日本の遊び

いろはかるた(江戸・上方(京都)・尾張)の読み方と意味一覧!枚数は何枚?

「かるた」といえば、子供の頃、誰もが一度は遊んだことがあるのではないでしょうか?

かるた遊びを通して、言葉や文字を覚えた人という方もいらっしゃるでしょう。

かるたには百人一首や人気のアニメやキャラクターなどが題材にしたものなどいろいろな種類がありますが、今回は、「いろはかるた」にクローズアップしてみました!

 

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かるたの起源や語源、種類とは?

「かるた」は1543年の鉄砲伝来と同じ時期にポルトガルから伝わってきました。語源はポルトガル語でカードを意味する「carta(かるた)」だといわれています。

しかし、この当時、すでにかるたと同じような遊びは存在していました。

日本には、平安時代(794年~1185年)には二枚貝の貝殻を合わせる「貝合わせ」という遊びがあり、この貝合わせがヨーロッパから伝わってきたカードゲームと融合したようです。

 


 

「貝合わせ」とは蛤(はまぐり)の対になる殻の内側に同じ絵を描き、複数の伏せた貝殻の中から対になる物を探し、もっとも数が多かった人が勝ちという遊びです。

神経衰弱に似ていますね!

 

江戸時代の元禄年間(1688年~1704年)と享保年間(1716年~1736年)のかるたが現存していることから、この頃にはすでにかるたは日本に広まっていたと考えられています。

また、日本のかるたは16世紀末ごろに、筑前(現在の福岡県大牟田市)で作られはじめたといわれています。

大牟田市には「三池カルタ・歴史資料館」がありますのでそちらでかるたの歴史を学ぶことが出来ますよ。


 

カルタの中では「いろはかるた」が最も古典的で有名ですが、江戸(東京)、上方(京都とその周辺)、尾張(愛知県西部)で内容が違い、「犬も歩けば棒に当たる」で始まる江戸かるたは「犬棒かるた」とも呼ばれています。

いろはかるたは、子どもが文字や言葉を覚えるための遊びでもあり、ことわざや教訓などが用いられています。

また、昨今、漫画の影響で「競技かるた」が人気になっていますが、これは百人一首を用いて競技するものです。

百人一首もかるたの一種で「歌かるた」と呼ばれています。

 

ほかには、群馬県で親しまれている「上毛かるた」や、津軽弁や博多弁など方言を使った「方言かるた」、子ども向けアニメや童話などをモチーフに作られたかるたなどもあります。

 

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かるたの遊び方

かるたとは、読み札と絵札に分かれた札・カードを用いて遊ぶものです。

遊び方はみなさんご存知のとおり、読み手が読み札を読み上げ、参加者は前に並べた絵札の中から読み札と対になるものを探し、取ります。

最後の札まで終わった時、一番枚数を持っていた人が勝ちとなります。

 

いろはかるたとは?枚数は何枚?

いろはかるたは「いろは歌」の文字の順にことわざや教訓を当てはめたものです。

いろは歌は以下のようになります。

いろはにほへと ちりぬるを
わかよたれそ つねならむ
うゐ(い)のおくやま けふこえて
あさきゆめみし ゑ(え)ひもせす

作者や作られた時期など、正確なことはわかっていませんが、47文字の仮名が重複せずに作られており、11世紀ごろから手習い(文字を書くことを習うこと)の手本として用いられていたそうです。

いろはかるたの枚数は、江戸と上方(京都)は48枚、尾張は47枚です。

 

関連:「いろはにほへと」の続きと意味とは?作者は誰?覚え方は?

