みなさんは、日本語をきちんと話せていますか?
自信を持って「完璧な日本語を話しています!」と言い切れる人は・・・どれくらいいらっしゃるでしょう。
普段何気なく使っている言葉でも実は間違って使っていたり、そもそも意味をよくわからずに使っている言葉もあるかもしれません。
今回は、意味を間違えやすい慣用句やことわざ、日本語を100個集めてみました。
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意味を間違いやすい言葉・ことわざ・慣用句・日本語
【あ行】
■悪運が強い(あくうんがつよい)
〇 悪いことをしてもその報いを受けないこと、悪いことをしても逃げ切れること
× 不幸中の幸いなど、運が悪い事態の中で被害を受けないこと
■あくどい
〇 しつこい、やりすぎていてたちが悪い
× 正しくない、良くない、悪い。「悪どい」とは書きません
■圧巻(あっかん)
〇 最も優れていること
× 圧倒的な力で押さえつけること、圧倒的な力を見せつけること
■雨模様(あめもよう)
〇 今にも雨が降り出しそうな天気
× 雨が降っている、雨が続いている様子
■一姫二太郎(いちひめにたろう)
〇 最初に女の子、次に男の子が生まれるのが理想である
× 女の子が一人、男の子が二人、三人兄弟が理想である
関連:「一姫二太郎」の本当の意味とは?続きは何?三茄子、三太夫、三かぼちゃ?
■いそいそと
〇 動作にうれしさが溢れている様子
× 気づかれないように行動する様子、忙しそうな様子
■穿った見方をする(うがったみかたをする)
〇 本質を見抜く見方
× ひねくれた見方
■浮足立つ(うきあしだつ)
〇 不安で落ち着かなくなる様子
× 浮かれて落ち着かなくなる様子
■A級戦犯(Aきゅうせんぱん)
〇 平和に対する罪を犯した者のこと
× 目標を達成できなかったり、損害を被った場合の主犯格のこと
■王道(おうどう)
〇 安易な方法
× 定番、お決まりの方法
■嗚咽
〇 むせび泣くこと、声を詰まらせて泣くこと
× 吐気がして、嘔吐すること
■おもむろに
〇 ゆっくりと
× 急に、突然
■御の字(おんのじ)
〇 とてもありがたいこと
× 一応は納得できること
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【か行】
■外交的(がいこうてき)
〇 関心が自分の外側にある人、判断基準が周囲にあること
× 社交的な人
■佳境に入る(かきょうにはいる)
〇 物語が最も興味深い部分に入ること
× 物語の終わりごろ、大詰めを迎えること
■確信犯(かくしんはん)
〇 政治的、宗教的、思想的な信念に基づき、自らが正しいと信じて行動すること
× 悪いと知りつつ行動すること
■割愛する(かつあいする)
〇 惜しみながら手放すこと
× 必要ないので省略すること
■辛党(からとう)
〇 酒好き
× 辛いものが好き
■枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい)
〇 枯れ木のようにつまらないものでもあるだけマシである。
× 枯れ木のようにつまらないものでも集まれば賑やかになる、人が大勢集まれば賑やかになる
■元旦(がんたん)
〇 1月1日の午前中のこと
× 1月1日の一日中のこと
■閑話休題(かんわきゅうだい)
〇 それた話題を本題に戻す
× 話を変える、余談
■奇特な人(きとくなひと)
〇 並外れて優れた人
× 奇妙な人、変な人
■気の置けない人(きのおけないひと)
〇 気を使う必要がないほど親しい人
× 気を許せない人、油断できない人
■逆切れ・逆ギレ(ぎゃくぎれ)
〇 怒られる立場の人が、逆に怒りだしてしまうこと
× 怒る立場の人が怒ること
■琴線に触れる(きんせんにふれる)
〇 感動する
× 怒りを買う。
逆鱗に触れる(げきりんにふれる)の誤用だと考えられます
■首がまわらない
〇 金銭のやりくりがつかないこと
