神無月に出雲大社に神様が集まるのはなぜ?神社の参拝は無意味?

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神無月

「神無月には神様が出雲大社に集まる」という話があります。

日本にはたくさんの神様がいらっしゃいますが、その神様が一斉に出雲大社に集まると言われているのはなぜでしょうか?

その間、出雲大社以外の神社は神様がいないから、参拝しても無意味なの?という疑問も生まれますよね。

そんな疑問についてわかりやすく解説します。

 

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目次

神無月とは?

「神無月」の読み方は「かんなづき」または「かみなしづき」です。

 

神無月という名前の由来は定かではなく以下のように諸説あります。

●神無月の「無」は「ない」ではなく、「の」という意味があり、「神無月」は「神の月」という意味になるという説

 

●雷が鳴らない月なので「雷無月(かみなしづき)」となり、それがいつしか「神無月」になったという説

 

●新穀(その年に穫れた米)でお酒を醸す(醸造する)月なので「醸成月(かみなしづき)」となり、それがいつしか「神無月」になったという説

 

出雲大社に八百万の神が集まっている様子

また、旧暦の10月には全国の神様が島根県の出雲大社に集まるので、ほかの地域に神様がいなくなることから「神無月」になったという説があります。

逆に島根県では全国の神様が集まるので「神有月・神在月(かみありづき)」と呼ばれ神事が行われています。

しかしこの説は俗説ともいわれています。

 

2024年の神無月はいつ?

神無月は旧暦のため、現在の暦(太陽暦)に当てはめると毎年異なります。

2024年の場合は11月1日(金)~11月30日(土)になります。

 

関連:神無月って何月?意味と由来、読み方と語源とは?別名は何?

 

出雲大社に神様が集まるのはなぜ?

大国主大神

大国主大神

出雲大社の御祭神(ごさいじん・祀られている神様)は「大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)」です。

大国主大神は自分の子どもたちを日本各地に置いて護らせおり、一年に一度その子どもたちと他の神々を出雲大社へ呼び寄せて、会議を開いているといわれています。

会議の内容は、翌年の天候や、農作物の収穫などについてですが、 最大の議題は「縁結び」といわれています。

神様たちが話し合い、人の縁を結んでいくということで、神無月には出雲大社は良縁を求める参拝者で賑わいます。

 

出雲大社以外の神社の参拝は無意味?

日本中の神様が出雲大社へ集まると、その間、神様が不在の土地ばかりになってしまいます。

それでは困るということで、 留守番をする神様がいますので、神社を参拝をしても無意味ではありません。

 

留守番をする神様は地域によって異なりますが、代表的なのが「恵比寿(えびす)様」で、漁業、商業、農業の神として古くから信仰されています。

このことから神無月には、恵比寿様に感謝し、五穀豊穣、商売繁盛などを祈願する「えびす講」が日本各地で行われます。

関連:えびす講の意味や由来とは?2024年はいつ?どんな行事なの?

 

えびす様

えびす様

他にも、火の神であり農業や家畜、家族を守る「竈神(かまどしん)」や、商業、農業の神の「大黒(だいこく)様」などがいます。

大黒様

大黒様

また、神無月に出雲大社に集まるのは「国津神(くにつかみ)」だけで、「天津神(あまつかみ)」は集まらないともいわれています。

国津神は、地上に現れた神々の総称で、国土を治める土着の神のことです。

天津神は、高天原(たかまがはら・天上界)にいる神々や、高天原から地上へ降臨した神々の総称です。

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日本の代表的な神社といえば伊勢神宮ですが、伊勢神宮のご祭神は天照大御神(あまてらすおおみかみ)と豊受大御神(とようけのおおみかみ)で、どちらも天津神ですので出雲大社へは行きません。

 

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出雲大社で行われる神事とは?

出雲地方では旧暦10月を「神有月・神在月(かみありづき)」といい、出雲大社ではこの期間中の旧暦10月11日~10月17日に神様が滞在するとされ、神事が行われます。

旧暦ですので、現在の暦に当てはめると毎年日程が異なり、2024年の神事が行われる期間は2024年11月10日(日)~11月26日(火)です。

 

神迎神事(かみむかえしんじ)、神迎祭(かみむかえさい)

旧暦の10月10日に行われます。

神迎神事

2024年は11月10日(日)、出雲大社から15分ほど歩いたところにある「稲佐の浜」で、19時から始まります。

神迎神事は神様をお迎えする儀式で、浜では灯りが消されかがり火だけになり、神々が二本の神籬(ひもろぎ・神様が降臨するための木)に宿られます。

神籬は、龍蛇様(りゅうじゃさま・神々を先導する神、人々に祝福をもたらす神)の先導で出雲大社まで進み、参列者もこれに続きます。

そして、神籬が出雲大社の神楽殿に入り、神迎祭が行われます。

神迎祭では神職が祝詞(のりと)を奏上(そうじょう)し、神々をおもてなします。

 

神在祭(かみありさい)

旧暦の10月11日、15日、17日に行われます。

2024年は11月11日(月)、15日(金)、17日(日)に本殿で行われます。

神職が祝詞を奏上し、巫女による舞が奉納され、一般参列者の玉串(たまぐし)拝礼が行われます。

玉串

玉串

玉串とは、榊(さかき)の枝に木綿(ゆう)または紙垂(しで)をつけたものをいい、神様とお参りする人を結ぶ役割のあるお供物です。

玉串拝礼では、玉串を神前にお供えし、気持ちをこめてお参りすることで、願いが神様に伝わるとされています。

関連:しめ縄と紙垂の意味と由来とは?紙垂の簡単な作り方と付け方

 

龍蛇神講大祭(りゅうじゃしんこうたいさい)

旧暦の10月11日に行われます。

2024年は11月11日(木)11時から神楽殿で行われます。

「講(こう)」は宗教行事を行う結社や、行事や会合のことをいい、この場合は龍蛇様を信仰する人たちのことです。

龍蛇神講に所属する人のためのお祭りなので、それ以外の人は参加できません。

 

縁結大祭(えんむすびたいさい)

旧暦の10月15日、17日に行われます。

2024年は11月15日(金)10時からと、17日(日)10時から、ご本殿で行われます。

良縁、福縁をいただくためのご祈祷で、大変人気があるため定員制になっており、事前に往復はがきで申し込む必要があります。

申込み開始は毎年、実施日の一カ月前からで祈祷料は5000円です。

 

神等去出祭(からさでさい)

旧暦の10月17日行われます。

神等去出祭は神様をお送りするための神事で、本殿前で神官だけで行います。

2024年は11月17日(日)16時から拝殿で行われます。

神様たちは会議が無事に終わったことを祝い、出雲大社の桜門から戻って行かれるそうです。

神等去出祭

出雲大社に日本中の神様が集まってなにをするのかな?と思っていましたが、縁結びの会議をしていたのですね!

日本中の神様が出雲大社に集まると思っていましたが、ちゃんと留守番をしてくれる神様もいらっしゃますので、神無月だからといって神社の参拝を控えなくて大丈夫なことがわかりましたね。

 

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