木彫りの大きな将棋の駒の置物を見たことはありますか?
玄関や居間、お店などに置かれていることがあるので、一度は目にしたことがあるかもしれません。
置物は「飾り駒」または「置き駒」といわれ、将棋の駒の文字は主に「王将」と「左馬」なのですが、「左馬」とは一体のどような意味があるのでしょうか?
今回は、縁起物として重宝されている左馬について調べてみました。
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左馬の読み方と由来とは?
読み方は「ひだりうま」です。
江戸時代(1603年~1868年)の末期、武士階級の生活は苦しかったので、当時の天童藩主(現在の山形県天童市)が内職として将棋の駒を作り始めたことに由来するといわれており、その中で「左馬」などの飾り駒も生まれたと考えられています。

材質は主に木ですが、クリスタルや石などで作られたものもあり、大きさもさまざまです。
「左馬」の将棋の駒の意味とは?
「左馬」の将棋の駒には縁起物の意味があります。
その理由は以下のように諸説あります。
舞いを連想させることから

左馬は「馬」という字が左右逆の状態で書かれています。
左右逆ということで、「馬(うま)」を逆に読むと「まう」になります。
「まう」は「舞う」と書くことができ、おめでたい席で行われる「舞い」を連想させます。
そのため、「左馬」は福を招く縁起物とされており、新築祝いや開店祝いなどで贈られます。
馬が人が引くことから
馬は本来人が引いていくものですが、馬が逆になっていることから「馬が人をひいてくる(人を招き入れる)」という考えから千客万来、商売繁盛につながるとされている。
馬は左から乗ることから
馬は左側から乗るもので、右側から乗るとつまずいて転んでしまうのだそうです。
それで左馬は人生をつまずく事なく過ごすことができ、めでたいと言われてきた。
財布のきんちゃくの形に似ている

「馬」の字の下の部分がお財布のきんちゃくの形に似ており、きんちゃくの口がよく締まってお金が逃げて行かないという考えから、古来から左馬は富のシンボルにもなっているそうです。
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将棋の駒の置物の意味とは?
「左馬」のほかに、「王将」や「夫婦駒」が縁起物として重宝されています。
どのような意味があるのでしょうか?
「王将」は、将棋の駒の中で最も強い駒です。

たくさんの駒の中で頂点に立つのが「王将」なので、力強く崇高なもので縁起がいいということで、新築祝いや開業祝い、退職や出産のお祝いなどで贈られます。
「夫婦駒」は、黒い文字の左馬と、赤い文字の通常の馬が並んでいます。

黒い文字の左馬を男性にみたてて左側に置き、それに寄りそうように赤い文字の通常の馬を置きます。
赤い文字が通常の馬なのは、男性に寄り添い、向かい合う女性にみたてているからだそうです。
夫婦円満、子孫繁栄の願いが込められており、結婚祝いや結婚記念日に贈られます。

「左馬」やその他の将棋の駒がどういうものなのかわかりましたね。
昔から縁起物として重宝されているので、いろいろなところで目にするのかもしれません。
最近は、定番の「王将」「左馬」「夫婦駒」以外にも、名前や好きな文字を書いてもらったり、裏面にメッセージを入れてもらうこともできるようですよ!
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