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畳の縁(へり)を踏んではいけない理由とは?

   

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和室を歩くとき「畳の縁を踏んではいけません」と注意されたことはありませんか?

ご自宅に和室がなくても、お呼ばれしたところが畳だということもあるかもしれません。

「畳の縁を踏んではいけない」といわれているのにはきちんとした理由があるので、日本人のマナーとして、ぜひ知っておきましょう。

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畳はいつからあるの?

畳は、日本固有の文化です。

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現存する日本最古の畳は、奈良時代(710年~794年)に作られた「御床畳(ごしょうのたたみ)」というものです。

ござのようなものを数枚重ねて畳床とし、錦の縁がつけられており、奈良県東大寺の正倉院に保管されています。

平安時代(794年~1185年)になると形は現在の畳に近いものとなりますが、使い方は現在とは違い、座布団や寝具として板の間に置いて使っていました。

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室町時代(1336年~1573年)に部屋全体に畳を敷き詰めるようになり、安土桃山時代(1573年~1603年)から江戸時代(1603年~1868年)にかけて、茶道の発展とともに畳も普及し、江戸時代中期には一般庶民の家庭にも畳が普及していきました。

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畳の縁(へり)を踏んではいけない理由とは?

畳の縁を踏んではいけない理由はいくつかあります。


・格式を重んじるため

畳の縁には家紋を入れる「紋縁」というものがあります。

現在でも、神社仏閣や武家屋敷など歴史的建造物で使われています。

この紋縁を踏むことは、ご先祖様や家人の顔を踏むことにつながり、大変失礼なことなのです。

そのため、畳の縁を踏まないことが武家のたしなみ、商家の心得として幼い頃から躾けられていたそうです。

紋縁のほかに、動物や植物の柄も多く使われており、それらを踏みつける行為を避け「心優しく静かに歩くべし」という躾が「相手を思いやる」というマナーとして現在まで続いているといわれています。

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・身を守るため

床下に忍び込んだ者が畳の隙間から刀や槍で刺すことがあった時代、畳の縁を踏むことは、隙間から漏れる光で自分の居場所を忍び込んだ者に知られる原因となっていました。

殺されないために、畳の縁を踏まないようにしたことがマナーとなったといわれています。


・畳を傷めないため

昔の畳はそれほど丈夫ではなく、畳の縁は植物染めが大半を占めていました。

植物染めは色飛びしやすく、踏むとその色が落ちてしまいます。

畳の縁そのものの耐久性も低く、踏むと擦り切れたり歪んでしまっていました。

畳が傷まないように・・・という心遣いから、畳の縁を踏まなくなったといわれています。

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日本人は古くから畳の上で生活をし、その生活の中で「畳の縁を踏んではいけない」という躾が生まれたのでしょう。

畳の上を歩くときはちょっと緊張してしまいそうですが、踏んではいけない理由を考えると自然と避けることができそうな気がしませんか?

相手を思いやる気持ちや、畳が傷まないようにという気遣いが日本人らしくて素敵ですね。

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