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大相撲の土俵はなぜ女人禁制なの?その理由とは?女人禁制になったのはいつから?

      2019/10/24

2018年の大相撲の春巡業で、土俵の上で倒れた人を救助しようとした女性に対し「土俵からおりてください」というアナウンスがあり、「なぜ女人禁制(にょにんきんせい)なのか」「救助さえダメなのか」と議論になりましたよね。

女性が行う「女相撲」では土俵に上がることができますが、大相撲の土俵は女人禁制といわれているのは不思議ですよね。

今回は、大相撲の土俵がなぜ女人禁制なのかについて調べてみました!

 


大相撲とは?

「相撲(すもう)」とは、土俵の上で行う格闘技・武道のことで、日本相撲協会が主催する相撲を「大相撲」といいます。

日本相撲協会が主催しないもの、学生や社会人の相撲は「アマチュア相撲」といい、女性の大会も行われています。

 

大相撲の土俵はなぜ女人禁制なの?その理由とは?女人禁制になったのはいつから?

なぜ女人禁制になったのか、いつからなのか、明確なことはよくわかっていませんが、女人禁制になったのは、明治時代以降だといわれています。

興行としての「女相撲」は明治時代以前から存在し、古代から女性が相撲を取ることがありました。

この時、女性は男性と同じように上半身は裸で、褌だけの姿で相撲をしており、見世物としての意味合いが強かったようです。

明治時代になると女性の裸が禁止され、徐々に「女人禁制」になっていったようですが、理由は諸説あります。

 

●欧米化の影響

明治時代は西洋諸国との交流が増え、欧米化が進んでいた時代ですから、女性が戦う姿が野蛮であると欧米人に思われてはならないと考え「女人禁制」にしたという説。

 

 

●男尊女卑

明治時代になると、男尊女卑の思想が強くなり、相撲は男性のものだから「女人禁制」にしたという説。

 

 

●女性は穢れている

「穢れ(けがれ)」とは、忌まわしいもの、不浄な状態のことで、「死」や「病」「血」などがこれにあたります。

神道では「穢れ」を避けるべきものとしており、身内が亡くなった時には神社の参拝を避けるのも、「神様が穢れを嫌うから」という考え方があるからです。

昔は、女性は月経や出産で「血」を流すため、穢れていると考えられており、相撲を神事に結び付けることで「女人禁制」にしたという説。

 

 

●女神が嫉妬をするから

もともと相撲は、豊作祈願や収穫の感謝のために神事として行われていました。

豊作の神様が女性なので、裸の男がぶつかりあい戦う様子を楽しんでもらうために相撲が行われ、土俵に女性が上がると神様が嫉妬してしまうため、その年は凶作に繋がると考えられるようになり、土俵は「女人禁制」になったという説。

 



 

現在も女相撲は行われていますし、「女人禁制」は「大相撲」だけなのですがそれはなぜなのでしょうか?

それは「大相撲」が「神事」とされているからです。

 

大相撲の起源は宮中行事の「相撲節会(すまひせちえ)」であるといわれています。

「相撲節会」とは、豊作祈願や収穫に感謝する農耕儀礼と相撲が結びついたもので、734年7月7日に、聖武天皇(しょうむてんのう・第45代天皇)が全国から相撲人を集め、宮中で相撲を取らせたものです。

このことから、大相撲を「神事」として由緒正しい特別なものにするために「女性は穢れている」「豊作の女神が嫉妬をする」という理由を後付けし、「女人禁制」というルールにしたのではないかといわれています。

 

「大相撲」では、「伝統だから」「神事だから」という理由から、女性が土俵に上がることを禁止しています。

日本相撲協会は公式HPで「相撲は神事を起源としている」「女人禁制は大相撲の伝統文化」「大相撲の土俵は力士にとって神聖な場所」という理由を挙げています。

しかし、昔から女性も相撲を取っていたという歴史があるのですから、いずれの理由も世間を納得させることはできるものではないと思われます。

 


 

なぜ女人禁制なのか、いつからなのかははっきりとわかっていないのですね。

「伝統だから」「神事だから」という理由に納得してしまいそうになりますが、救助のために土俵にあがるのも許されないのは問題視されても仕方ありません。

大相撲は「神事」としての意味合いが強く、女人禁制を伝統として守ろうとしていますが、アマチュア相撲はスポーツ・格闘技として行われるため、老若男女問わず楽しむことができます。

 



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