茶を飲む時、茶柱が立つと縁起がいいと言われていますよね?
それでは、なぜ縁起がいいのでしょうか?
茶柱が立つ理由とその確率などについて合わせて解説いたします。
「茶柱が立つ」とは?
茶柱(ちゃばしら)とは、茶葉の茎の部分です。
お茶を淹(い)れたとき、湯のみに茶葉の茎が流れ込み、それが立って浮いている状態を「茶柱が立つ」といいます。
茶柱が立つと縁起がいいのはなぜ?
「縁起がいい」といわれるようになったのにはいくつかの説があります。
滅多にないこと、稀なことなので縁起がいいという説
急須には小さな網の目があって、茶葉が湯のみに流れ込まないようになっています。
そんな小さな網の目をかいくぐって、湯のみに入ることはとても珍しく、滅多にないことです。
さらに、立つというのは稀なことなので縁起が良い・・・といわれるようになったという説。
売れ残りをなんとかしようとした説
昔のお茶の商人が、一番茶・新茶ばかりが売れ、二番茶が売れ残って困っていたそうです。
一番茶・新茶に比べると、二番茶は茎が多く混ざってしまうことが特徴だったので「茶柱が立つと縁起が良い」とお茶の商人が広め、二番茶をなんとか売ろうと考えたところ大成功したという説。
大黒柱を連想するからという説
茶柱を家の大黒柱と連想し、
茶柱が立つ=大黒柱が立つ=一家の繁栄につながる=縁起がいい
と考えるようになったという説。
スピリチュアル系の占いなどでも「茶柱が立つのは幸運の兆し」といわれています。
茶柱が立つことは珍しく、稀なことなので、そのようなことが起こった場合は、仕事面や人間関係など幸運が訪れる兆しだと考えられているそうです。
茶柱が立つ理由
茎の部分がお茶に混じっていただけでは茶柱は立ちません。
茶柱が立つのは、水分の吸収スピードが違うからです。
お茶の葉は乾燥しているので、葉や茎に目で見えないほどの大きさで無数の空気の穴があいています。
お茶の葉・茎にお湯を注ぐと、その穴に水分が浸透しはじめますが、このとき、茎の端と端で水分を吸収するスピードが異なる場合に、茶柱が立ちます。
たとえば、茎の右側が左側よりも吸収スピードが速い場合、右側だけ水分を吸収して重くなり、お湯の中で茎が立つ状態になるのです。
ちなみに、少し時間を置くと茎全体に水分が吸収されるので、下の方に沈んで倒れてしまいます。
茶柱が立つ確率とは?
最近は急須の茶こしの網の目がとても小さく、茶柱が立つ確率は以前にも増して稀なことになっており、100分の1程度かそれ以下だといわれています。
ティーバッグの場合は、茶柱が立つ確率はほぼゼロと考えて良いでしょう。
また、茶柱の発生要因について研究した人が研究結果を発表しています。
この研究では、茎部分のみにお湯を注いで、30分以内に茶柱が立つ確率を調べたのですが、その結果、30分間で約 18.4%だったそうです。
外部リンク:茶柱の発生要因
茶柱が2本立ったら?
茶柱は1本だけでも珍しいことなのに、2本立つこともあります!
1本だけでも縁起が良く、幸運が訪れる兆しといわれていますので、2本ならさらにいいのかな?と思ってしまいますが、特にそういうことはないようです。
茶柱は飲んでいい?飲み方は?
茶柱は、お茶の茎の部分なので飲んでもいいですし、残してもいいです。
特に注意すべき飲み方もありませんので、自分が飲みたいタイミングで飲み込んでください。
茶柱を立たせる方法は?
茶柱とは、茶葉の茎が立つことです。
そのため、茶葉のみを使った高級なお茶よりも、茎が多く混ざっている廉価品のほうが茶柱が立ちやすいそうです。
茎の部分のみを選んでお茶を淹れたり、茎の部分の左右のバランスが悪いものを選ぶと、水分の吸収スピードに差が出やすく、茶柱が立ちやすくなります。
また、目の粗い茶こしなどを使ってお茶をいれると、茶柱を立てることができるようですよ!
茶柱が立つことはとても珍しく、稀なことなことがわかりましたね!
最近の急須は茶こしは細かい編目になっていますし、ティーバッグを使う場合は茶柱に遭遇する確率はほぼゼロに近いです。
自然に任せて茶柱が立つのが一番うれしいですが、難しい場合は茶柱を立てる方法を試してみると良いですね!
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