「厄年(やくどし)」という言葉を聞いたことがあると思います。
また、厄払い(やくばらい)をしないと悪いことが起こると言われ不安を感じたことがあるかもしれません。
しかし、実際のところ厄年や厄払いがどういったものなのか知っている人は少ないのではないでしょうか?
今回は「厄年」や「厄払い」とは一体どんなものなのか一緒に勉強していきましょう。
「厄年」「厄払い」の意味とは?
厄年は平安時代(794年~1192年ごろ)から続く陰陽道を起源とする風習といわれていますが、はっきりとした根拠は不明です。
本来は「役年(やくどし)」と言い、地域で行われる神事の際に重要な役割を与えられる年のことを言いました。
そのため、不浄を避け、行動を慎むよう要求され、厄払いを受けていたそうです。
そして、次第に本来の「役」の意味が薄れ、現在のように神仏に祈り、身についたけがれを払い落す厄払いの風習が残ったといわれています。
厄年の男女の年齢は?
厄年の年齢は以下のとおりです。
男性は数え年で25歳、42歳、61歳
女性数え年で19歳、33歳、37歳、61歳
上記の年齢を「本厄(ほんやく)」といい、前の年を「前厄(まえやく)」、後の年を「後厄(あとやく)」としており、本厄の前後3年間は注意しなければならない年齢とされています。
また、男性の42歳、女性の33歳を「大厄(たいやく)」といい、最も気を付けなければならない年齢とされています。
理由は、語呂合わせで42歳を「死に」、33歳を「散々」と言われることが多いのですが、決定的な根拠があるわけではないようです。
他の年齢も根拠があるわけではありませんが、一般的に「体力面、精神面で変化が起こる年」とか「生活スタイルが変わる年」と言われています。
厄年の年齢は一般的に「数え年」で数えます。
数え年は、満年齢でいうところの0歳がありません。
生まれた時を1歳と数えはじめ、年が明けたら年齢をひとつ重ねる数え方なので、例えば2021年の9月に生まれた赤ちゃんは、その時点で1歳です。そして、2022年の1月1日になると2歳になります。
数え年で自分が今何歳なのか知りたいときは、
●元日(1月1日)から誕生日前まで=満年齢+2歳
●誕生日当日から12月31日まで=満年齢+1歳
と計算してみましょう。
今年厄年の男女の生まれた年と年齢は以下のとおりです。
■今年厄年の男性の生まれた年と年齢
生まれた年 | 満年齢 | 数え年 |
平成10年(1998年) | 24歳 | 25歳 |
昭和56年(1981年) | 41歳 | 42歳 |
昭和37年(1962年) | 60歳 | 61歳 |
■今年厄年の女性の生まれた年と年齢
生まれた年 | 満年齢 | 数え年 |
平成16年(2004年) | 18歳 | 19歳 |
平成2年(1990年) | 32歳 | 33歳 |
昭和61年(1986年) | 36歳 | 37歳 |
昭和37年(1962年) | 60歳 | 61歳 |
神社仏閣によっては、元日ではなく立春(りっしゅん)を一年の始まりとして、立春に年齢をひとつ重ねる数え方をするところもありますので、元日から立春の期間に誕生日を迎える方は厄払いをする神社仏閣に確認をしてください。
さらに、神奈川県の川崎大師は満年齢で厄払いを行っています。
ほかにも満年齢の神社やお寺があるかもしれませんので、事前にご確認くださいね。
厄払いはいつ行けばいい?
一般的に、厄払いは元日(1月1日)から節分(2月3日ごろ)までの間に受けるものとされています。
しかし、節分を過ぎたからといって厄払いをしてもらえないわけではありません。
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厄払いの効果はどれくらい続く?
厄払いの効果は、基本的に一年間といわれています。
多くの神社仏閣では、厄払いのあとにお守りやお札を授けてくださいます。このお守りやお札も、効果は一年間とされています。
祈祷料はいくら?
祈祷料(きとうりょう)は神社仏閣によって、初穂料(はつほりょう)、玉串料(たまぐしりょう)と言う場合があります。
金額は神社仏閣によってさまざまです。
目安となる金額をわかりやすいように表示しているところもあれば、「金額はお気持ちで」と言われる場合もあります。
相場は5千円~1万円と言われています。
金額によって効果が異なるわけではありませんので、そのときに自分が支払える金額で大丈夫です。
お金はそのまま受付で直接手渡しのところもありますが、紅白の水引のかかった普通の熨斗袋に(のしぶくろ)に入れて準備しておいてもいいでしょう。
服装はどうしたらいい?
特に決まりはありませんが、神様や仏様がいらっしゃる場所へ行くので、失礼のない格好をするようにしましょう。
男性ならスーツにネクタイ、女性はスーツやワンピースなどという指示を出している場所もありますが、多くの場合は「露出が少なく、華美ではない服装」を求めています。
ジーパンやTシャツは受付を断られる場合もありますので、普段着で行くことはやめましょう。
また、祈祷の際は靴を脱いで会場へ上がることになりますので、脱ぎ辛い靴や、裸足は避けましょう。
なんとなく不安に感じていた厄年ですが、決定的な根拠はないということですから、気持ち次第なのかもしれません。
大変なことが起こった時に「厄払いをしたのに!」と思うのか、「厄払いをしたからこの程度で済んだ」と思うのか・・・
または、「厄払いをしたから何事もなく過ごせた」と思うのか、「厄払いしなくても全然平気だった」と思うのか。
自分の気持ち次第で、厄年の過ごし方が違ってくるような気がしませんか?
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