 

「いろは歌」は最後の「ゑひもせす」で、47文字になりますが、「ゑひもせす京」と言う風に「京」の字を加えて48文字とすることがあります。

なぜ最後に「京」を加えるのかについては正確なことはわかっていませんが以下のように諸説あります。

 

いろは歌が直音(ちょくおん・仮名1文字で表す音、い、ろ、は、等のこと)だけで構成されているので、「京(きょう)」の「きょ」という拗音(ようおん・仮名2文字で表す音、しゃ、みゅ、等のこと)を加えてることでその発音を覚えさせるために入れたという説。

 

ほかに、東海道五十三次を舞台にした道中双六(どうちゅうすごろく)は、江戸がスタートで京都がゴールだったので最後に京を加えたという説があります。

しかし、「京」が入っているかるたは室町時代にはすでにあったといわれており、東海道五十三次は江戸時代に整備されたので、時代が合いません。

 


 

また、「京」と書いて「かなどめ」と読む相撲の力士の四股名があったことから「仮名のとめ(最後)」という意味で「京」を加えたという説がありますが、四股名も江戸時代ごろから用いられるようになったといわれており、こちらも時代が合いません。

逆にいろはかるたの最後が「京」だったので、「かなどめ」と読ませたのではないかといわれているぐらいです。

 

それでは江戸・上方(京都周辺)・尾張のいろはかるたを見ていきましょう!

 

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いろはかるた(江戸・上方(京都)・尾張)の読み方と意味一覧

 
江戸 上方
(京都周辺)
尾張
犬も歩けば棒に当たる

読み:
いぬもあるけばぼうにあたる

意味:
何かしようとすると思わぬ災難に遭う、また、じっとしていないで色々やってみれと思わぬ幸運に遭うということ
一寸先は闇

読み:
いっすんさきはやみ

意味:
ほんの少し先のことも予測できないということ
一を聞いて十を知る 

読み:
いちをきいてじゅうをしる

意味:
事の一部を聞いただけで全部を理解するということから、賢明な人や察しが良いことのたとえ
論より証拠

読み:
ろんよりしょうこ

意味:
口だけで議論を重ねるよりも、証拠を出した方が物事は明確になるということ
論語読みの論語知らず

読み:
ろんごよみのろんごしらず

意味:
書物を読んで知識として理解することはできるが、それを実行することはできない人をあざける言葉。理屈は分かっていても、実行できずにいること
六十の三つ子

読み:
ろくじゅうのみつご

意味:
年を取ると幼児に戻ることのたとえ。最近は寿命が伸びたせいか八十の三つ子とも
花より団子

読み:
はなよりだんご

意味:
花を愛でるような風流より、団子という実利を選ぶこと。外観よりも実質を尊ぶことのたとえ
針の穴から天覗く

読み:
はりのあなからてんのぞく

意味:
自分の狭い見識で、大きな事柄について勝手な推測をすること

 
花より団子

読み:
はなよりだんご

意味:
花を愛でるような風流より、団子という実利を選ぶこと。外観よりも実質を尊ぶことのたとえ
憎まれっ子世にはばかる

読み:
にくまれっこよにはばかる

意味:
人に憎まれるような者ほど、世間では幅をきかせるということ
二階から目薬

読み:
にかいからめぐすり

意味:
二階から階下の人に目薬をさすように物事がなかなかうまくいかなくてもどかしく難しいこと。また、遠回しすぎて効果がないことのたとえ
憎まれっ子頭堅し(神固し)

