北海道には読み方が難しい地名がたくさんあります。
今回はそんな難読地名を紹介します!
あなたは全部読めるでしょうか?
道民は読めるけど道外の人は読めない難読地名
留萌
正解は「るもい」です。
留萌は由来は、アイヌ語の「ルルモッペ」です。
「汐が奥深く入る川」という意味で、留萌川から名付けられました。
音更
正解は「おとふけ」です。
音更の由来はアイヌ語の「オトプケ」です。
「毛髪が生ずる」という意味で、音更川と然別川の支流がたくさんあることからこの名前が付けられました。
北海道河東郡に位置し、北海道の町村の中で最も人口が多い町です。
また、世界でも珍しい「モール温泉」が湧出する十勝川温泉は「美人の湯」として知られ、国内外から多くの観光客が訪れています。
増毛
正解は「ましけ」です。
増毛の由来は、アイヌ語の「マシュケ」です。
「かもめの多いところ」という意味で、ニシンが大量に押し寄せると海一面にかもめが飛ぶ様子から名づけられました。
増毛は、北海道北西部の日本海に面した港町で、名前の由来のとおり、かつてはニシン漁で栄えました。
枝幸
正解は「えさし」です。
枝幸の由来は、アイヌ語の「エサウシ」(岬)または「エサシ」(昆布)から名づけられたといわれています。
枝幸は、毛ガニの水揚げ量日本一の町で、毎年7月に開催される「枝幸かにまつり」は人気のイベントとして知られています。
猿払
正解は「さるふつ」です。
猿払の由来は、アイヌ語の「サラブツ」です。
「葦原の河口」という意味で、現在の浜猿払に当たる地域の特徴からこの名づけられました。
猿払は、ホタテ漁が有名で「日本一のホタテの街」として知られています。
弟子屈
正解は「てしかが」です。
弟子屈の由来は、アイヌ語の「テシカガ」です。
「テシカ」は岩盤、「ガ」は上という意味で、岩盤の上を表しています。
釧路川が流れており、魚が多く集まる場所でしたが、岩が多すぎて網を仕掛けるための杭を打つことができなかったことが由来です。
弟子屈は、北海道東部に位置し、摩周湖や屈斜路湖などの観光地が有名です。
摩周湖は透明度が高いことで世界的に知られ、屈斜路湖は北海道最大のカルデラ湖です。
留寿都
正解は「るすつ」です。
留寿都の由来は、アイヌ語の「ルスツ」で、「道が山のふもとにある」という意味です。
北海道後志管内に位置し、地名の由来のとおり、村の中央を札幌から洞爺湖へ向かう国道230号線が貫いています。
留寿都は、国際リゾート地として知られるルスツリゾートがあります。
また、童謡「赤い靴」のゆかりの地としても知られており、留寿都村に開拓に入るため、幼い娘をアメリカ人宣教師に預けた母親の心情を、野口雨情が歌に込めたと言われています。
童謡「赤い靴」
赤い靴はいてた女の子
異人さんにつれられて行っちゃった横浜の埠頭から船に乗って
異人さんにつれられて行っちゃった今では青い目になっちゃって
異人さんのお国にいるんだろう赤い靴見るたび考える
異人さんに逢うたび考える
占冠
正解は「しむかっぷ」です。
占冠の由来は、アイヌ語の「シ・ムカプ」です。
「鵡川の本流」という意味で、日高山脈と夕張山地に囲まれ、鵡川の最上流に位置しています。
雲海テラスやアイスビレッジで知られる星野リゾートトマムがあります。
神居古潭
正解は「かむいこたん」です。
神居古潭は、旭川市を流れる石狩川の急流を望む景勝地の名称で、名前の由来は、アイヌ語の「カムイ・コタン」です。
「カムイ」は神、「コタン」は集落という意味で、舟が唯一の交通手段だった時代、激流の難所であり、神に祈りを捧げて通らなければならない場所でした。
厚岸
正解は「あっけし」です。
