【意味を間違えやすい日本語100選!】間違えやすい言葉・ことわざ・慣用句

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みなさんは、日本語をきちんと話せていますか?

自信を持って「完璧な日本語を話しています!」と言い切れる人は、どれくらいいらっしゃるでしょう。

正しく使っていると思っていた言葉でも実は間違えて使っているかもしれません。

今回は、そんな意味を間違えやすい言葉、ことわざ、慣用句などを100個集めてみました!

 

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目次

意味を間違いやすい言葉・ことわざ・慣用句・日本語

【あ行】

【か行】

【さ行】

【た行】

【な行】

【は行】

【ま行】

【や行】

【ら行】

 

【あ行】

■悪運が強い(あくうんがつよい)

〇 悪いことをしてもその報いを受けないこと、悪いことをしても逃げ切れること
× 不幸中の幸いなど、運が悪い事態の中で被害を受けないこと

「何をやっても警察に捕まらないなんて、悪運が強いね」のように使います。
「交通事故に遭って無傷なんて、悪運が強いね」という使い方は誤りです。

 

■あくどい

しつこい、やりすぎていてたちが悪い
× 正しくない、良くない、悪い。「悪どい」とは書きません

「彼女はあくどい化粧をするね」のように使います。
「詐欺なんてあくどいことをしてはいけないよ」という使い方は誤りです。

 

■圧巻(あっかん)

最も優れていること
× 圧倒的な力で押さえつけること、圧倒的な力を見せつけること

「今回の演目では彼の演技が圧巻だった」のように全体の中で最も優れていることを表現する場合に使います。

10点以上の差をつけて勝利したのは圧巻だね」のように圧倒的な力を見せつけるといった使い方は誤りです。

 

■雨模様(あめもよう)

今にも雨が降り出しそうな天気
× 雨が降っている、雨が続いている様子

「これから外出なのに雨模様だわ」のように使います。
「今日も雨模様で外遊びできないね」のようにすでに雨が降っているように使うのは誤りです。

 

■一姫二太郎(いちひめにたろう)

最初に女の子、次に男の子が生まれるのが理想である
× 女の子が一人、男の子が二人、三人兄弟が理想である

関連:「一姫二太郎」の本当の意味とは?続きは何?三茄子、三太夫、三かぼちゃ?

 

■いそいそと

動作にうれしさが溢れている様子
× 気づかれないように行動する様子、忙しそうな様子

「新婚の彼はいそいそと帰り支度をしている」のように使います。
「遅刻したので教室の後ろをいそいそと自分の席へ行く」という使い方は誤りです。

 

■穿った見方をする(うがったみかたをする)

物事の本質を捉えようと鋭い視点で見る
× ひねくれた見方

「彼は、穿った見方をする」という場合、
「彼は、物事の本質を捉えようと鋭い視点で見る」という意味で使うのが正しいです。
「彼は、ひねくれた見方をする」という意味で使うのは誤りです。

 

■浮足立つ(うきあしだつ)

不安で落ち着かなくなる様子
× 喜びや期待で浮かれて落ち着かなくなる様子

「倒産の噂で社員が浮足立つ」のように不安で落ち着かなくなる様子に使います。
「クリスマス前になると恋人たちは浮足立つ」という使い方は誤りです。

 

■A級戦犯(Aきゅうせんぱん)

平和に対する罪を犯した者のこと
× 目標を達成できなかったり、損害を被った場合の主犯格のこと

「第二次世界大戦のA級戦犯は何人いるのだろう?」のように使います。
「今季、目標達成できなかったA級戦犯はあの人だよね」という使い方は誤りです。

 

■王道(おうどう)

安易な方法、近道
× 定番、お決まりの方法

「王道のやり方に慣れてしまうと後で苦労するよ」のように使います。
「この作品は、王道のミステリー作品だ」のように「定番」という意味で使うのは誤りです。

 

■嗚咽(おえつ)

むせび泣くこと、声を詰まらせて泣くこと
× 吐気がして、嘔吐すること

「最愛の夫を亡くし、嗚咽する」のように使います。
「食べすぎて嗚咽する」という使い方は誤りです。

 

■おもむろに

ゆっくりと
× 急に、突然

「彼はおもむろに立ち上がった」という場合、
「彼はゆっくりと立ち上がった」という意味で使うのが正しいです。
「彼は急に・突然立ち上がった」という意味で使うのは誤りです。