読み:
にくまれっこかみかたし

意味:
人に憎まれるような頑固な者ほど、世渡り上手で出世したり、成功したりすること。「憎まれっ子世にはばかる」の類義語
骨折り損のくたびれ儲け

読み:
ほねおりぞんのくたびれもうけ

意味:
苦労するばかりで利益があがらず、疲れだけが残ること
仏の顔も三度

読み:
ほとけのかおもさんど

意味:
仏でも、三度顔を撫でられれば腹を立てるということから、仏のように温厚な人でも無礼なことが続けば怒ることのたとえ
惚れたが因果

読み:
ほれたがいんが

意味:
惚れたのだから苦労するのも仕方がない、惚れたのが運の尽きということ
下手の長談義

読み:
へたのながだんぎ

意味:
話が下手な人ほど、長話をするということ
下手の長談義

読み:
へたのながだんぎ

意味:
話が下手な人ほど、長話をするということ
下手の長談義

読み:
へたのながだんぎ

意味:
話が下手な人ほど、長話をするということ
年寄りの冷や水

読み:
としよりのひやみず

意味:
老人が冷水を浴びるような、年齢にふさわしくない危険なことや、出過ぎた振る舞いをすることを警告したり冷やかしたりする言葉 
豆腐に鎹

読み:
とうふにかすがい

意味:
豆腐に鎹(かすがい)を打ち込んでも豆腐が崩れるだけで役に立たないことから、手ごたえがないこと、効き目がないことのたとえ
遠くの一家より近くの隣

読み:
とおくのいっかよりちかくのとなり

意味:
いざという時には、遠く離れて暮らす家族より、近くで親しくしている人のほうが頼りになるということ 
塵も積もれば山となる

読み:
ちりもつもればやまとなる

意味:
小さなことでもおろそかにしてはいけないという戒め、塵のような小さなものでも積もれば山のように大きくなることのたとえ
地獄の沙汰も金次第

読み:
ぢごくのさたもかねしだい

※「ぢごく」は「じごく」が正しい

意味:
地獄で閻魔に裁きを受ける時も金の力で自由にできるらしいということから、金さえあれば思い通りになるというたとえ
地獄の沙汰も金次第

読み:
ぢごくのさたもかねしだい

※「ぢごく」は「じごく」が正しい

意味:
地獄で閻魔に裁きを受ける時も金の力で自由にできるらしいということから、金さえあれば思い通りになるというたとえ
律義者の子沢山

読み:
りちぎもののこだくさん

意味:
義理堅く実直な人は浮気などしないので夫婦仲が良く、こだくさんであるということ
綸言汗のごとし

読み:
りんげんあせのごとし

意味:
君主の言は一度発した言葉(綸言)は体から出た汗が再び体内に戻らないのと同じように、取り消すことができないということ
綸言汗のごとし

読み:
りんげんあせのごとし

意味:
君主の言は一度発した言葉(綸言)は体から出た汗が再び体内に戻らないのと同じように、取り消すことができないということ
盗人の昼寝

読み:
ぬすびとのひるね

意味:
盗人が昼寝をするのは何の意味もなさそうだが、夜、盗みに入るために体を休めているということから、何の目的もないように見えてもそれぞれの思惑や理由があるということ
糠に釘

読み:
ぬかにくぎ

意味:
糠に釘を打ち込んでも糠に埋もれるだけで役に立たないことから、手ごたえがないこと、効き目がないことのたとえ
盗人の昼寝

読み:
ぬすびとのひるね

意味:
盗人が昼寝をするのは何の意味もなさそうだが、夜、盗みに入るために体を休めているということから、何の目的もないように見えてもそれぞれの思惑や理由があるということ
瑠璃も玻璃も照らせば光る

読み:
るりもはりもてらせばひかる

意味:
瑠璃(るり・ラピスラズリ)も玻璃(はり・水晶)も照らせばその存在がすぐに知れるの意味で、優れた人材はどこにいてもすぐにわかるということ。また、そのような者が活躍の場を与えられれば能力をいかんなく発揮するということ
類をもって集まる

読み:
るいをもってあつまる

意味:
同じような考え方や趣味を持ったものは、自然と集まるということ
類をもって集まる

読み:
るいをもってあつまる

意味:
同じような考え方や趣味を持ったものは、自然と集まるということ
老いては子に従え

読み:
をいてはこにしたがえ

※「をいて」は「おいて」が正しい

意味:
年を取ったらでしゃばらず、何事も子に任せ、従うと良いということ
鬼も十八

読み:
をにもじゅうはち

※「をに」は「おに」が正しい

意味:
醜い鬼でも、十八歳のころには美しく見えるだろうということから、容姿が悪くても年頃になれば魅力的になるというたとえ
鬼の女房に鬼神

読み:
おにのにょうぼうにきじん

意味:
鬼のように冷酷で残忍な夫には、それと同じような女房がいるということ。似た者同士のたとえ
破れ鍋に綴じ蓋

読み:
われなべにとじぶた

意味:
壊れた鍋にも合う蓋があることから、どんな人にもふさわしい伴侶がいるということのたとえ
笑う門には福来る

読み:
わらうかどにはふくきたる

意味:
笑いが絶えない人の家には、自然と幸福が訪れるということ
若いときは二度ない

読み:
わかいときはにどない

意味:
人生において若い時期は二度ないのだから、若いうちに思い切ってなんでもやってみるといいということ
かったいの瘡うらみ

読み:
かったいのかさうらみ

意味:
「かったい」はハンセン病のことで、「かさ」は江戸時代には梅毒のことを意味ました。両方の病気とも当時は絶望的な病気だったのですが、自分よりましだとうらやましく思う様から大差ないことをうらやましがること、愚痴ることのたとえ
蛙の面に水