厚岸の由来は、アイヌ語の「アッケケシ」で、「牡蠣の多い所」を意味します。
厚岸は、北海道の太平洋沿岸に位置し、地名の由来のとおり牡蠣が有名で、国内で唯一、一年中生牡蠣を食べることができます。
望来
正解は「もうらい」です。
望来の由来は諸説あり、アイヌ語の「モライ」または「モウライ」です
「ムナイ」は遅く流れる川という意味で、「モウライ」は風向により川口が閉じたり開いたりするところという意味があります。
望来は、石狩市厚田区に位置しており、この地で育てられる望来豚(もうらいとん)は、道産食品を使った手作りの餌と快適な飼育環境で健康に育てられ、甘くあっさりとした脂が特徴の稀少な豚として知られています。
比布
正解は「ぴっぷ」です。
比布の由来は、アイヌ語の「ピプ」または「ピピ」です。
「ピプ」は沼の多いところ、「ピピ」は石の多いところという意味です。
かつて湿地帯が多く、まちの境界を流れる石狩川に石が多かったことから名付けられたと考えられています。
比布は、北海道上川管内に位置し、道産米「ゆめぴりか」の生まれ故郷で稲作が盛んな農業の町です。
また、「世界一大雪山がきれいに見えるまち」として知られています。
簾舞
正解は「みすまい」です。
簾舞の由来は、アイヌ語の「ニセイオマップ」です。
「峡谷にある川」という意味で、「ニセイオマップ」が訛って「ミソマップ」となり「簾舞(みすまい)」となりました。
簾舞は、札幌市南区に位置しています
興部
正解は「おこっぺ」です。
興部の由来は、アイヌ語の「オウコッペ」です。
「河口が合流しているところ」という意味で、興部川と藻興部川が合流してオホーツク海に注いでいたことからが名前の由来です。
訓子府
正解は「くんねっぷ」です。
訓子府の由来は、アイヌ語の「クンネ・プ」です。
「黒いもの」という意味で、この地域は湿地が多く、小川の水が黒かったことからこの名前が付けられました。
雄武
正解は「おうむ」です。
雄武の由来は、アイヌ語の「オムイ」です。
「河口が塞がる」という意味で、雄武川の河口が嵐の際に海からの波が川の流れより強く、河口が塞がってしまうことから名付けられました。
雄武は、オホーツク海に面しており、例年1月から3月にかけて流氷が接岸します。
道民でも読める人は少ない難読地名
国縫
正解は「くんぬい」です。
国縫の由来は、アイヌ語の「クンネナイ」です。
「黒い川」という意味で、川の砂に含まれる砂鉄により黒く見えたことが由来です。
国縫には、日本初の島式漁港があり、遠浅に作られた人工島に漁港が設けられており、別名ワイングラス型漁港として有名です。
妹背牛
正解は「もせうし」です。
妹背牛の由来は、アイヌ語の「モセウシ」です。
「イラクサの茂る所」という意味です。
北海道雨竜郡に位置する妹背牛の特産品は米で、温泉やカーリングが有名な町です。
馬主来
正解は「ぱしくる」です。
馬主来の由来は、アイヌ語の「パシクル」です。
「カラス」という意味で、昔、アイヌの人々が漁から戻る際、霧で方角がわからなくなった時にパシクル沼の辺りで聞こえたカラスの鳴き声を頼りに戻ることができたことが由来です。
白糠町と音別町との町境にあるパシクル沼は、パシクル川の水が河口でせき止めらることでできており、満水になると自然に太平洋に流れ出る珍しい沼です。
留辺蘂
正解は「るべしべ」です。
留辺蘂の由来は、アイヌ語の「ルペシュペ」です。
「山越をする道」という意味で、この町の場合は「佐呂間別川へ越す道」を意味します。
留辺蘂は、温根湯温泉をはじめとした温泉地や北きつね牧場などの観光地で知られています。
遊楽部
正解は「ゆうらっぷ」です。
