旧暦を使用していた時代には1月から12月は別の名前で呼ばれていました。
名前を聞いただけでどんな季節なのか想像できるものもあれば、意味や由来を知らなければ想像ができないものもありますし、漢字が難しくて読めない・書けないものもあります。
ちょっと難しい漢字の「皐月」とは、何月のことなのかご存知ですか?
今回は「皐月」について調べてみましょう!
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Contents/目次
皐月って何月?読み方は?
皐月は「5月」のことです。読み方は「さつき」です。
もともと皐月は旧暦の5月を指す言葉でした。
現在は旧暦5月=新暦5月と考え、皐月を新暦の5月の別名(異名・異称)として使用しています。
しかし、旧暦は太陰太陽暦という暦を使用していたため、単純に新暦(太陽暦)に当てはまるわけではありません。
旧暦の5月を新暦に換算しますと5月下旬から7月上旬ごろに当たり、一ヶ月ほどズレが生じてしまいます。
皐月の意味と由来、語源とは?
旧暦5月は田植えの時期で、「早苗月(さなえづき)」が略されて「早月」になったという説があります。
「早月」も「さつき」と読み、5月の異名のひとつなのですが、「皐」という字には「神に捧げる稲」という意味があるため「皐月」となったといわれているそうです。

苗床
稲の苗は、田植えができる大きさになるまで苗床で育ててから田んぼに植えかえるのですが、この、田んぼに植えかえるころの苗のことを「早苗(さなえ)」といいます。
「早」には若々しい、早いなどの意味があります。
また、「さ」というひらがな一文字で、田植えや農作の意味があり、「早苗」の「早(さ)」の語源ともいわれています。
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皐月の別名、異名、異称は何?
それでは皐月の別名(異名・異称)を見ていきましょう!
仲夏(ちゅうか)
「夏の真ん中の月」という意味があります。
旧暦の季節の分け方は、1月・2月・3月が「春」、4月・5月・6月が「夏」、7月・8月・9月が「秋」、10月・11月・12月が「冬」ですので、5月は夏の真ん中の月にあたります。
雨月(うづき・うげつ)
雨の月という意味です。
旧暦5月は、梅雨の時期に当たり雨が多いです。
菖蒲月(あやめつき・しょうぶつき)
菖蒲が咲く季節という意味です。
稲苗月(いななえづき)
稲の苗を植える月という意味です。
田草月(たぐさづき)
田植えの時期という意味です。
橘月(たちばなづき)

橘の花
橘の花が咲く時期という意味です。
月不見月(つきみずづき)
梅雨の時期なので月を見ることができないという意味です。
他にも、意味や由来は定かではありませんが卯月の異名はたくさんあります。
●写月(しゃげつ)
●悪月(あくげつ)
●浴蘭月(よくらんづ)き
●賤間月(しずまづき・しずまつき)
●賤間月(しずまづき・しずまつき)
●星月(せいげつ)
●五色月(いついろづき)
●東井(とうせい)
●条景(じょうけい)
●梅夏(ばいか)
5月の異名、異称は田植えを意味するものがいくつもありますね。
私たちの食生活に欠かせないお米の苗を植えるというのは、今も昔も日本人にとって重要な農作業です。
神に捧げる稲という意味の「皐」という漢字をあてたのも、それだけ稲が重要なものだということなのかもしれません。
秋には収穫を迎える稲が、すくすく成長するように願いたくなる季節ですね。
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