読み:
かえるのつらにみず

意味:
蛙の顔に水をかけても平気なことから、どのような仕打ちをされても何も感じず、平気なことのたとえ
陰うらの豆もはじけ時

読み:
かげうらのまめもはじけどき

意味:
日陰に植えた豆も時がくればはじけることから、どんな娘も年頃になれば色気づくことのたとえ
葦の髄から天井を覗く
読み:
よしのずいからてんじょうをのぞく意味:
細い葦(あし)の茎の穴を通して天井を見て、天井の全部を見たような気になることから、自分の狭い知識や経験に基づいて物事を判断することのたとえ 
夜目遠目笠の内

読み:
よめとおめかさのうち

意味:
夜見る時、遠くから見る時、笠に隠れている部分がある時は、はっきりと見えないので実際より美しく見えるということ
横槌で庭を掃く

読み:
よこづちでにわをはく

意味:
横槌(藁(わら)打ちなどに用いる丸木に柄を付けた道具)で庭を掃く様子から、急な来客にあわてるさま。急な来客に慌てながらも、手厚くもてなそうとすること。
旅は道連れ世は情け

読み:
たびはみちづれよはなさけ

意味:
旅は道連れがいるほうが頼もしく、世の中を渡るにはお互い思いやることが必要である
立て板に水

読み:
たていたにみず

意味:
立てた板に水をかけるよどみなく流れることから、すらすらと話すことのたとえ
大食上戸餅食らい

読み:
たいしょくじょうごもちくらい

意味:
大食して大酒を飲んだうえに、餅まで食べること
良薬は口に苦し

読み:
れうやくはくちににがし

※「れうやく」は「りょうやく」が正しい

意味:
良い薬ほど苦いが病気を治すには効き目があることから、忠告を聞くことは辛いことだが自分のためになるというたとえ
連木で腹切る

読み:
れんぎではらきる

意味:
連木とはすりこぎのこと。すりこぎで腹を切ることはできないことから、不可能なことのたとえ
連木で腹切る

読み:
れんぎではらきる

意味:
連木とはすりこぎのこと。すりこぎで腹を切ることはできないことから、不可能なことのたとえ
総領の甚六

読み:
そうりょうのじんろく

意味:
総領は長男のこと。甚六の「甚」は昔好まれた名の一字。「六」は人をあざけるときに使用したようです。
長男は大事に育てられるので、弟妹に比べるとおっとりとして世間知らずが多いということ
袖振り合うも他生の縁

読み:
そでふりあうもたしょうのえん

意味:
知らない人とすれ違いざまに袖が振り合うようなちょっとしたことでも、前世からの因縁があるということ
袖振り合うも他生の縁

読み:
そでふりあうもたしょうのえん

意味:
知らない人とすれ違いざまに袖が振り合うようなちょっとしたことでも、前世からの因縁があるということ
月とすっぽん

読み:
つきとすっぽん

意味:
月とすっぽんは同じように丸いがまったくかけ離れていることから、表面的には似ているかもしれないが、大きな差があり比較にならないほど異なること。また、一方が他方よりはるかに良いこと
月夜に釜を抜かれる

読み:
つきよにかまをぬかれる

意味:
月明かりがある明るい夜に釜を盗まれることから、とても油断していることのたとえ
爪に火をともす

読み:
つめにひをともす

意味:
ろうそくのかわりに爪に火をともす様子から、貧しい暮らしぶりや倹約ぶり、ケチなことのたとえ
念には念を入れよ
読み:
ねんにはねんをいれよ意味:
注意したうえにさらに注意せよということ
猫に小判