 

■御の字(おんのじ)

とてもありがたいこと
× 一応は納得できること、満足ではないがひとまず納得すること

「食費が3万円で済むなら御の字だ」という場合、
「食費が3万円で済むならとても満足である」という意味で使うのが正しいです。
「食費が3万円で済むというのは、一応は納得できる」という意味で使うのは誤りです。

 

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【か行】

■外向的(がいこうてき)

〇 関心が外部にあること、判断基準が周囲にあること
× 外国・外部との交渉や交際のこと

※「外向的」の対義語は「内向的」です。

「外国・外部との交渉や交際のこと」は「外交的」と書きます。
「外交的」の対義語はありません。「内交的」は誤字です。

 

■佳境に入る(かきょうにはいる)

〇 物語が最も興味深い部分に入ること
× 物語の終わりごろ、大詰めを迎えること

「物語が佳境に入る」という場合、
「物語が最も興味深い場面を迎える」という意味で使うのが正しいです。
「物語が大詰めを迎える」という意味で使うのは誤りです。

 

■確信犯(かくしんはん)

政治的、宗教的、思想的な信念に基づき、自らが正しいと信じて行動すること
× 悪いと知りつつ行動すること

「信念に基づいて犯罪を犯してしまった彼は確信犯だ」のように使います。
「悪いと知りつつ犯罪を犯してしまった彼は確信犯だ」という使い方は誤りです。

 

■割愛する(かつあいする)

惜しみながら省くこと、惜しみながら手放すこと
× 必要ないので省略すること

「このほかの祝電のご紹介は割愛します」という場合、
「本当はすべて紹介したいのですが、時間の都合上、紹介することができません」という意味で使うのが正しいです。
「ほかの祝電は紹介する必要がないので省略します」という意味で使うのは誤りです。

 

■辛党(からとう)

酒好き
× 辛いものが好き

「私の父は辛党です」という場合
「私の父はお酒が好きです」という意味で使うのが正しいです。
「私の父は辛いものが好きです」という意味で使うのは誤りです。

 

■枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい)

枯れ木のようにつまらないものでもあるだけマシである。
× 枯れ木のようにつまらないものでも集まれば賑やかになる、人が大勢集まれば賑やかになる

「私が参加すれば、枯れ木も山の賑わいになるでしょう」のように使います。
「こんなに人が集まるなんて、枯れ木も山の賑わいだね!」という使い方は誤りです。

 

■元旦(がんたん)

1月1日の午前中のこと
× 1月1日の一日中のこと

「元旦に初日の出を見に行きましょう」のように使います。
「元旦の夜に会いましょう」という使い方は誤りです。

関連:元日、元旦、正月の違いと意味とは?年賀状にはどれを使えばいいの?

 

■閑話休題(かんわきゅうだい)

それた話題を本題に戻す
× 話を変える、余談

「別の話で盛り上がっていますね。閑話休題、明日の集合時間についてそろそろ決めましょう」のように使います。
「議論も尽きたことですし、閑話休題で犬の話でもしませんか」のように話を変えるきっかけとして使うのは誤りです。

 

■奇特な人(きとくなひと)

並外れて優れた人
× 奇妙な人、変な人

「彼は匿名で多額の寄付をする奇特な人です」のように使います。
「彼は周りの人が困るほど奇特な人です」のように変な人という意味で使うのは誤りです。

 

■気の置けない人(きのおけないひと)

気を使う必要がないほど親しい人
× 気を許せない人、油断できない人

「彼女は気の置けない人です」という場合、
「彼女は気を遣う必要がないほど親しい幼なじみです」という意味で使うのが正しいです。
「彼女は何を考えているかわからず、油断できません」という意味で使うのは誤りです。

 

■逆切れ・逆ギレ(ぎゃくぎれ)

怒られる立場の人が、逆に怒りだしてしまうこと
× 怒る立場の人が怒ること

「遅刻して注意されていた人が逆切れしちゃった」のように使います。
「遅刻した生徒をみつけて先生が逆切れしちゃった」のように使うのは誤りです。

 

■琴線に触れる(きんせんにふれる)

〇 感動する
× 怒りを買う。(逆鱗に触れるの誤用だと考えられます)

「多くの人の琴線に触れる素晴らしい作品です」のように使います。
「先輩との約束を守れず琴線に触れてしまった」という使い方は誤りです。

 

