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卒塔婆の意味とは?書かれている文字の意味は?卒塔婆供養について

      2018/07/25


 

お墓に立てる縦長の木の板のことを「卒塔婆」といいます。

お彼岸やお盆など、お墓参りに行ったときによく見かけますが、卒塔婆にはどんな意味があるのかご存知ですか?

今回は、卒塔婆について調べてみました!

 

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卒塔婆の意味とは?

読み方は「そとば」または「そとうば」です。

卒塔婆と同じような言葉で「塔婆(とば・とうば)」というものがありますが、卒塔婆を略しただけなので塔婆との違いはありません。

卒塔婆は、1m~2mほどの細長い板で、故人や先祖を追善供養(ついぜんくよう)する目的で立てられています。

 

追善供養とは、生きている人が故人や先祖のために行う供養のことです。

追善とは、後から追って善い行いをするという意味があります。

亡くなった人に対して、生きている人が後から追って善行を積むとで、故人や先祖が善行を積むことになり、極楽浄土へ行けると考えられているのです。

 

追善供養といえば、命日などに行う法事のことを指すことが多いのですが、お墓参りや仏壇に手を合わせるなど、日常的に行う供養も追善供養といいます。

また、卒塔婆を立てることも善行とされ、追善供養になるといわれています。

 

ただし、仏教の中でも浄土真宗は卒塔婆を立てません。

浄土真宗では、人は亡くなったと同時に仏様の導きで極楽浄土へ行けると考えられているため、追善供養という考え方そのものがないのです。

 

卒塔婆の語源は、サンスクリット語の「Stupa:ストゥーパ」です。

「ストゥーパ」はお釈迦様(仏教の祖)の遺骨を安置するための「仏塔(ぶっとう・仏教建築の塔のこと)」で、インドから中国へ仏教が伝来したときに「卒塔婆」という漢字が当てられたそうです。

仏塔はもともとはお釈迦様の遺骨を安置するためのものでしたが、仏像を祀るための塔や、死者の供養のための供養塔など、いろいろなものが建てられていったそうです。

 

日本の仏塔にはいくつか種類があり、三重塔や五重塔もそのひとつです。

また、石造りの「五輪塔(ごりんとう)」も仏塔のひとつで、供養塔として建てられています。

そして、五輪塔を簡略化したものが卒塔婆といわれ、故人の追善供養のために立てられるようになったのです。

ちなみに、卒塔婆の数え方は、「1本、2本」と数えます。

 

 


 

卒塔婆をよく見ると、細長い板が5つに区切られていますが、これは、五輪塔を簡略化したものなので、五輪塔と同じようにそれぞれ意味があります。

 

上から一段目・・・空

上から二段目・・・風

上から三段目・・・火

上から四段目・・・水

上から五段目・・・地

 

仏教において、宇宙は「空・風・火・水・地」の5つの要素によって構成されていると考えられています。

 

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卒塔婆に書かれている文字の意味は?

卒塔婆に書かれている文字は、宗派やお寺、地域の風習などによって内容が異なりますので、以下に一例を挙げておきます。


 

表側には上から

●梵字

●種子

●戒名

●年忌

が書かれており、裏側には上から、

●梵字

●建立年月日

●施主名

などが書かれています。

以下順番に説明していきます。

 
●表側の梵字(ぼんじ)

梵字はサンスクリット語を表記するための文字といわれています。

先述した通り卒塔婆の細長い板は5つに区切られており、それぞれ「空・風・火・水・地」に対応する「キャ・カ・ラ・バ・ア」5つの梵字が書かれています。

 


 
種子(しゅじ)

仏様の種という意味があり、十三仏のどれかが当てはまることが一般的で、供養する日に縁のある十三仏を梵字で書きます。

十三仏とは、追善供養を司る仏のことで、「不動明王(ふどうみょうおう)」「釈迦如来(しゃかにょらい)」「文殊菩薩(もんじゅぼさつ)」「普賢菩薩(ふげんぼさつ)」「地蔵菩薩(じぞうぼさつ)」「弥勒菩薩(みろくぼさつ)」「薬師如来(やくしにょらい)」「観音菩薩(かんのんぼさつ)」「勢至菩薩(せいしぼさつ)」「阿弥陀如来(あみだにょらい)」「阿閦如来(あしゅくにょらい)」「大日如来(だいにちにょらい)」「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」のことです。

例えば三回忌では、阿弥陀如来を表わす文字になります。


戒名(かいみょう)

仏の弟子になった証として授けられる名前で、僧侶に付けてもらいます。


年忌(ねんき)

○回忌追善等を書きます。

 


 
裏の梵字

「バン」という梵字が書かれており、大日如来を表しています。


建立年月日(こんりゅうねんがっぴ)

卒塔婆を立てた年月日のことです。


施主名(せしゅめい)

施主とは、卒塔婆を依頼した人のことです。

 

※没年月日や経文を書いたり、施主名や建立年月日を表面に書くなど宗派やお寺、地域の風習などによって違います。


卒塔婆供養について

卒塔婆を立てる日にちは特に決められていませんが、一般的には納骨の時や、年忌法要(ねんきほうよう・一周忌や三回忌など)、お盆やお彼岸などに立てることが多いようです。

卒塔婆はお寺に作成をお願いするものなので、事前に「いつ、だれの供養を、誰がするのか」ということを伝えておきましょう。

卒塔婆の値段はお寺によって異なりますが、相場は1本5,000円前後のようです。


卒塔婆の処分

卒塔婆の処分のタイミングは、人によってさまざまです。

朽ちるまで立てておくという人や、お盆やお彼岸、命日など、年に一度交換するという人、一日だけ立ててすぐに処分する人もいるそうです。

「この期間で処分すべきだ」という決まりはありませんので、家族で相談したり、お寺に相談したりして決めると良いですね。

処分する時は、お寺でお焚き上げをしてもらいます。

 

 

卒塔婆は、すべてのお墓に立てられているものではないのですね。

浄土真宗や、仏教以外の宗教の場合は、卒塔婆は立てないということですので、自分の家のお墓に卒塔婆がないからといって、慌てる必要はありませんね。

故人の供養をしたいからと自分一人の判断で勝手に卒塔婆を立てるのではなく、お世話になっているお寺や、親戚などに相談をするようにしておくと、無用なトラブルを避けることができますね。

 

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