読み:
ねこにこばん

意味:
猫に小判を持たせても価値がわからないことから、貴重なものを持っていてもその価値を知らなければなんの値打ちもないし、役に立たないことのたとえ
寝耳に水

読み:
ねみみにみず

意味:
「水」は、洪水などの濁流音。「寝耳」は寝ている時に聞こえること。 寝ている時に洪水の濁流音を聞いて驚く様子。不意の出来事や知らせに驚くことのたとえ
泣きっ面に蜂

読み:
なきっつらにはち

意味:
泣いているときに、更に蜂に刺されてしまうことから、悪いことにが重なることのたとえ
済す時の閻魔顔

読み:
なすときのえんまがお

意味:
「済す」は借りた金品を返すこと。他人から金品を借りるときはニコニコしているのに、返却するときは渋い顔をしているということ
習わぬ経は読めぬ

読み:
ならわぬきょうはよめぬ

意味:
学んだことがないことは、やろうとしてもできないことのたとえ
楽あれば苦あり

読み:
らくあればくあり

意味:
人生は楽しいことばかりではなく、苦しいこともあるということ。 また、怠けた生活をしていれば後で苦労することになる、逆に苦労をしておけば、後で楽ができるという意味も
来年の事を言えば鬼が笑う

読み:
らいねんのことをいえばおにがわらう

意味:
明日何が起こるかわからないのに来年のことなどわかるはずもない。未来は予測できないのだからあれこれ言っても仕方がないということ
楽して楽知らず

読み:
らくしてらくしらず

意味:
苦労を知らない人は、安楽のありがたさがわからない。苦労をして初めて、安楽のありがたさを知るということ
無理が通れば道理引っ込む

読み:
むりがとおればどうりひっこむ

意味:
誤った考えが世の中で通ってしまうと、正しいことが行われなくなること
馬の耳に風

読み:
むまのみみにかぜ

※「むま」は「うま」が正しい

意味:
馬は耳に風が吹きつけても気にしないことから、人の意見に耳を傾けず聞き流すことのたとえ
無芸大食

読み:
むげいたいしょく

意味:
特に優れた芸や技もないのに、食べることだけは人並み以上だということ
噓から出た実

読み:
うそからでたまこと

意味:
嘘をついたことが、偶然にも本当のことになってしまったという意味
氏より育ち

読み:
うじよりそだち

意味:
家柄や身分よりも、育った環境や躾の方が大事であるということ
牛を馬にする

読み:
うしをうまにする

意味:
遅い馬を乗り捨てて、速い馬に乗り換えることから、劣ったほうを捨て、優れた方につくことのたとえ
芋の煮えたもご存じない

読み:
ゐものにえたもごぞんじない

※「ゐも」は「いも」が正しい

意味:
芋が煮えたのかどうかの判断もできないことから、世間知らずな者を馬鹿にする言葉
鰯の頭も信心から

読み:
ゐわしのあたまもしんじんから

※「ゐわし」は「いわし」が正しい

意味:
鰯の頭のようなつまらないものでも、信仰すれば尊いものになることから信仰心の不思議さをたとえた。新興宗教などに対し、皮肉の意味で使われることが多い
炒り豆に花が咲く

読み:
いりまめにはながさく

意味:
炒った豆に花が咲くことはありえないことから、とてもありえないことが起る様子、奇跡が起こることのたとえ
喉元過ぎれば熱さを忘れる

読み:
のどもとすぎればあつさをわすれる

意味:
苦しいことも、過ぎてしまえば忘れてしまうということ
鑿と言えば槌

読み:
のみといえばつち

意味:
鑿(のみ)を持ってくるように言われたら、一緒に使う槌(つち)も持ってくることから、気が利くことのたとえ
野良の節句働き

読み:
のらのせっくばたらき

意味:
「野良」とは野良者のことで、怠け者や道楽者の意味。 日ごろ怠けている者に限って、みんなが節句やお祭りで休んでいる時に働いている様子を馬鹿にする言葉
鬼に金棒

読み:
おににかなぼう

意味:
もともと強いものが更に強くなるということ
負うた子に教えられて浅瀬を渡る

読み:
おうたこにおしえられてあさせをわたる

意味:
川を渡るとき、背負った子供に上から浅瀬を教えてもらうことの例えで、ときには自分より年若い未熟なものから、教えられることもあるということ
陰陽師身の上知らず