× 忙しくてほかのことができない
■逆鱗に触れる(げきりんにふれる)
〇 目上の人を怒らせる
× 目上の人に限らず、誰かを怒らせること
■檄を飛ばす(げきをとばす)
〇 自分の意見を広めること
× 激励する、励ます
■下世話(げせわ)
〇 俗世間の人が一般的に話すこと、会話
× 下品な話、会話
■号泣する(ごうきゅする)
〇 大声で泣く
× 激しく泣く
■更迭(こうてつ)
〇 ある地位や役目にある人をほかの人と代えること
× クビにすること、解雇すること
■姑息(こそく)
〇 その場しのぎ
× 卑怯なこと
■こだわる
〇 ひとつのことに執着すること、気にしなくていいことを気にすることで、悪い意味の言葉です。
× 「完成度をあげるために細部まで手を抜かないこと」のように、良い意味で使うのは本来間違いです。最近はこちらの意味で使用されるようになってきています。
■小春日和(こはるびより)
〇 秋の終わりから冬の初めにかけて、春のように暖かい気候になること
× 年明けから春の初めにかけて、春の訪れを感じる気候になること
■ごぼう抜き(ごぼうぬき)
〇 一気に抜くこと、レースなどで一気に追い抜くこと
× 次々に抜くこと、レースなどで一人ずつ追い抜いていくこと
【さ行】
■最高学府(さいこうがくふ)
〇 その国の教育機関で、最も高い学問を学ぶところ。日本では大学のこと
× その国の教育機関で、最も高い学力のところ。日本では東京大学のこと
■サスペンス
〇物語の最初に犯人がわかっていて、不安や緊張の中で犯人に辿り着く
×物語の最後まで犯人がわからない、なぞ解きをしながら犯人に辿り着くのはミステリーだが、サスペンスと勘違いする人が多い
■五月晴れ(さつきばれ)
〇 旧暦5月(現在の6月ごろ)、梅雨の合間の晴れた天気のこと
× 5月の晴れた天気のこと
■五月雨(さみだれ)
〇 旧暦5月(現在の6月ごろ)に降り続く雨。梅雨のこと
× 5月に降る雨
■恣意的(しいてき)
〇 きままで自分勝手、思いつきで行動する様子
× わざと、作為的、計画的に事実を捻じ曲げる行為
■潮時(しおどき)
〇 ちょうど良い時期
× 物事の限界、これ以上は無理と判断した時期
■敷居が高い(しきいがたかい)
〇 相手に対して義理を欠いていて近寄りがたいこと
× 風格がある、上品である、気品があるなどは「格式(かくしき)が高い」が正しいが、敷居が高いと勘違いする人が多い
■忸怩たる思い(じくじたるおもい)
〇 恥ずかしく思う
× 悔しく思う、腹立たしく思う
■失笑(しっしょう)
〇 おかしさをこらえきれずに笑うこと
× バカにして笑うこと、笑ってほしいのに笑いが取れない様子
■しめやか
〇 悲しみに沈んだ様子、ひっそりと静かな様子
×「結婚式がしめやかに行われた」などと言う人がいるが、正しくは「おごそかに」であり、お祝いやおめでたいことに「しめやか」は不適切である
■斜に構える(しゃにかまえる・はすにかまえる)
〇 身構える、改まった態度をする
× 不真面目な態度をする
■弱冠(じゃっかん)
〇 本来は20歳の男性のことだが、最近は男女問わず年齢が若いことを表現するときに使う
× 数が少ないことを表す「若干(じゃっかん)」と読みが同じなので、間違える人が多い
■ジュース
〇 果汁100%の飲料
× 清涼飲料水全般
■初老(しょろう)
〇 40歳のこと
× 60歳くらいから
■深夜バス
〇 路線バスが運行終了した深夜の時間帯に、同じ路線を深夜料金で運行するバスのこと
× 夜行バス(夜に出発し、翌朝目的地に到着する長距離バス)の意味で使うのは間違いです。
■涼しい顔(すずしいかお)
〇 自分に関係があるのに知らないふりをしてすましている様子
× 単に平気な顔をしている
■性癖(せいへき)
〇 人間の癖や行動の傾向
× 性的趣向
■世界観(せかいかん)
〇 世界についての統一的な見方、世界を全体として見ること
× その人特有の世界の見方、創作物の設定
■世間ずれ(せけんずれ)
〇 世渡りを繰り返してずる賢くなっていること
