の募金」と改められました。
国土緑化推進機構が主体として行っている募金で、毎年農林水産大臣の定める期間内に限って募金活動を行っています。
春と秋に募金期間があり、 春の募金月間は2月~5月、秋の募金期間は9月~10月です。
このうち、とくに緑の月間(4月15日~5月14日)を「全国一斉強調月間」として、イベントやキャンペーンなどを集中して行っているようです。
その他の羽根募金
赤い羽根や緑の羽根以外にも、羽根募金が存在します。
それぞれについて説明します。
青い羽根募金
日本水難救済会が主催として行っている募金です。
おもに海難救助の際に使用するライフジャケットやロープなどの設備整備、救助船の燃料等に使われます。
特に7月~8月の2ヶ月間を「青い羽根募金強調運動期間」として全国的な運動を展開しています。
黄色い羽根募金
石川県の腎友会が主催で行われている募金で、臓器移植に対する理解と関心を高め、臓器移植の推進を行うために用いることを目的とする募金です。
9月1日~11月30日の3ヶ月間を強化月間としています。
水色の羽根募金
漁船海難遺児育英会が主催で行われている募金で、漁業従事中などに海難事故などで死亡・行方不明になった方の遺児の学資、奨学金などの育英事業にあてられます。
強化月間などは特にありません。
いかがでしたでしょうか?
今まで使い道などを意識していませんでしたが、目的を知ることによって募金への意識は変わってきます。
ほんの少しの協力でも、その小さな一歩によって地域福祉への貢献や森林保護への手助けになるということを意識して募金に協力したいですね。
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