読み:
おんみょうじみのうえしらず

意味:
陰陽師は他人の吉凶を占うことはできるが、自分の運命についてはわからないということことから、他人のことはよくわかる人でも自分のことはわからないことのたとえ 
臭いものに蓋をする

読み:
くさいものにふたをする

意味:
人に知られたくないことや悪事を、その場しのぎの手段で隠そうとすること
臭い物に蝿がたかる

読み:
くさいものにはえがたかる

意味:
臭いものに蝿が集まるように、悪い者同士は寄り集まるということ
果報は寝て待て

読み:
くゎはうはねてま

※「くゎはう」は「かほう」が正しい

意味:
幸運は人の力ではどうすることもできないので、人事を尽くした後は気長に良い知らせを待つしかないということ
安物買いの銭失い

読み:
やすものがいのぜにうしない

意味:
安いものは品質が悪いので買ったときは得をした気分になるが、すぐに壊れたり修理が必要になって結局高くつくということ
闇に鉄砲

読み:
やみにてっぽう

意味:
目標が定まらないこと、目標を定めずに行動すること
闇に鉄砲

読み:
やみにてっぽう

意味:
目標が定まらないこと、目標を定めずに行動すること
負けるが勝ち

読み:
まけるがかち

意味:
時と場合によって、相手との争いに負けたことにしておいたほうが、結果として自分にとって有利になり勝ちにつながることもあるということ
まかぬ種は生えぬ

読み:
まかぬたねははえぬ

意味:
何もしなければ良い結果など得られないということ
待てば甘露の日和あり

読み:
まてばかんろのひよりあり

意味:
「甘露」とは昔の中国の伝説で、天子が善政を敷き、天下泰平になったとき、天が降らせたという甘い露のこと。待っていれば甘露が降ってくるような好機は必ずやってくるから焦らずじっくりと待てという意味
芸は身を助く

読み:
げいはみをたすく

意味:
一つでも秀でた芸があると、いざという時役に立つということ
下駄と焼き味噌

読み:
げたとやきみそ

意味:
板に付けて焼いた味噌は、下駄とよく似ていることから、見た目はよく似ていても内容は全然違うことのたとえ
下戸の建てた蔵はない

読み:
げこのたてたくらはない

意味:
酒が飲めない者は酒代は必要ない。だからといって酒代を貯めて蔵を建てることはない。酒は適度に飲んだほうが良いということ。酒飲みが下戸をからかう言葉
文はやりたし書く手は持たぬ

読み:
ふみはやりたしかくてはもたぬ

意味:
読み書きができず自分で手紙を書くことができない。だからと言って代筆を頼むのも恥ずかしくやきもきしている様子、読み書きができない者が嘆くときの言葉
武士は食わねど高楊枝

読み:
ぶしはくわねどたかようじ

意味:
武士は貧しくて食事ができなくても、食事をしたように振舞って楊枝を使うことから、見栄を張ったり、やせ我慢することのたとえ
武士は食わねど高楊枝

読み:
ぶしはくわねどたかようじ

意味:
武士は貧しくて食事ができなくても、食事をしたように振舞って楊枝を使うことから、見栄を張ったり、やせ我慢することのたとえ
子は三界の首枷

読み:
こはさんがいのくびかせ

意味:
三界(さんがい)は過去、現在、未来の3つの世界の意味。 親は子を思う心に一生を束縛されてしまうということ
此れに懲りよ道才棒

読み:
これにこりよどうさいぼう

意味:
「これに懲りて二度と繰り返すな」という意味。「道才坊」は口調がいいから付けた語呂合わせという説や道才棒という懲らしめ棒だという説がある
志は松の葉

読み:
こころざしはまつのは

意味:
たとえ木の葉で包むようなわずかなものでも、贈り主の真心がこもっていればいいということ
得手に帆を揚げる

読み:
えてにほをあげる

意味:
自分が得意なことを発揮する機会が到来し、調子に乗って事をすすめること
縁と月日

読み:
えんとつきひ

意味:
縁は無理に求めず、自然に好機が訪れるのを待てということ
閻魔の色事

読み:
えんまのいろごと

意味:
似つかわしくないことのたとえ
亭主の好きな赤烏帽子

読み:
ていしゅのすきなあかえぼし

意味:
本来、烏帽子は黒塗りが普通である。しかし、亭主が赤烏帽子が好きというなら家族はそれに同調しなければならないということから、一家の主人の言うことには従わなければならないというたとえ
寺から里へ