× 世間からズレていること、世間とは考え方が異なること
■セレブ
〇 有名人、著名人、広く名前を知られている人
× お金持ち、大富豪
■洗脳(せんのう)
〇 肉体的、精神的に苦痛を与えて、その人の思想を根本から変えてしまうこと
× 歪んだ情報や思想を叩き込み、その人を自分の思い通りに操ることは「マインドコントロール」というが、「洗脳」と間違っている人が多い
■袖振り合うも他生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)
〇 他人と袖が振り合う程度のことでも、前世からの因縁があるということ
× 他人と袖が振り合う程度のことでも、その人と縁があるということなので、その縁を大切にしなければならない
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【た行】
■他山の石(たざんのいし)
〇 戒めにするべき他人の失敗や間違い
× お手本にすべき他人の良い行動
■たそがれる
〇 日が暮れて暗くなる頃のこと
× 物思いにふけること
■他力本願(たりきほんがん)
〇 本来の意味は、仏の力、阿弥陀仏の慈悲によって救われることです。
× 自らは努力せず、他人に任せたり頼ったりすること、という使い方は誤用ですが定着してしまっています。
■ダントツ
〇 断然トップの略
× 他を寄せ付けないほど飛びぬけている。「ダントツ一位」や「ダントツの最下位」は意味を間違えて使っています。
■断末魔(だんまつま)
〇 死ぬ間際のこと
× 死ぬ間際にあげる悲鳴のこと
■知恵熱(ちえねつ)
〇 生後半年から1歳くらいの乳児の発熱
× 年齢に関係なく、よく頭を働かせたときに発熱すること
■陳腐(ちんぷ)
〇 平凡な物、ありふれた物
× くだらない物、つまらない物
■泥酔(でいすい)
〇 立つことが困難になるほど酔うこと、何もわからなくなるほど酔うこと
× ひどく酔っていても意識のある状態は泥酔とは言いません。
■天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)
〇 仏教の祖であるお釈迦さまが生まれたときの逸話で、人はみな、この世にただ一人の尊いものだということ、かけがえのない存在であるということ
× この世で尊いのは自分ただ一人だ。自分はこの世で最も優れている
■天地無用(てんちむよう)
〇 上下を逆さまにしてはいけない
× 上下を逆さまにしても問題ない
■時を分かたず(ときをわかたず)
〇 いつも
× すぐに
■登竜門(とうりゅうもん)
〇 試験やコンテストなど厳しい関門を通ること、関門を乗り越えて成功すること
× 試験やコンテストそのものを指すのは間違いである。
例えば、「このコンテストで優勝するのは奏者にとっての登竜門だ」は〇ですが、「このコンテストは奏者にとっての登竜門だ」は×です。
■鳥肌が立つ(とりはだがたつ)
〇 恐怖や寒さで皮膚に鳥肌が現れること
× 感動すること
【な行】
■内向的(ないこうてき)
〇 関心が自分の内側にある人、判断基準が自分にあること
× 内気な人
■流れに掉さす(ながれにさおさす)
〇 流れに乗じた行動をすること
× 流れに逆らった行動をすること
■情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)
〇 情けをかけるのは人のためではなく、まわりまわって自分のためになる
× 情けをかけるとその人のためにならない
■済し崩し(なしくずし)
〇 ものごとを少しずつすすめること
× 適当にすること、曖昧にすること
■名前負け(なまえまけ)
〇 名前が立派で実物が見劣りすること
× 相手が有名で気持ちのうえで負けてしまうこと
■煮え湯を飲ます(にえゆをのます)
〇 信頼していた人を裏切ること
× ひどい目に遭わせること
■煮詰まる(につまる)
〇 話し合いなどが進み、結論が出せる状況に近付くこと