遊楽部の由来は、アイヌ語の「ユー・ラプ」です。
「温泉の下る川」という意味で、遊楽部川支流の鉛川の上流には温泉が湧き出しており、明治時代から続く八雲温泉があります。
大楽毛
正解は「おたのしけ」です。
大楽毛の由来は、アイヌ語の「オタノシケ」で、「砂浜の中央」という意味があります。
北海道釧路市に位置する大楽毛は、低湿泥炭地のため農耕には向かない土地だったため、牧畜が発展しました。
大楽毛は、日本釧路種という道産子の馬産地として知られ、明治44年(1911年)に創設された大楽毛馬市は、日本一の馬市場と呼ばれました。
昭和初期には全国から馬商が集まり、見物客のために臨時列車が走るほどの賑わいを見せました。
現在も駅前には「日本釧路種の馬像」が残されています。
美利河
正解は「ぴりか」です。
美利河の由来は、アイヌ語の「ピリカベツ」で、「美しい川・良い川」という意味です。
美利河は、北海道今金(いまかね)町にあり、美利河ダムや美利河温泉などで知られています。
音威子府
正解は「おといねっぷ」です。
音威子府の由来は、アイヌ語の「オトイネプ」です。
「河口が泥で汚れている川」という意味で、音威子府川が天塩川に合流する地点が泥で濁っていることが由来です。
音威子府は、人口約600人の北海道で一番小さな村です。
咲来
正解は「さっくる」です。
咲来の由来は、アイヌ語の「サクル」です。
「夏の通り道」という意味で、夏の時期に咲来峠を越えてオホーツク海側へ向かう交通路であったことから名付けられました。
咲来は、北海道中川郡音威子府村に位置しています。
椴法華
正解は「とどほっけ」です。
椴法華の由来は、アイヌ語の「トトポケ」です。
「岬の陰」という意味で、渡島半島の恵山岬の西に位置しています。
また、日蓮宗の日持(にちじ)上人に由来する「唐渡法華」という説もあります。
日持上人は、日蓮宗の布教のため、北海道を訪れ、箱館周辺で布教活動を行いました。
そして、異国の地に教えを広めるため、現在の椴法華から唐(中国)を目ざして出立したといわれています。
そのため法華宗の僧が唐へ渡った所ということで「唐渡法華」とよばれるようになり、後に椴法華となったという説です。
ちなみに、日持上人は北海道を代表する魚「ホッケ」の名付け親とも言われています。
法華のお坊さんが布教に来てから、それまで見たこともない魚がたくさん採れるようになったということで、その魚を「ホッケ」と呼ぶようになったという説です。
道民でも絶対に読めない超難読地名
発足
正解は「はったり」です。
地名の由来は、アイヌ語の「カムイ・ハッタラ」です。
カムイは「神」、ハッタラは「淵」という意味ですが、この場合のカムイ(神)はヒグマを指します。
昔、この淵に集まった鮭をヒグマが来て食べたことが由来です。
ヒグマはアイヌ語でキムンカムイ(山にいる神)ですが、「カムイ(神)」だけで通じるほど、アイヌ民族にとって身近で大切な存在でした。
発足という地名は岩内郡共和町、石狩市厚田区の2箇所にあります。
生振
正解は「おやふる」です。
生振の由来は、アイヌ語の「オヤ・フル」で、「川尻の丘」という意味です。
生振はかつて石狩川の蛇行部に位置しており、明治期には幾度となく洪水の被害に見舞われていました。
そのため蛇行部を直線化する工事が行われ、昭和6年(1931年)に新水路が完成し、洪水の脅威から開放されました。この工事は北海道初の本格的な治水事業として知られています。
忍路
正解は「おしょろ」です。
忍路はアイヌ語の「ウショロ(入り江)」が由来の地名です。
忍路湾は自然の良港でかつてはニシン漁で栄えましたが、昭和30年(1955年)以降、ニシンの水揚量が激減し、過疎化が進みました。