読み:
てらからさとへ

意味:
本来は檀家から寺へ贈り物をするのに、それが逆になっている。本末転倒ということ
天道人殺さず

読み:
てんとうひところさず

意味:
天は慈悲深く、人を見捨てることはないということ 
  頭隠して尻隠さず

読み:
あたまかくしてしりかくさず

意味:
キジは追いかけられると草の中に頭を突っ込んで隠くし、尾が出ているの気づかない様子でいることから、当人はすべて隠したつもりでも、実は誰の目にも丸見えの状態をいう。欠点の一部を隠して、すべてを隠している気になっている愚かさをあざける言葉
足元から鳥が立つ

読み:
あしもとからとりがたつ

意味:
急に足下から鳥が飛び立って驚かされるということから、身近なところで思ってもいなかったことが突然起こること。または急に思い立って物事をはじめることのたとえ
阿呆につける薬はない

読み:
あほうにつけるくすりはない

意味:
病気ならば薬で治せるが、愚かな者は薬では治らないということ
三遍回って煙草にしょ
読み:
さんべんまわってたばこにしょ意味:
夜回りで、三度見回ってから休憩にしようということから、休むことを急がず、念を入れて落ち度のないようにしようというたとえ
竿の先に鈴

読み:
さおのさきにすず

意味:
鈴を竿の先につけると、揺れてうるさく鳴ることから、騒がしいこと、おしゃべりなことのたとえ
触らぬ神にたたりなし

読み:
さわらぬかみにたたりなし

意味:
面倒なことに余計な手出しをするなということ
聞いて極楽見て地獄
読み:
きいてごくらくみてじごく意味:
話に聞くのと、実際に見るのとでは非常に差があるということ
鬼神に横道なし

読み:
きじんにおうどうなし

意味:
鬼神は邪なこと、曲がったことはしないということ
義理と褌かかねばならぬ

読み:
ぎりとふんどしかかねばならぬ

意味:
男子は常に褌を身に付けておかねばならないように、義理を欠いてはいけないというたとえ
油断大敵
読み:
ゆだんたいてき意味:
注意を怠ると思わぬ失敗を招くので、十分に気を付けるようにということ
幽霊の浜風

読み:
ゆうれいのはまかぜ

意味:
幽霊が浜辺の強い風に吹き飛ばされそうになっている様子から、元気がない様子、迫力がない様子のたとえ
油断大敵

読み:
ゆだんたいてき

意味:
注意を怠ると思わぬ失敗を招くので、十分に気を付けるようにということ
目の上のこぶ
読み:
めのうえのこぶ意味:
目の上にできたこぶは視界を遮りとても邪魔であることから、何かと目障りで鬱陶しい人のたとえ
盲の垣のぞき

読み:
めくらのかきのぞき

意味:
やっても無駄なことのたとえ
目の上のこぶ

読み:
めのうえのこぶ

意味:
目の上にできたこぶは視界を遮りとても邪魔であることから、何かと目障りで鬱陶しい人のたとえ
身から出た錆
読み:
みからでたさび意味:
刀の錆は刀身から生じるところから自分の悪行が結果として自分を苦しめることになるということ。自業自得。
身は身で通る

読み:
みはみでとおる

意味:
身分や貧富の差などはあっても、人は身の程に応じて生きていくということ
蓑売りの古蓑

読み:
みのうりのふるみの

意味:
他人のためにばかりで、自分のことまで手が回らないこと
知らぬが仏

読み:
しらぬがほとけ

意味:
知らなければ仏のように心穏やかに過ごせるということ、本人だけが何も知らないことをあざける言葉
吝ん坊の柿のさね

読み:
しはんぼうのかきのさね

意味:
しはん坊とはケチな者のこと、さねとは種のこと。ケチな者は、柿の種のようなものでも捨てずに貯め込んでしまうということ
尻食へ観音

読み:
しりくらえかんのん

意味:
困った時は観音様を念じるが、困ったことが通りすぎれば恩を忘れてしまうこと

旧暦の18日から23日までの六観音の縁日のあと、だんだん闇夜になるのを「尻暗い」といいましたが、それがののしり言葉となり「尻食らえ」というようになった
縁は異なもの味なもの

