「三回忌」の法要をいつやるのか、「一周忌」と「一回忌」の違いがよくわからない!という人もいらっしゃるのではないでしょうか?
数字だけ見ると「三回忌=三年目」「一周忌・一回忌=一年目」と思ってしまいますが、本当にそうでしょうか?
今回は、三回忌、一周忌、一回忌についてわかりやすく解説します。
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法要とは?

「法要(ほうよう)」とは、遺族が故人を偲び、冥福を祈るために行う「追善供養(ついぜんくよう)」のことです。
法要を営むことで故人は善行を積むことになり、極楽浄土に行けるといわれています。
また、法要と似た言葉で「法事(ほうじ)」がありますが、法事は「法要と会食」をすることをいいます。
「三回忌」の法要はいつやるの?

「三回忌(さんかいき)」や「一周忌(いっしゅうき)」などの法要を「年忌法要(ねんきほうよう)」といいます。
年忌法要とは、人が亡くなってから一定の年数で行う法要のことで、以下のとおり行うのが一般的です。
●一周忌
亡くなってから満一年目(一年後の命日)に行います。
●三回忌
亡くなってから満二年目(二年後の命日)に行います。
その後は
●七回忌・・・満6年目(6年後の命日)
●十三回忌・・・満12年目(12年後の命日)
●十七回忌・・・満16年目(16年後の命日)
●二十三回忌・・・満22年目(22年後の命日)
●二十七回忌・・・満26年目(16年後の命日)
●三十三回忌・・・満32年目(16年後の命日)
●五十回忌・・・満49年目(49年後の命日)
(年忌法要は徐々に小さくしていくのが一般的で、三十三回忌か五十回忌をもって終了とします。)
「一周忌」だけ「◯周忌」でその後は「◯回忌」になっているのがわかりますね。
これは「一周忌」は、亡くなってちょうど一年が経った・一周した特別な日と考えるため呼び方が異なるのです。
「一周忌」と「一回忌」の違い

一周忌だけ「◯周忌」でほかは「◯回忌」であることがわかりましたが、「一周忌」と「一回忌」はどう違うのでしょうか?
すでに説明した通り「一周忌」とは「亡くなってから満一年目」に行う法要のことをいいます。
一方、「一回忌」とは「亡くなった日」のことをいいます。
「亡くなった日」のことを「忌日(きにち・命日ともいう)」といい、亡くなった日は「一回目の忌日」ということで「一回忌」になるのです。
つまり「一周忌」は「二回忌」と同じということになりますね。
「一周忌」は亡くなってちょうど一年(満一年目)に行われますが、「三回忌」以降は「数え年」と同じ考え方で行われます。
「数え年」とは、生まれたその日を1歳とし元日に1歳年を重ねる考え方で、たとえば、2020年12月1日に生まれた人の場合、生まれたその日に1歳、2021年1月1日に2歳になります。
数え年では生まれた日が1歳と数えるように、亡くなった場合はその日を「一回忌」と考えます。
そして、二年後が「三回忌」、六年後が「七回忌」となっていくわけです。
たとえば
2020年10月1日に亡くなった場合、この日が「一回忌」です。
2021年10月1日が「一周忌」となり
2022年10月1日が「三回忌」となります。

ちなみに一回忌のことを「命日」ともいいます。
「命日」は、正確には「亡くなった年月日」のこと指していますが、「亡くなった月日」を指す「祥月命日(しょうつきめいにち)」と同じ意味で使う人が増えており、一般的に「命日」といえば「祥月命日」のことだと考えておいた方が良いようです。
正確には
亡くなった年月日を指す場合は「命日」
亡くなった月日を指す場合は「祥月命日」
亡くなった日のみを指す場合は「月命日」
といいます。
たとえば2020年1月1日に亡くなった場合、
命日=2020年1月1日
祥月命日=2021年以降の1月1日
「祥月(しょうつき)」とは、一周忌以降の「亡くなった月」のことなので、「祥月命日」は一周忌以降の「亡くなった月日」になり、一年間に1回だけです。
月命日=2021年以降の、1月以外の月の1日
1月1日は「祥月命日」で、1月以外の月の1日が「月命日」になるで「月命日」は一年間に11回あります。
以下にまとめてみました。
2020年(亡くなった年) | 2021年以降 | ||
1月1日 | 命日 | 1月1日 | 祥月命日 |
2月1日 | 月命日 | 2月1日 | 月命日 |
3月1日 | 月命日 | 3月1日 | 月命日 |
4月1日 | 月命日 | 4月1日 | 月命日 |
5月1日 | 月命日 | 5月1日 | 月命日 |
6月1日 | 月命日 | 6月1日 | 月命日 |
7月1日 | 月命日 | 7月1日 | 月命日 |
8月1日 | 月命日 | 8月1日 | 月命日 |
9月1日 | 月命日 | 9月1日 | 月命日 |
10月1日 | 月命日 | 10月1日 | 月命日 |
11月1日 | 月命日 | 11月1日 | 月命日 |
12月1日 | 月命日 | 12月1日 | 月命日 |

「三回忌」「一周忌」「一回忌」の違いがわかりましたね。
数字だけ見ると混乱してしまいますので、「亡くなった日が一回忌、一年後が一周忌、二年後が三回忌・・・」というふうに数字と一緒に意味も理解しておくとわかりやすいのかもしれませんね。
法要をいつやるのかわからなくなった時には、お世話になっているお寺に相談してみると良いですよ。
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