忍路は小樽の西部に位置し、日本最大の環状列石(ストーンサークル)が有名です。
旅来
正解は「たびこらい」です。
旅来の由来は「タプコプ」で、「こぶのように盛り上がった小山」という意味です。
この地にある小さな山がその名の由来となっています。
旅来には国道336号線が通っていますが、かつては十勝川を渡る橋がなく、渡し船で往来する「渡船国道(とせんこくどう)」がありました。
平成4年(1992年)12月に十勝河口橋が開通し、渡し船はなくなってしまいましたが、当時を偲ぶものとして、旅来渡船記念碑が建てられています。
濃昼
正解は「ごきびる」です。
濃昼はアイヌ語の「ポキンピリ(崖の陰)」に由来しています。
濃昼には地名の由来となったポンキピルの崖があり、港のそばにはニシン番屋が残されています。
このニシン番屋は明治33年(1900年)頃に建てられ、当時「濃昼の殿様」と呼ばれた木村家のニシン漁の拠点でした。
八角形の張り出し窓のついた応接間を持つ和洋折衷の建物として知られています。濃昼は北海道石狩市厚田区と浜益区の境界にある地名です。
敏音知
正解は「ぴんねしり」です。
北海道枝幸郡中頓別町の南部にある敏音知岳は標高703.2mの山で、名前の由来はアイヌ語の「ピンネシリ」です。
「ピンネ」は男、「シリ」は山という意味で、「男の山」を意味しています。
大昔、この辺りは海で、ある時の大嵐で人々は波にさらわれそうになりましたが、神のご加護により山に逃れて助かったことから、その男神のような強さにちなんで「ぴんねしり」と名付けられました。
近くには女の山を意味する松音知岳(まつねしりだけ)があります。
美羽烏
正解は「びばかるうし」です。
美羽烏の由来は、アイヌ語の「ピパカルウシ」で、「カラス貝を取るところ」という意味です。
美羽烏は、上川郡剣淵町(かみかわぐんけんぶちちょう)の道道(どうどう)205号上士別ビバカルウシ線の終点付近の旧地名です。
花畔
正解は「ばんなぐろ」です。
花畔は北海道石狩市に位置する花畔の由来は、アイヌ語の「パナ・ウングル」です。
「川下人の漁場」という意味で、川下人とは石狩川下流域に住んでいたシャチやサメを守護神としていた一族を指します。
そして「パナ・ウングル」がなまって、「バンナグロ」になったといわれています。
分遣瀬
正解は「わかちゃらせ」です。
分遣瀬の由来は、アイヌ語の「ワッカ」と「チャラセ」を組み合わせた言葉です。「ワッカ」は水、「チャラセ」は滝という意味で、「水が滝となって落ちる所」を意味します。
分遣瀬は日本最大の湿原「釧路湿原」がある釧路町に位置しています。
重蘭窮
正解は「ちぷらんけうし」です。
重蘭窮の由来は、アイヌ語の「チプランケウシ」で「船を下ろす所」という意味です。
重蘭窮は先ほど紹介した釧路町の分遣瀬のすぐ近くに位置しています。
釧路町周辺はアイヌ語の超難読地名が特に集中している地域で、以下の地名があります。
嬰寄別(あっちょろべつ)
来止臥(きとうし)
浦雲泊(ぽんとまり)
冬窓床(ぶいま)
初無敵(そんてき)
入境学(にこまない)
賤夫向(せきねっぷ)
老者舞(おしゃまっぷ)
知方学(ちぽまない)
去来牛(さるきうし)
仙鳳趾(せんぽうし)
地嵐別(ちゃらしべつ)
達古武(たっこぶ)
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コメント
コメント一覧 (2件)
いつもためになる情報ありがとうございます♪
占冠のよみがなが間違っていると思います!
ご指摘感謝いたしますm(_ _)m