読み:
ゑんはいなものあじなもの

※「ゑん」は「えん」が正しい

意味:
男女の縁はどこで結ばれるかわからない、不思議でおもしろいものということ
縁の下の舞

読み:
ゑんのしたのまい

※「ゑん」は「えん」が正しい

意味:
陰暦2月22日に大坂の天王寺で聖徳太子聖霊会で行われた舞楽は舞台の下で舞ったことから、人目に付かないところで苦労したり、努力をしている人のこと
縁の下の力持ち

読み:
ゑんのしたのちからもち

※「ゑん」は「えん」が正しい

意味:
人の目につかないところで、人を支えたり苦労をしている人のこと
貧乏暇なし

読み:
びんぼうひまなし

意味:
貧乏な人ほど時間に余裕がなく暇がない、忙しく動き回っているということ
瓢箪から駒

読み:
ひょうたんからこま

意味:
意外なところから意外なものが出てくるということ、冗談で言ったことが実現することのたとえ
貧僧の重ね食い

読み:
ひんそうのかさねぐい

意味:
重ね食いは二重に食事を摂ることで、貧乏で食べる物に困った人が、同時にたくさんの物を食べることのたとえ
門前の小僧習わぬ経を読む

読み:
もんぜんのこぞうならわぬきょうをよむ

意味:
普段見聞きしていると、いつの間にか身についているということ、周りの影響は大きいということのたとえ
餅は餅屋

読み:
もちはもちや

意味:
餅は餅屋がついた物が一番おいしいことから、その道のことは専門家が一番であることのたとえ
桃栗三年柿八年

読み:
ももくりさんねんかきはちねん

意味:
芽が出て実が成るまでに、桃と栗は三年、柿は八年かかることから、何事もそれ相応の年月が必要であるということ
急いては事を仕損じる

読み:
せいてはことをしそんじる

意味:
急いでいるときほど落ち着いて冷静に行動すべきということ
雪隠で饅頭

読み:
せっちんでまんじゅう

意味:
雪隠とはトイレのこと。隠れて利益を独り占めにすることのたとえ
背戸の馬も相口

読み:
せどのうまもあいくち

意味:
裏口に繋いでおくしかない暴れ馬でも、扱い方次第で大人しくなること。手の付けられない者にも頭が上がらない人や気の合う友人がいることのたとえ
粋は身を食う

読み:
すいはみをくう

意味:
粋な人、遊びが上手な人がいい気になり調子に乗ると、体を壊したりお金を使いすぎて身を滅ぼすということ
雀百まで踊り忘れぬ

読み:
すずめひゃくまでおどりわすれぬ

意味:
雀は死ぬまで飛び跳ねる癖がぬけないことから、幼い頃に身についた習慣は年をとってもなかなか直らないことのたとえ
墨に染まれば黒くなる

読み:
すみにそまればくろくなる

意味:
人は環境や周りの人によって良くも悪くも染まってしまうということ
京の夢大阪の夢

読み:
きょうのゆめおおさかのゆめ

意味:
夢の中なら色々なことを実現できたり、見たりできるということ。現実的ではないことのたとえ
京に田舎あり

読み:
きょうにいなかあり

意味:
賑やかな都会にも、田舎のような場所があったり古い習慣が残っているということ
なし

 

同じ「いろはかるた」でも、関東と関西など地域で違いがあることがわかりましたね。

子どもに文字や言葉を覚えさせる目的があるということですが、たくさんのことわざが用いられているので、大人でも楽しく学ぶことができます。

お子さんと「いろはかるた」をする時には、ことわざの意味を説明しながら一緒に遊べるようになると、素敵だと思いませんか?

 

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