「お嬢さんを僕にください」と申し出る男性に、「どこの馬の骨ともわからないやつにうちの娘は渡さないぞ!」と怒る父親。
そういう場面は、ドラマなどで観ることがありますし、実際に言われたことがあるよ!という人も少なくないと思います。
「どこの馬の骨」の「馬の骨」とはなんの骨なのでしょうか?
今回は「どこの馬の骨」の「馬の骨」について調べてみました。
「どこの馬の骨」の意味とは?
「どこの馬の骨」とは、身元がよくわからない人や、素性が分からない人をあざける言葉で、出身地や人柄、育った環境、職業などがわからない人に対して使います。
「どこの馬の骨ともわからないやつにうちの娘は渡さないぞ!」は、「身元がよくわからないやつにうちの娘は渡さないぞ」ということです。
「馬の骨」ってなんの骨?
中国の「一に鶏肋(けいろく)二に馬骨(ばこつ)」ということわざが、「馬の骨」の語源だといわれています。
「鶏肋」は鶏のあばら骨のことで、小さすぎて役に立たないものを意味し、「馬骨」は馬の骨のことで、大きすぎて役に立たないものを意味しています。
さらに「馬骨」は大きすぎて役に立たないだけでなく、処分にも困るため、誰にも必要とされない厄介者という意味になりました。
また、漢字の「骨」には「人柄」や「気質」という意味があり、誰にも必要とされない厄介者を意味していた「馬の骨」が、いつの間にか身元がよくわからない人という意味で使われるようになったようです。
「馬の骨」の使い方は?
「馬の骨」は身元が良くわからない人をあざける言葉ですので、良い意味ではありません。
身元がよくわからないということは、初対面の人や、付き合いが浅い人が対象となりますので、お互いをまだ理解していない状態で面と向かって言われると不快な思いをしますし、人によっては怒ることもありますから、その後の関係に影響してしまいます。
面と向かって使うよりも、本人にはわからない場所で使うのが一般的でしょう。
「馬の骨」を使った例文
「馬の骨」を使った例文は以下のようになります。
●「あの人はどこの馬の骨かわからない」
●「どこの馬の骨ともわからない人に、大事な企画を任せたくない」
●「近所に、どこの馬の骨だかわからない連中がいる」
●「息子の交際相手は、どこの馬の骨ともわからない人だ」
●「どこの馬の骨ともわからない人には絶対に負けられない」
「どこの馬の骨」は、結婚の許しを得るためのシーンでよく聞くセリフですが、大事に育てた娘を初対面の男になど渡さないぞ!という気持ちが含まれているのですね。
一度や二度は怒られて追い返されても、何度か話すうちに人柄がみえてきて、最終的には結婚を許してもらえるというパターンもよくある話です。
結婚に限らず「どこの馬の骨」と罵られても、一度や二度では諦めずに、自分のことを知ってもらうのが大事なことなのかもしれません。