寒くなると食べたくなるもの・・・どんなものを思い浮かべますか?
お鍋、肉まん、焼き芋、シチュー、ポトフなど、温かいものが次々と思い浮かんできますね。
その中に、「おでん」はありましたか?
地域によって、具やスープに多少の違いはありますが、みなさんが好きなおでんの具はどんなものがあるのでしょう?
今回はおでんの発祥や由来、歴史とともに、好きなおでんの具ランキングをご紹介します!
おでんの歴史とは?発祥や由来は?
「おでん」は、豆腐を拍子木(ひょうしぎ)型に切り、竹串を打って焼いた「豆腐田楽」が由来といわれています。
「田楽(でんがく)」とはもともと豊穣祈願の「田楽舞」のことで、一本の竹馬に乗って踊ります。
その姿に似ていたことから「豆腐田楽」という名がついたそうです。
豆腐田楽は平安時代(794年~1185年)末期には食べられていたことが記録として残っており、そのころは塩をふって仕上げていたようです。
室町時代(1336年~1573年)になると、豆腐田楽に味噌をつけて食べるようになり、味噌を塗って焼いたものを「お田(おでん)」と呼ぶようになりました。
江戸時代(1603年~1868年)になると「お田」は江戸庶民の間でも食べられるようになり、江戸の名物になりました。
その後、豆腐だけではなくこんにゃくや野菜類、魚類が使用されるようになり、焼きあがりを待てないせっかちな江戸っ子のために煮込むようになりました。
明治時代(1868年~1912年)になると煮込みおでんから、汁気(しるけ)がたっぷり入ったおでんに変化していきます。
大正時代(1912年~1926年)に、江戸の料理人によって、このおでんが関西に伝わりますが、関東風の濃いしょうゆの色が好まれず、淡い色の薄口しょうゆで作る関西風のおでんが誕生します。
昭和(1926年~1989年)になると、串に刺して煮込むだけですぐに食べられる手軽さから、駄菓子屋や居酒屋、屋台などで庶民の味として広まっていきました。
そして、
戦後、流通が発達し新鮮な食材が一般家庭でも購入できるようになったこと
おでんの具に欠かせない練り物の価格が安定したこと
調理が手軽なこと
などから、家庭の定番メニューとして定着しました。
また、昭和54年(1979年)にコンビニエンスストアで初めて販売され、より手軽におでんを食べられるようになり現在に至ります。
好きなおでんの具人気ランキング
それではおでんの具人気ランキングを紹介しましょう!
第5位 ちくわ
代表的な練り物であるちくわは、おでんの出汁(だし)を吸うのはもちろん、ちくわからも出汁を出すそうです。
ほかの具をより美味しくするために欠かせない具なんですね。
第4位 こんにゃく
味がしっかり染み込むまで煮込んだこんにゃくは、関東以外では大人気の具なんだそうです。
一般的には灰色のこんにゃくが使われますが、地域によって、白こんにゃくや玉こんにゃく、糸こんにゃくなどが使われています。
第3位 たまご
おでんの出汁とたまごをご飯の上に乗せて、たまごを崩しながら食べたり、黄身をおでんの出汁にほぐしてスープのように食べたり、人によってさまざまな食べ方があるのがたまごですね。
第2位 餅入り巾着
油揚げの中にお餅が入っていて、食べるとお餅がトロトロになっていますね。
油揚げがおでんの出汁を吸っているので、トロトロのお餅が口の中に広がるのと同時に、おでんの出汁も広がっていきます。
第1位 大根
おでんの出汁をしっかりと吸っている大根は、お箸でさわるだけでも出汁が染み出てきて、それだけで幸せな気分になれるほど美味しいですよね。
おでんの定番の具といえる大根は、コンビニエンスストアでも一番人気があるそうですよ。
人気ランキングを紹介しましたが、おでんの具は、地域や家庭によってさまざまですので、「このランキングはおかしい!」と思った方もいるかもしれません。
関東では当たり前の「ちくわぶ」や、関東東海地方でおなじみの「はんぺん」は、他の地域では存在すら知られていなかったり、北海道ではホタテ、九州では餃子巻、関西ではタコや牛スジが定番の具になっていたりします。
おでんの季節に旅行で訪れた際には、その地域のおでんを楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
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