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旧暦と新暦で日付がずれるのはなぜ?旧暦と新暦での四季(春夏秋冬)の期間の違い

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旧暦の1月1日を新暦に換算すると1月下旬~2月中旬になるのですが、このずれはどこから来ているのでしょうか?

また、新年の挨拶や年賀状で「新春」や「迎春」と書いているのを見たときに「真冬の1月なのに、なぜ春なのだろう?」という疑問を抱いたことはありませんか?

そこには、旧暦と新暦の日付のずれや四季の期間の違いが関係しているようです。

 


旧暦と新暦とは?

旧暦とは、「太陰太陽暦(たいいんたいようれき)」のことを指し、月の満ち欠けを基準としていますが、季節とずれが生じないよう太陽の動きも考慮に入れた暦です。

明治5年(1872年)に太陽の動きをもとに作られた新暦(グレゴリオ暦・太陽暦)に改暦され、現在に至ります。

 

旧暦の「太陰太陽暦」は、月の満ち欠けを基準にしており、新月が1日で、満月が15日になり、さらに次の新月になるまでを一ヶ月としていました。

新月から次の新月までは平均は29.5日間になり、一年間がおよそ29.5日×12ヶ月=354日になります。

太陽の動きを基準とする1年(365日)より11日短く、3年で約一ヶ月のズレが生じることになります。

そうすると、実際の季節とだんだんずれてしまうことになりますよね。

この問題を解消するために、約3年に一度、「閏月(うるうづき)」というものを設け、一年間を13ヶ月にして太陽の動きに合うように調整していました。

 

関連:【閏月一覧】旧暦の閏月の意味と置き方の規則とは?2021年の閏月はいつ?旧暦2033年問題をわかりやすく解説

 


 

一方、新暦の「グレゴリオ暦」は、地球が太陽の周りを回る周期を基準にしています。

地球が太陽の周りを一回りするのにかかる時間は365.24219日なので1年間を365日とし、4年に一度366日にして「閏年(うるうどし)」を設け、調整しています。

 

関連:旧暦の意味とは?新暦との違いって何?旧暦の月の覚え方

 

旧暦と新暦で日付がずれるのはなぜ?

旧暦の日付を新暦に換算すると20~50日後ろに日付がずれるのですが、それはなぜなのでしょうか?

それには2つの理由があります。

 
■1つ目の理由

新暦(グレゴリオ暦)では、春分の日が3月21日頃になるよう決められており、1月1日は春分の日のおよそ2ヶ月と21日前になります。

一方、旧暦の1月1日は二十四節気の雨水(うすい・2月19日ごろ)直前の新月の日とされていました。

「二十四節気」は1年を24等分したもので、太陽の黄道(おうどう・こうどう 太陽の通り道)の位置によって算出されます。

「立春」「夏至」「秋分」「大寒」などそれぞれ季節を表す名前が付けられており「雨水」も二十四節気の一つです。

 


 

このように新暦と旧暦では1月1日の基準が違うため、日付にずれがあるのです。

日本に新暦が導入された年の旧暦明治5年12月2日は、新暦では1872年12月31日だったため、翌日を明治6年1月1日(1873年1月1日)として旧暦を新暦に合わせました。

そのため、日付がおよそ一ヶ月後ろにずれてしまったのです。

 

旧暦の明治6年(1873年)1月1日を新暦に換算すると1月29日なります。

 
■2つ目の理由

日付がずれる理由はもう一つあります。

すでに説明したとおり、旧暦の1年は新暦の1年(365日)より11日短いので3年で約一ヶ月短くなってしまうため、その分、日付が前にずれてしまうことになります。

そして、3年で約一ヶ月のずれが生じたところで閏月が入るので、そのときは、日付は後ろにずれることになります。

 

 


 

これら2つのずれため、旧暦の1月1日を新暦の日付に換算するとおよそ20~50日程度、日付が後ろずれることになるのです。

ちなみに新暦が導入された明治5年以降、現在までの旧暦1月1日を新暦に換算すると、1月22日~2月18日の間の日付になっています。

 

旧暦の1月1日は「旧正月(きゅうしょうがつ)」といい、中国やベトナムなどアジアのいくつかの国では旧正月をお祝いしています。

 

関連:旧正月2021年はいつからいつまで?日本ではなぜお祝いしないの?