× 話し合いなどがまとまらず行き詰ること
■にやける
〇 男性が女性らしいなよなよとした仕草をすること
× 薄笑いを浮かべること
「色気を漂わせたにやけた男性が街を歩いている。」のように使います。
【は行】
■話のさわり
〇 話の要点
× 話の最初
■バイキング
〇 和製英語で、食べ放題という意味
× ビュッフェをバイキングと同じだと思っている人が多い。「ビュッフェ」は立食やセルフ方式という意味で食べ放題とは限りません。
■爆笑(ばくしょう)
〇 大勢の人が一斉に笑う
× 大笑いすること
■箸にも棒にも掛からぬ(はしにもぼうにもかからぬ)
〇 ひどすぎて手が付けられない状態
× なにも手掛かりがない状態
■ハッカー
〇 コンピューターなどの情報技術に精通した人
× コンピューターなどを使って犯罪をする人は「クラッカー」というが、間違う人が多い
■破天荒(はてんこう)
〇 誰も為し遂げていないことを初めて行うこと
× 型破りなこと、豪快なこと
■餞の言葉(はなむけのことば)
〇 旅立ちや門出を祝って贈る言葉
× 入学や入社を祝って贈る言葉
■花も恥じらう(はなもはじらう)
〇 花でさえ恥ずかしいと感じるほど美しいこと
× 恥ずかしがり屋
■悲喜こもごも(ひきこもごも)
〇 一人の人物が悲しみや喜びを次々体験すること
× 悲しんでいる人、喜んでいる人が入り乱れていること
■紐解く(ひもとく)
〇 書物を読むこと
× 謎を解明すること
■日和る(ひよる)
〇 物事の成り行き、情勢や感情で意見を変えること
× 若者言葉として「ヒヨる」というのがあるが、これは「怖気づく」という意味で使われている
■火を見るよりも明らか(ひをみるよりもあきらか)
〇「明白で疑う余地がないこと」という意味だが、望ましくない結果が予想される時に使う言葉
× 良い結果が予想されるときにも使ってしまうのは間違いである
■憮然(ぶぜん)
〇 失望して呆れる様子
× 不機嫌、立腹している様子
■噴飯もの(ふんぱんもの)
〇 思わず吹き出してしまうほど面白い行動など
× 食べているものを噴き出すほど腹立たしい行動など
■募金(ぼきん)
〇 寄付をつのること
× 寄付をすること
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【ま行】
■馬子にも衣装(まごにもいしょう)
〇 どのような人物でも、きちんとした衣装を着せればそれなりに良く見える
× 孫にはなにを着せてもかわいい。「馬子」と「孫」を間違えている
■まんじりともせず
〇 一睡もしない
× 全く動かない
■モチベーション
〇 動機づけ
× やる気、意欲
■水菓子(みずがし)
〇 果物
× 水分の多いお菓子、水ようかんやゼリーなどのこと
■むかつく
〇 胃に不快感や違和感を覚えること
× 腹が立つこと
【や行】
■やおら
〇 ゆっくりと
× 急に
■役不足(やくぶそく)
〇 能力に対して与えられた役が軽すぎること
× 与えられた役に対して能力が足りないことは「力不足」というが、間違って使う人が多い
■矢先(やさき)
〇 ちょうどその時、何かをしようとする直前
× 何かをした直後
■やぶさかでない
〇 努力を惜しまず、喜んで行うこと
× 仕方なく行うこと
【ら行】
■乱入する(らんにゅうする)
〇 多くの人が一斉に押し寄せること
× 乱暴に押し寄せる、その場に無関係の人が割り込んでくること
■リベンジ
〇 復讐すること
× 再挑戦すること

意味を間違いやすい日本語、いかがでしたか?
自分が今まで正しいと思って使っていた日本語が、実はそういう意味だったのか!と気づいた人もいるかもしれませんね。
正しい日本語を使うことは大切なことですが、あまり神経質になってしまうと会話がつまらなくなってしまいますよね。
何事も、ほどほどに気にするのが良いのかもしれません。
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