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「大乗仏教」と「小乗仏教」の違いとは?日本はどちら?

      2019/07/10

 

仏教には、浄土真宗や日蓮宗など様々な宗派がありますが、仏教は大きく「大乗仏教」と「小乗仏教」という二つの流派に分けられるのをご存知ですか?

日本の様々な仏教の宗派もすべてどちらかに属していますが、「大乗仏教」と「小乗仏教」のどちらなのでしょうか?

また、「大乗仏教」の国は「小乗仏教」の国は、それぞれどこなのでしょうか?

今回は「大乗仏教」と「小乗仏教」について調べてみました!

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「大乗仏教」とは?

読み方は「だいじょうぶっきょう」です。

「大乗」とはサンスクリット語で「マハーヤーナ」といい、”大きな乗り物”という意味があります。

「乗り物」とは、今私たちがいる煩悩や迷いに満ちた世界である「此岸(しがん)」から、煩悩や悩みの海を渡って辿り着く悟りの世界である「彼岸(ひがん)」へ衆生(しゅじょう・人間をはじめとするすべての生き物)を運ぶ乗り物のことで、あらゆる人間や生き物の救済を目的としています。

 


 

「小乗仏教」とは?

読み方は「しょうじょうぶっきょう」です。

「小乗」とはサンスクリット語で「ヒーナヤーナ」といい、”小さな乗り物”という意味があります。

「乗り物」の意味は「大乗仏教」と同じです。

「小乗仏教」は、大乗仏教からみた蔑称であり、衆生の救済を目的とする大乗仏教に対し、個人の救済を目的とする小乗仏教の乗り物は小さいという軽蔑の意味が込められています。

小乗仏教は上座部仏教(じょうざぶぶっきょう)と呼ぶのが正しいとされ、他にテーラワーダ仏教、部派仏教とも呼ばれています。


「大乗仏教」と「小乗仏教」の歴史とは?

仏教はインドの仏陀(ブッダ・目覚めた人という意味、本名はゴータマ・シッダルータ)を開祖とする宗教で、日本では「お釈迦さま」や「釈迦如来(しゃかにょらい)」と呼んでいます。

仏教の起源は諸説ありますが、紀元前500年ごろだといわれています。

インドでは、生まれながらに決められた身分制度であるカースト制度がとても厳しく、身分が低い家に生まれた子は、どんな努力をしても身分が低いままでした。

仏陀は、紀元前500年ごろにインドのシャカ族の王子として生まれ大事に育てられますが、次第に「この世は苦痛に満ちている」と感じるようになり、29歳の時に出家(しゅっけ・俗世の生活を捨て、仏道の修行をすること)し、王族としての生活を捨てます。

出家したあと、自らの体を痛めつけることによって精神を浄化し、悟りを開く「苦行(くぎょう)」を続けますが、苦行では悟りを開けないと考えた仏陀は、体を痛めつけることをやめ、菩提樹の下で瞑想を始めて数日後に悟りを開きます。

35歳で悟りを開いた仏陀は、80歳で一生を終えるまで人々に仏道を教え続けたそうです。

仏陀の教えは、仏陀の死後にも弟子たちによって広められていきますが、年月が経つにつれて教えの内容に齟齬(そご・ものごとが食い違うこと、意図したとおりに進まないこと)が生じてしまいます。

そして、仏陀が亡くなって100年ほど経過すると、それまでの決まり事や伝統を守ろうとする保守的な人々と、状況によって決まり事を変えようとする進歩的な人々に分かれ、数多くの宗派が生まれました。

そんな中、進歩的な人々の中から「大乗仏教」と呼ばれる一派が誕生しました。

そして、大乗仏教の人々から見た保守的な人々のことを「小乗仏教」と呼ぶようになったのです。

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「大乗仏教」と「小乗仏教」の違いとは?

「大乗仏教」は、「自利利他(じりりた)」の教えが特徴です。

「自利利他」とは、自分が幸せになれば他人も幸せになる。他人のために教えを守り、他人のためになることは自分のためにもなる。自分だけではなくあらゆる人を救済するという考え方です。

また、大乗仏教では「菩薩」という概念を取り入れました。

「菩薩(ぼさつ)」とは「悟りを目指す人」という意味がありますが、大乗仏教では、菩薩は修行をする人だけではなく、悟りを求める人は誰でも菩薩になれると考えています。

 

「大乗仏教」の人々は、保守的な人々を「小乗仏教」と呼びました。

「小乗仏教」は、それまでの決まり事や伝統を守る一派のことを指し、自分自身のために教えを守り、修行をした人だけが救われるという考え方です。

 

「大乗仏教」の教えは、厳しい修行を重ねてきた人を否定することになり、保守的な人々の反感を買ってしまいますが、限られた人だけを救う教えではなく、あらゆる人を救うという考え方が多くの人に支持され広まっていきました。


日本は「大乗仏教」と「小乗仏教」どちら?

飛鳥時代(552年)に日本に伝来したのは「大乗仏教」です。

そして、その後、長い年月をかけてさまざまな宗派に分かれて行きます。

「大乗仏教」の国と「小乗仏教」の国は以下の通りです。

 

◆「大乗仏教」の国

・日本

・ネパール

・ベトナム

・ブータン

・中国

・朝鮮など

 

 

◆「小乗仏教(上座部仏教)」の国

・ミャンマー

・タイ

・スリランカ

・カンボジア

・ラオスなど

 


 

仏陀は、自分の教えを書物にして残さなかったため、弟子たちが仏陀の教えを自分なりに解釈して書物にまとめ、人々に教え広めていったといわれています。

しかし、時の経過とともに齟齬が生まれ、いろいろな宗派へと別れて行ったのですね。

「大乗仏教」と「小乗仏教」はどちらも同じ仏教ですが、「あらゆる人を救う教え」と「自分だけを救う教え」と、内容が異なるのは不思議なことですが、時の経過を考えると仕方がないことなのかもしれませんね。

 

関連:「成道会」の意味とは?いつ行われるの?食べ物は何?

 

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