 


旧暦と新暦の四季(春夏秋冬)の期間の違い

旧暦の四季(春夏秋冬)の期間

旧暦では、1月を春の始まりと考えるため、四季は以下のようになります。

 

●旧暦の春・・・旧暦の1月、2月、3月

●旧暦の夏・・・旧暦の4月、5月、6月

●旧暦の秋・・・旧暦の7月、8月、9月

●旧暦の冬・・・旧暦の10月、11月、12月

 

俳句の季語をみると「七夕」や「天の川」は「夏の季語」で、11月15日の「七五三」は「秋の季語」と思いますよね?

しかし、旧暦7月は秋、旧暦11月は冬なので、「七夕」や「天の川」は秋の季語、「七五三」は冬の季語なのです。

俳句の形式やルールが確立したのは旧暦を用いていた江戸時代なので、旧暦の春夏秋冬で季語が分類されていたんですね。

俳句を作る際にいつの季語なのか迷った時には、「歳時記(さいじき)」を確認してみましょう。

「歳時記」とは、それぞれの季節の「季語」を絵や写真を交えながら説明した図鑑のようなもので、旧暦が元になっています。

 

関連:【俳句の作り方】初心者でも簡単!俳句を作る手順と作り方のコツ

 

日本には数多くの年中行事がありますが、そのほとんどは旧暦の時代に行われていたものです。

そのずれを考慮した月遅れの行事があります。

旧暦から新暦に改暦された際、季節感がずれることでその時期に行う意味が薄れてしまうので、日付を一ヶ月遅らせることで、旧暦の時代の季節と新暦の季節が大きくずれないようにしたものが「月遅れ」です。

たとえば「お盆」は月遅れの地域とそうではない地域があります。

もともとお盆は旧暦7月13日~15日に行われていた行事で、改暦された際に日付をそのまま引き継いで新暦7月13日~16日にしたのが、主に東京など一部地域です。

それ以外の地域はお盆の季節感がずれないよう「月遅れ」にして、新暦8月13日~16日にしているのです。

 

新暦の四季(春夏秋冬)の期間

新暦の現在、一般的に使われている気象学的な四季の区別は以下のようになっています。

 

●新暦の春・・・3月、4月、5月

●新暦の夏・・・6月、7月、8月

●新暦の秋・・・9月、10月、11月

●新暦の冬・・・12月、1月、2月

 

当然ですが現在の日本の季節感に合っていますよね。

 

二十四節気では「立春(2月4日頃)」「立夏(5月6日頃)」「立秋(8月8日頃)」「立冬(11月7日頃)」を各季節の始まりとしていますが、気象学的な四季の区別とずれがありますよね。

この季節感のずれは、二十四節気が中国で生まれたことが理由のようです。

 

二十四節気が生まれた場所は中国大陸の黄河下流域で、一方、日本は海に囲まれた島国です。

大陸性気候の中国と海洋性気候の日本では気象条件が異なり、気温の変化も異なるため、二十四節気よりも日本人が感じる季節感は半月~一ヶ月ほど遅くなります。

そうすると上記の四季の区別に大体合うことがわかりますよね。

 


 

新年の挨拶である「新春」や「迎春」という言葉は、旧暦が関係していたのですね。

旧暦と新暦のずれについては、私たちは普段の生活ではほとんど考えることはありませんが、お盆の時期が7月の地域と8月の地域があることや、七夕祭りを8月に行う地域があることも、新暦と旧暦のずれが関係していたのですね。

 

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