「小春日和」という言葉は、日常会話で使うことはもちろん、天気予報でもよく耳にしますよね?
では、「小春日和」にはどのように意味があり、いつ頃に使う言葉なのでしょうか?
また、小春日和の頃に咲く花を「帰り花」といいますがどんな花なのでしょうか?
今回は「小春日和」の意味と、それはいつ頃使う言葉なのか、「帰り花」についてわかりやすく解説します。
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小春日和の意味とは?いつ頃のこと?
小春日和の読み方は「こはるびより」です
小春日和とは、晩秋から初冬にかけて、冬型の気圧配置がゆるみ、日本列島が移動性高気圧に覆われることで、春のような陽気になる日のことをいいます。
晩秋から初冬とはいつになるのでしょうか?
一年間を24等分する二十四節気(にじゅうしせっき)では、晩秋は、寒露(かんろ・10月8日ごろ)から立冬(りっとう・11月7日ごろ)までの期間を指し、初冬は、立冬から大雪(だいせつ・12月7日ごろ)までの期間を指します。
ですので10月8日ごろ~12月7日ごろということになりますね。
春という字が使われていることから、小春日和を3月や4月に使う言葉と勘違いしてしまいそうですが、実は、晩秋から初冬に使う言葉だったのですね。
俳句や手紙で使う場合、「小春日和」や「小春」は冬の季語とされています。
春の文字が使われているからと、春の季語と勘違いしてしまいそうなので気を付けましょう。
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帰り花とは?

春に花が咲く桜や梅、梨などが、まるで春のようなぽかぽか陽気になることで、本来の季節ではない時期に勘違いをしてしまって咲かせる花のことを「帰り花」といいます。
小春日和を本当の春と勘違いしてしまうのですね。
また、一般的には「狂い咲き」「二度咲き」と言ったり、人が忘れたころに咲くので「忘れ花」、帰り花を「返り花」と書いたりもします。
「帰り花」も、冬の季語とされています。
帰り花を季語として用いた有名なものとして次の俳句があります。
●松尾芭蕉
「凩(こがらし)に 匂いやつけし 帰花」
晩秋に吹く北寄りの風を木枯らし(こがらし)と呼びますが、その風にのって「帰り花」の匂いが運ばれる情景を詠んだものだそうです。
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冬に向かって季節が移り変わる時に、小春日和が訪れることがわかりましたね。
小春日和のぽかぽか陽気は気持ちが良く、過ごしやすいですが、夕方からは放射冷却が始まって冷え込んできます。
また、木枯らしが吹くほど寒い日の翌日に、小春日和になることもあります。
数日間や数時間で大きな気温の変化がありますので、体調を崩したりしないように気を付けて過ごしましょう。
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