2024年「こたつ」を出す日はいつ?戌の日?亥の日?こたつの歴史と起源とは?

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寒い季節はこたつが恋しくなりますよね。

こたつに入ってみかんを食べて、ちょっと横になっていたら気持ち良くてそのまま眠ってしまった・・・という経験をされた方も多いのではないでしょうか?

童謡「雪」に「猫はこたつで丸くなる」という歌詞があるように人間だけではなく猫も大好きなこたつですが、寒くなったから出すというわけではなく「この日に出すと良い」といわれている日があるようですよ。

今回は、寒い季節に欠かせない暖房器具のこたつについてわかりやすく解説します。

 

 

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目次

こたつの歴史と起源とは?

こたつの漢字表記は「炬燵」や「火燵」のほか「火榻」とも書きます。

語源は、こたつのやぐらの部分が、牛車を降りるときに使う「榻(しじ)」と呼ばれる踏み台に似ていることから来ています。

「榻」という漢字に椅子などの道具につけられる接尾語「子」を付け、禅僧が唐音で呼んだ「火榻子(クヮタフシ)」が最も有力な説だと言われています。

 

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こたつは室町時代(1336年~1573年)に登場したといわれています。

そのころは囲炉裏(いろり)の火力を落として台を置き、着物をかぶせたものだったそうです。

囲炉裏(いろり)

囲炉裏(いろり)

江戸時代(1603年~1868年)になると囲炉裏の上に櫓(やぐら)を組み布団をかけた「やぐらこたつ」で暖を取るようになりました。

 

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明治時代(1868年~1912年)になると、囲炉裏(いろり)を床より下げて作り、床と同じ高さに櫓を組み布団をかけ、足を入れられる掘りごたつが登場しました。

この頃までの熱源は、木炭や炭団(たどん・炭の粉末とつなぎとなる素材を混ぜ合わせて団子状にし、乾燥させた燃料)などでしたが大きな問題を抱えていました。

それは火事と一酸化炭素中毒の危険性があることです。

幼い子供が亡くなることも、多々あったといわれています。

炭団(たどん)

炭団(たどん)

電気ごたつは大正時代後期にはすでに発売されていましたが普及しませんでした。

戦後に現在のものと同じ机式のやぐら式こたつ(置きこたつ)が発売されました。

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掘りごたつのように畳を切って炉を作る必要がないので好きな場所へこたつを置き、足を伸ばすことができたことから爆発的に売れました。

また、赤外線の輻射熱を利用し点灯と同時に暖かさが得られ、視覚的にも暖かい赤外線ランプ式のタイプが人気となり主流となっていきました。

 

こたつを出すのは戌の日?亥の日?

 こたつを出す日は「亥(い)の日」です。

 

江戸時代には亥の月亥の日「炬燵(こたつ)開き」と呼んで、この日にこたつを使い始めたと言われています。

武家では、「最初の亥の月亥の日」に暖房器具を出したといわれ、「二番目の亥の月亥の日」は庶民が出したそうです。

 

「亥の月」とは旧暦の10月のことで、新暦が採用されて以降は、一ヶ月遅らせた11月の最初の亥の日になります。

亥の日は毎年異なりますので後ほど紹介いたします。

 

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「亥(い)」はイノシシのことです。

摩利支天(まりしてん・仏教の守護神、炎の神)の神使といわれ、イノシシは火を免れる(火災が起こらない)と考えられていました。

 

「亥」は陰陽思想(いんようしそう・この世のすべてのものを陰と陽に分類する思想)では「陰」に当てはまることから、火を弱める火を制御する)と考えます。

また、五行思想(ごぎょうしそう・万物は木、火、土、金、水の五種類の元素からなるという自然哲学の思想)では「水」に当てはまります。

五行思想では、以下のとおり「水は火を消す」と考えます。

 

これらのことから、亥の日に暖房器具を使い始めることで家の防火を祈ったのです。

なぜ勘違いしたのか定かではありませんが、「こたつを出すのは戌(いぬ)の日」と思っている方も多くいらっしゃるようですが、正しくは「亥の日」です。

 

 

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2024年のこたつを出す日はいつ?

 2024年の最初の亥の月亥の日は11月7日(木)です。

二番目の亥の月亥の日は11月19日(火)です。

できればこのいずれかの日に出すといいですね!

現在は江戸時代と違って武家と庶民が区別されていませんので、最初と二番目どちらで出しても何の問題もありません。

 

また、こたつを早く出したい方、出し忘れた方は上記以外の「亥の日」に出してみてはいかがでしょうか?

上記以外では、以下の日付が「亥の日」です。

●10月2日(水)

●10月14日(月)

●10月26日(土)

●12月1日(日)

●12月13日(金)

●12月25日(水)

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こたつは室町時代から私たち日本人が愛用していた暖房器具だったのですね。

最近は一人暮らしの人用に、一人用こたつが販売されていたり、リビングテーブルをこたつにすることができたりと、時代の流れで新しいこたつも登場していますね。

最初の亥の月亥の日は、毎年だいたい11月初旬ごろのようですが、寒い地域ではそれよりも前にこたつを出すこともあると思います。

日にちを意識しつつも、快適な生活を送るために臨機応変に対応するといいですね。

 

関連:亥の子の意味や由来とは?2024年はいつ?亥の子餅を食べるのはなぜ?

関連:【2024年】安産祈願をすると良い日!戌の日と大安が重なる日はいつ?

 

 

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 大変参考になりました。私の家は、代々コタツは「戌の日」に出す家訓でした。
    亥の日なんですか。先祖が勘違いしたんですね(笑)
    言い伝えは「申の日」にだすと、猿は赤いものを見ると興奮して燃やしてしまうから火事になる。犬は火を見たら消し止めると教わっていました。

  • 面白い記事でした!

    コタツのことを私のブログで書くにあたり、いくつか引用させていただきました。
    こちらの記事へのリンクも貼らせていただきました!
    素晴らしい記事をありがとうございました!

    もしよければ、私のブログも見ていただけますと嬉しいです。

    • コメントありがとうございます!
      コタツの記事お役に立てたのでしたら幸いです。

      ブログの方拝見させていただきました。
      個人的な感想があってとても楽しいブログですね!

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