3月 4月 5月

「十三参り」の意味とは?2020年の時期はいつ?男の子・女の子・両親の服装は?



京都や大阪を中心に、関西では古くから「十三参り(じゅうさんまいり)(十三詣りや十三祝いともいいます)」というお祝いの行事が行われています。

最近は関西以外の地域にも広がっているようですが、まだまだ知らない人も多いのではないでしょうか?

今回は、十三参りの意味や時期、服装などについて調べてみました。

 

 


十三参りの意味とは?

 十三参りとは、数え年で13歳になった子どもが、健やかに成長したことを感謝し、知恵と福徳を授かるために「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」にお参りする行事です。

京都の法輪寺、大阪の大平寺、奈良の弘仁寺などがお参り先として有名です。

 

 虚空蔵菩薩は、十三仏(じゅうさんぶつ)の中で13番目に誕生した菩薩様で、毎月13日が縁日(神や仏に縁が深い日でより多くのご利益を授かることができる日)です。

 

十三仏とは、追善供養(ついぜんくよう)を司る仏のことです。

 

追善供養とは、後から追って善い行いをするという意味があり、生きている人が亡くなった人のために後から追って善行を積むことをいいます。

命日などに行う法事のことを指すことが多いですが、仏壇に手を合わせることやお墓参りなど故人や先祖のために普段から行う供養も追善供養といいます。

追善供養をすることで、故人や先祖が善行を積むことになり、極楽浄土へ行けると考えられているのです。

 

十三仏は以下の通りで、それぞれが仏教の追善供養を司っています。


1不動明王(ふどうみょうおう)初七日(しょなのか・亡くなってから7日目)
2釈迦如来(しゃかにょらい)二七日(ふたなのか・亡くなってから14日目)
3文殊菩薩(もんじゅぼさつ)三七日(みなのか・亡くなってから21日目)
4普賢菩薩(ふげんぼさつ)四七日(よなのか・亡くなってから28日目)
5地蔵菩薩(じぞうぼさつ)五七日(ごなのか・亡くなってから35日目)
6弥勒菩薩(みろくぼさつ)六七日(むなのか・亡くなってから42日目)
7薬師如来(やくしにょらい)七七日(ななのか・亡くなってから49日目)
8観音菩薩(かんのんぼさつ)百か日(ひゃっかにち・亡くなってから100日目)
9勢至菩薩(せいしぼさつ)一周忌(いっしゅうき・亡くなってから1年目)
10阿弥陀如来(あみだにょらい)三回忌(さんかいき・亡くなってから2年目)
11阿閦如来(あしゅくにょらい)七回忌(ななかいき・亡くなってから6年目)
12大日如来(だいにちにょらい)十三回忌(じゅうさんかいき・亡くなってから12年目)
13虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)三十三回忌(さんじゅうさんかいき・亡くなってから32年目)

虚空蔵菩薩は、三十三回忌を司る仏であると同時に、知恵と福徳を司る菩薩様とされることから「十三参り」は「知恵詣り」「知恵もらい」ともいいます。

 

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 虚空蔵菩薩


十三参りは江戸時代(1608年~1868年)の中期に始まったといわれ、この頃、13歳は元服(げんぷく・大人の仲間入りをする意味)の年齢で、十三参りで初めて大人の寸法の晴れ着を着せ、着物に馴染ませ自然な立ち居振る舞いを身につけさせました。

 


 

また、数え年の13歳は子どもの厄年であることから、厄払いの意味もあります。

数え年の13歳は、生まれて初めて生まれ年の干支(えと)が一周するタイミングにあたり、男女共に厄年といわれています。

特に女の子はこの年頃に体が大人へと変わっていくので体調に変化が起きやすく、古くから厄年とされており、関西地方では「十三参り」として他の厄年とは分けているそうです。

 

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子どもの厄年は、数え年で1歳、4歳、7歳、10歳、13歳、16歳なのですが、13歳の「十三参り」のみ厄払いをする人がほとんどで13歳以外はあまり気にしないのが一般的です。

また、お宮参りや七五三で神社にお参りをすることで神様が守ってくださるので、十三参りだけで良いという考え方もあるようです。

 

元服の年齢が13歳だったことや、生まれて初めての厄年が13歳であること、虚空蔵菩薩が13番目に誕生したことなどが「十三参り」の名前の由来といわれています。

 

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十三参り2020年の時期はいつからいつまで?

 虚空蔵菩薩が13番目に生まれた菩薩であることから、13日は虚空蔵菩薩の縁日(神や仏に縁が深い日でより多くのご利益を授かることができる日)です。

そのため、十三参りは旧暦3月13日にお参りをしていました。

現在は新暦に変わったため、月遅れである4月13日にお参りをします。

4月13日にお参りできるとは限らないので、前後一ヶ月の間(3月13日~5月13日)にお参りすることが一般的です。

 

2020年の十三参りの時期は3月13日(金)~5月13日(水)になります。

 

最近は特に期間を決めずに一年中、十三参りのお参りを受け付けている神社やお寺もありますので、お参りをしたい神社やお寺に確認をすると良いでしょう。


数え年・満年齢・早生まれ・遅生まれ?

