私たちは普段、数字の書かれたカレンダーを使っていますが、年賀状や生まれ年などで使うことのある十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を使って日付を表すことがあります。
例えば、うなぎを食べる日として有名な「土用の丑の日」には「丑(うし)」が使われていますね。
「二の午」「三の午」には「午(うま)」が使われていますが一体どんな日なのでしょう?
今回は「二の午」「三の午」について調べて見たいと思います。
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「二の午」「三の午」の意味と読み方は?
読み方は「二の午(にのうま)」「三の午(さんのうま)」です。
二、三という順番がついているので、当然ですが、最初(一番目)もあり、それは「初午(はつうま)」といいます。
初午とは、2月最初の午の日のことをいいます。
「午」は十二支(じゅうにし)ひとつです。
十二支は子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)のことですが、昔は日付を表すために十二支を使っていました。
1日目が「子の日」、2日目が「丑の日」・・・と続き、7日目が「午の日」、12日目が「亥の日」になり、12日間で一巡し、13日目にはまた「子」の日に戻ります。
このように2月最初の午の日のことを「初午」というのです。
そして、午の日は十二支に基づいているため、12日後に必ず巡ってきます。
そのため、2月中に2回目、3回目の午の日が巡ってくることがあります。
この場合、2回目の午の日を「二の午」、3回目の午の日を「三の午」と呼びます。
日の巡りによっては、三の午がない年もあります。
初午の日は711年に京都の伏見稲荷大社に祀られている、五穀をつかさどる農業神の宇迦之御魂(うかのみたま)が、伊奈利山(いなりやま・京都市東山連峰)に降臨された日といわれています。
降臨された日に「初午祭(はつうまさい)」を行い、伏見稲荷大社に「初午詣(はつうまもうで)」をするようになりました。
その後、農村では「五穀豊穣を願うお祭り」を行い、街中では商家が「商売繁盛を願うお祭り」を行う日になりました。
昔は立春(りっしゅん・2月4日頃)が一年の始まりとされており、初午はその年最初の午の日を指していました。
そのころは旧暦なので、現在の新暦(太陽暦)に当てはめると2月下旬から4月上旬ごろに当たり、農作業を始める目安ともなっていたそうです。
そのため、現在でも旧暦で初午、二の午、三の午のお祭りを行う神社や地域もあります。
2021年の「二の午」「三の午」はいつ?
2021年の初午は2月3日(水)、二の午は2月15(月)、三の午は2月27日(土)です。
旧暦でお祭りを行う神社、地域では、初午は3月23日(火)、二の午は4月4日(日)、三の午は4月16日(金)になりますので、参加する前にチェックしてくださいね。
初午だけではなく、二の午、三の午の日にも、お祭りを行う神社や地域があることがわかりましたね。
2021年は三の午までありますので、いずれも稲荷神社が多くの人でにぎわうのでしょう。
神社や地域によっては、数日間にわたってお祭りを行うこともあるようです。
参拝はもちろん、立ち並ぶ露天や、にぎやかな雰囲気を楽しむのもいいですね。
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