4月に新学期・新年度が始まり、新しい環境で頑張っている人たちにとって、ゴールデンウィークはほっと一息できる連休ですよね。
そうではない人にとっても、予定を考えるだけでウキウキしてしまうゴールデンウィークですが・・・
いつ始まって、なぜゴールデンウィークと呼ばれているのかご存知ですか?
今回は、ゴールデンウィークの起源や意味、由来などについて解説します。
ゴールデンウィークの意味は?
ゴールデンウィークとは 4月下~5月上旬にかけて、国民の祝日が集中して発生する連休のことです。
「大型連休」
「黄金週間(おうごんしゅうかん)」
と言うこともあります。
本来は、
5月3日(憲法記念日)
5月4日(みどりの日)
5月5日(こどもの日)
の3日間のことを指しましたが、
現在は4月29日(昭和の日)から5月5日(こどもの日)までを指すことが一般的になっています。
また、直前・直後に土日や振替休日がある場合は、それらも含め一週間から10日程度の大型連休になる場合もあります。
2024年のゴールデンウィークの日程については以下の記事をご覧ください。
関連:2024年のゴールデンウィークはいつからいつまで?何連休になる?
ゴールデンウィークは起源や由来とは?いつから始まったの?
「ゴールデンウィーク」の起源や由来については、はっきりしていませんが、日本映画界の造語という説が有力です。
昭和26年(1951年)に、「自由学校」という映画が上映されました。
現在のゴールデンウィークにあたる期間に上映され、お正月やお盆の時期よりも興行成績が良かったそうです。
そこで、この期間をラジオの「ゴールデンタイム」に引っ掛けて「ゴールデンウィーク」と名付け宣伝をし、翌年、 昭和27年(1952年)ごろから一般にも定着していきました。
「ゴールデンタイム」とは、ラジオの聴取率やテレビの視聴率が高い時間帯(19:00~
その他、
「ロッキー山脈では4月末から5月初めの雪解け水によって砂金が多く取れた」
「マルコポーロが黄金の国ジパング(日本)に来たのが5月初めだった」
などの説があるそうですが、これらは俗説だと言われています。
NHKや一部の民放、新聞などでは「ゴールデンウィーク」が映画の業界用語だったことから、「(春の)大型連休」という表現で統一しています。
NHKでは、
「業界の宣伝になることは禁止されている」
「休暇が取れない人から「何がゴールデンだ!」という抗議が来る」
「一週間よりも長くなることが多いのに「ウィーク」はおかしい」
「外来語・カタカナ語を避けたい」
などの理由から「ゴールデンウィーク」を用いないそうです。
因みに「シルバーウィーク」も同様で、「(秋の)大型連休」という表現で統一しています。
ゴールデンウィークの成り立ち
昭和23年(1948年)に「国民の祝日に関する法律(祝日法)」が公布・施行され、
4月29日(天皇誕生日)
5月3日(憲法記念日)
5月5日(こどもの日)
が祝日となりました。
その当時はまだ「ゴールデンウィーク」という名称はなく「飛び石連休(とびいしれんきゅう)」と呼ばれていました。
日本庭園などの「飛び石」が語源で、休日が平日を挟んで並ぶことを意味します。
例えば、日曜日が休みで祝日が金曜日と火曜日だとすると「祝日・平日・日曜・平日・祝日」という形で飛び石のように休日が並ぶことをいいます。
当時は、5月4日は祝日ではありませんでしたし、週休二日制が一般的ではなく、土曜日が休日ではなかったため、飛び石のように休日が並ぶことが多かったのです。
その後、先述した映画の宣伝に用いられ、ゴールデンウィークという言葉は、徐々に一般の人にも周知されていきます。
昭和60年(1985年)に祝日法が改正されて「祝日と祝日の間の一日が平日の場合、その日を国民の休日とする」と決まり、昭和61年(1986年)から5月4日が「国民の休日」になりました。
昭和61年(1986年)の5月4日は日曜日、昭和61年(1987年)の5月4日は憲法記念日の振替休日だったため、最初の「国民の休日」は昭和63年(1988年)からです。
5月4日が休日となったことで、最低でも三日間の連休が出来あがり、「飛び石連休」という言葉は使われなくなっていきました。
その後、昭和64年(1989年)に昭和天皇が崩御され、平成元年(1989年)4月29日の「天皇誕生日」は「みどりの日」という祝日になりました。
そして、平成19年(2007年)に祝日法が改正され、4月29日は「昭和の日」という祝日となり、「みどりの日」は上書き的に5月4日に移動し、現在に至ります。
シルバーウィークとの違いは?
ゴールデンウィークと同様に1950年代前半頃、映画の興行成績をあげるために11月の「文化の日」前後を「シルバーウィーク」として宣伝をしましたが、こちらは定着しませんでした。
その後、2000年代にハッピーマンデー制度などの祝日法の改正によって誕生した9月の「敬老の日」や「秋分の日」を含んだ最大5連休になる大型連休のことを「シルバーウィーク」と呼ぶようになりました。
このようにゴールデンウィークは毎年必ずありますが、シルバーウィークはあるとは限らないのです。
2024年は最大で3連休ですので、「シルバーウィーク」とは呼ばず、次回の「シルバーウィーク」は2026年の予定です。
関連:シルバーウィークの由来と本当の意味とは?2024年はない!?次回はいつ?
ゴールデンウィークは、最初は飛び石連休と呼ばれていたのですね!
当時は日曜日しか休みなのかった日本人にとって、祝日が飛び石連休になるだけでも、心がウキウキしてしまうものだったのかもしれません。
ゴールデンウィークが終わると、次の祝日は海の日です。
7月の第三月曜日の海の日まで、約2か月間祝日がないと考えると長く感じますが、昔は日曜日しか休みがなかったことを思うと、なんだか頑張れそうな気がしませんか?
関連:【2024年】海の日の意味と由来とは?いつから祝日になった?変わった理由
関連:2024年のゴールデンウィークはいつからいつまで?何連休になる?
関連:「祝日」「休日」「 振替休日」「国民の休日」「ハッピーマンデー」の違いと意味とは?
コメント