ことわざ、慣用句、故事成語、四字熟語の違いって何?

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みなさんは学校の授業で

「ことわざ」

「慣用句」

「故事成語」

「四字熟語」

を習ったことを覚えていますか?

それぞれの単語自体は覚えているけど、あの言葉はどれに当てはまるんだろう?だとか、どの言葉がどれに当たるのかわからいないという人も多いのではないでしょうか?

今回は、ことわざ、慣用句、故事成語、四字熟語の違いについてわかりやすく解説します。

 

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目次

ことわざとは?

ことわざとは、昔から伝えられてきた人々の生活の知恵や生きていく上で大切な教え、皮肉や風刺などを含んだ短い文章のことで、教訓や格言として用いられます。

いくつか例を挙げます。

 

●「残り物には福がある」

意味は「人に先を譲れば自分に福徳がある、人が残したものには思わぬ利得がある」

 

残り物には福がある

 

●「袖振り合うも他生(多生)の縁」

意味は「些細なこと、ちょっとした人との触れ合いでも、前世からの因縁によるものである」

 

●「遠くの親類より近くの他人」

意味は「遠くに住んでいる親類よりも、近所に住んでいる他人の方が、いざというときには頼りになる。疎遠な親類よりも親密な他人の方が助けになる」

 

慣用句とは?

慣用句とは、習慣として使われてきた言い回しや、ひとまとまりの言葉や文句のことです。

また、二つ以上の単語が結びついて一つの意味を表すようになっています。

日常の行動や状態を表現しているため、体の一部分を用いた表現が多いです。

 

例えば、「足を洗う」という慣用句は「足」と「洗う」という二つの単語が結びついています。

意味は「悪い行いをやめること」です。

いくつか例を挙げます。

 

●「頭が固い」

意味は「自分の考えにこだわって融通がきかないこと」

 

頑固なおじさん

 

●「息が合う」

意味は「二人以上の間でタイミングがぴったりと合うこと」

 

●「顎で使う」

意味は「口ではなく顎をしゃくって指示を出すこと。高慢な態度で人を使うこと」

 

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故事成語とは?

故事成語とは、故事を元にしてできた教訓で、主に中国の故事からできています。

故事とは、大昔にあった出来事や物事のことで、長い年月を経ても語り継がれる由緒ある事柄です。

いくつか例を挙げます。

 

●「漁夫の利」

意味は「二人が争っている間に、別の人が利益を横取りすること」(出典は戦国策)

 

逆鱗に触れる

 

●「逆鱗に触れる」

意味は「目上の人を激怒させること」(出典は韓非子)

竜のあごの下にある逆さに生えたうろこに人が触れると竜が怒るという故事が由来。

 

●「似て非なるもの」

意味は「見た目は同じようだが、中身は全く違うこと」(出典は孟子の尽心下)

 

四字熟語とは?

「四文字熟語」「四字成語」ともいわれます。

四字熟語とは、漢字4文字で作られた熟語や故事成語のことです。

広義では漢字4字で構成されるものすべてを指しますが、狭義では慣用句として分類できるものだけを四字熟語とします。

例えば「高速道路」「介護保険」などは広義では四字熟語ですが、慣用句ではないので狭義では四字熟語ではないともいわれています。

 

いくつか例を挙げます。

 

●「悪口雑言(あっこうぞうげん)」

意味は「あれこれ悪口を言うこと」

 

傍若無人

 

●「傍若無人(ぼうじゃくぶじん)」

意味は「自分勝手に振舞うこと」

 

●「臨機応変(りんきおうへん)」

意味は「その時々の状況に応じて対処すること」

 

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ことわざ、慣用句、故事成語、四字熟語の違いとは?

●「ことわざ」

その文章だけで成立し、教訓や格言を含んでいます。

会話の中で使うことで相手に意思をはっきりと伝えることができます。

 

●「慣用句」

文中で使われ日常的な出来事を比喩的に表現しています。

状況をわかりやすく表現しているので相手に理解してもらいやすいです。

 

●「故事成語」

故事が由来し、ことわざ同様、教訓や格言を含んでいます。

 

●「四字熟語」

漢字4文字できている熟語や故事成語のことです。

 

このようにそれぞれの違いはありますが、明確に分類することは難しいです。

特に、ことわざと慣用句は明確な定義がないため、区別が難しく、その境界が曖昧で、辞典などでもことわざと慣用句双方に記載されていることも多いです。

また、ことわざでもあり、故事成語でもあり、四字熟語でもある・・・という言葉も存在します。

 

例えば「四面楚歌(しめんそか)」という言葉は、ことわざ、故事成語、四字熟語に当てはまります。

 

四面楚歌は、周りを敵や反対者に囲まれて助けがこない状況のことを意味し、中国の前漢時代の故事に由来しています。

 

四面楚歌

 

いかがでしたでしょうか?

必ずしもどれか一つだけに分類されるのではなく、同時にいくつかのものに分類される言葉も多くあります。

少し頭が混乱してしまいそうですが、四文熟語だと思っていたものが故事成語でもあるということを知ると、どういう故事が由来しているのか調べてみたくなりませんか?

普段なにげなく使っている言葉が、どういうものに分類されるのか、少し考えてみると面白そうですね。

 

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