十三参りは基本的に数え年で13歳でお参りをしますが最近は中学校に進学するタイミングで行う人が多いようです。

また、数え年にこだわらず満年齢でお参りする人も多くなっているそうですよ。

 

また、数え年の13歳で十三参りを行う場合、「遅生まれ」と「早生まれ」で時期が異なります。

「遅生まれ」は4月~12月生まれ、「早生まれ」は1月~3月生まれのため、同じ学年でも遅生まれの場合は小学校5年生から6年生へ進級するタイミングになり、早生まれの場合は小学校6年生から中学校へ進級するタイミングになってしまうのです。

その場合は「遅生まれ」の人は「満年齢」で数えると中学校に進学するタイミングに合わせることができますよ。

 


十三参りの流れは?

神社やお寺によって異なりますが、一般的には以下のようになります。


受付をする

神社やお寺では祈祷(きとう)をしてくださいますので、受付をします。祈祷とは、神職や僧侶が神仏に祈りを捧げることです。

受付では祈祷料を納めますが、祈祷料の金額は神社やお寺によってさまざまです。


漢字の奉納

半紙に自分が授かりたいものを表す漢字を一文字書いて奉納するお寺があります。

これは、写経(しゃきょう)を奉納する昔ながらの参拝方法に倣(なら)っているそうです。

写経とは、仏教の経典を書き写したもので、十三参りでは漢字の一文字だけに願いを込めながら書く「一字写経(いちじしゃきょう)」を奉納します。

本来「一字写経」は経典の一文字を選びますが、いつのころからか十三参りでは子どもが授かりたいものを表す漢字を書くようになったようです。

たとえば「心」「福」「美」「知」などがあります。

漢字一文字はなんでもいいのですが、気持ちをしっかりこめて書きましょう。

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祈祷を受ける

本殿などに上がり、祈祷をしていただきます。


お守りなどをいただく

子どもが無事に成長するよう、神仏に守ってもらえるように祈り、神社やお寺によっては祈祷のあとにお守りやお札などをいただくことができます。


後ろを振り返らずに帰る

十三参りが終わって帰る時、後ろを振り返ると授かった福徳や知恵が消えてしまうという言い伝えがあります。

神社やお寺を出るまでは振り返らないようにしましょう。

 


男の子、女の子の服装は?

和装の場合

男の子は紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)、女の子は着物が正式な服装になります。

男の子の紋付羽織袴は大人の男性の正装とされています。

女の子の着物にはいろいろな種類がありますが、未婚女性の正装とされる振袖(ふりそで)、未婚既婚問わず大人の礼装とされる訪問着(ほうもんぎ)のどちらかを選ぶと良いでしょう。

女の子は、十三参りで初めて大人の寸法の着物を着るので「肩上げ」や「腰上げ」した着物を着ます。

「肩上げ」と「腰上げ」は、大人用の着物の肩と腰の部分を縫い留めて子どもが着られるサイズにすることです。

 

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そして、帰宅したら肩上げ・腰上げしていた糸をほどいて仕立て直すのが十三参りの正式な儀礼です。

大人のサイズの着物をわざわざ肩上げ・腰上げして着せるのは「まだ成長する」ということを意味しており、成人式にも同じ着物を着るご家庭も多いようです。

 

最近はレンタルの着物も多くありますので、お子さんのサイズにぴったりの着物を着ることもできますよ。

 

洋装の場合

正式には子どもの服装は着物になりますが、洋装でも問題はありません。

男の子はスーツ、女の子はスーツやワンピースがいいでしょう。

また、男女ともに学校の制服、落ち着いた色合いのシンプルな服装などでお参りする人も増えています。

 

両親の服装は?

両親の服装に特に決まりはありませんが、 子どもは着物やスーツなどを着ますし、神社やお寺に行くのでセミフォーマルを心がけると良いでしょう。


和装の場合

十三参りの主役は子どもですから子どもの着物よりも格の低い着物にしましょう。

母親は付け下げや無地、訪問着など、父親は黒の羽織袴を着用するといいでしょう。


洋装の場合

母親は落ち着いた色合いや明るく淡い色合いのワンピースやスーツ、父親はスーツやジャケットスタイルにするといいようです。

両親ともに、派手な色合いや柄、素足、派手なアクセサリーは避けると良いでしょう。

子どもが和装なら両親も和装、子どもが洋装なら両親も洋装にすると良いようですが、子どもが和装でも洋装でも父親は洋装にすることが多いようです。

子どもが着物で両親がワンピースやスーツというのは良いですが、子どもが洋装なのに両親が和装にすると子どもよりも目立ってしまいますので避けた方が良いです。

主役である子どもよりも両親の服装が目立ったり、格上にならないように気を付けて服装を決めると良いですね。

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江戸時代には大人の仲間入りとされた13歳ですが、現在はまだまだ子ども扱いされてしまう年齢ですね。

思春期といわれる時期で、心も体も大人へと成長していきます。

親子のコミュニケーションに悩む方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう時期だからこそ、子どもの成長を感謝し、知恵と福徳を授かるために一緒にお参りに行くのもいいのではないでしょうか。

 

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