■首がまわらない

金銭のやりくりがつかないこと
× 忙しくてほかのことができない

「給料日前で首が回らない」のように使います。
「スケジュールがきつくて首が回らない」という使い方は誤りです。

 

■逆鱗に触れる(げきりんにふれる)

〇 目上の人を怒らせる
× 目上の人に限らず、誰かを怒らせること

「資料を忘れて部長の逆鱗に触れた」のように使います。
「約束をすっぽかして恋人の逆鱗に触れた」という使い方は誤りです。

 

■檄を飛ばす(げきをとばす)

自分の意見を広め、同意を求めること
× 激励する、励ます

「校則を変えようと生徒会が校門で檄を飛ばしていた」のように使います。
「試合に負けた後輩に檄を飛ばす」という使い方は誤りです。

 

■下世話(げせわ)

俗世間の人が一般的に話すこと、会話
類語は「世間話」や「噂話」などです。

× 下品な話、会話

「下世話な話が好きだね」という場合、
「世間話や噂話が好きだね」のという意味で使うのが正しいです。
「下品な話や下ネタが好きだね」という使い方は誤りです。

 

■号泣する(ごうきゅする)

〇 大声で泣く、大きな声で泣き叫ぶ
× 声を出さずに激しく泣く

「人目を気にせず号泣する」のように使います。
「声を押し殺して号泣する」という使い方は誤りです。

 

■更迭(こうてつ)

〇 ある地位や役目にある人をほかの人と交代すること
× クビにすること、解雇すること

「大臣を更迭する」という場合、
「今の大臣を、別の人と交代します」という意味で使うのが正しいです。
「今の大臣はクビにします!」という意味で使うのは誤りです。

 

■姑息(こそく)

〇 その場しのぎ
× 卑怯なこと

「姑息な手段だが仕方がない」という場合、
「その場しのぎだが仕方がない」という意味で使うのが正しいです。
「卑怯なやり方だが仕方がない」という意味で使うのは誤りです。

 

■こだわる

〇 ひとつのことに執着すること、気にしなくていいことを気にすることで、悪い意味の言葉です。
× 良い意味で使うのは本来間違いです。最近はこちらの意味で使用されるようになってきています。

「小さなことでもこだわるので時間がいくらあっても足りなくて困る」のように使います。
「こだわりがあるから細部まで手を抜かず、良い作品が出来る」という使い方は誤りです。

 

■小春日和(こはるびより)

〇 秋の終わりから冬の初めにかけて、春のように暖かい気候になること
× 春の訪れを感じる気候になること

「もうすぐ11月も終わるのに、今日は小春日和だね」のように使います。
「今日は小春日和だから、春はもうすぐそこだね」という使い方は誤りです。

 

■ごぼう抜き(ごぼうぬき)

大勢の中から一人を引き抜くこと。
× 次々に抜くこと、レースなどで一人ずつ追い抜いていくこと

 

【さ行】

■最高学府(さいこうがくふ)

〇 その国の教育機関で、最も高い学問を学ぶところ。日本では大学のこと
× その国の教育機関で、最も高い学力のところ。日本では東京大学のこと

「昔に比べて最高学府に進学する子どもたちは圧倒的に増えた」のように使います。
「最高学府は不合格で、第二希望の私立大学に進学したよ」という使い方は誤りです。

 

■サスペンス

物語の最初に犯人がわかっていて、不安や緊張の中で犯人に辿り着く
×物語の最後まで犯人がわからない、なぞ解きをしながら犯人に辿り着くのはミステリーですが、サスペンスと勘違いする人が多い

「犯人の緊張感が伝わってくるようなサスペンス作品ですね」のように最初から犯人がわかっている場合に使います。
「最後まで犯人がわからなくて頭を使うサスペンス作品が好きです」という使い方は誤りです。

 

■五月晴れ(さつきばれ)

〇 旧暦5月(現在の6月ごろ)、梅雨の合間の晴れた天気のこと
× 5月の晴れた天気のこと。この場合は「ごがつばれ」と呼びます。

「今日は五月晴れだから、雨続きでたまった洗濯物を片付けましょう!」のように使います。
「今日は梅雨入り直前の五月晴れかもしれないね」という使い方は誤りです。

関連:「五月晴れ」の読み方と意味とは?季節はいつ?「五月晴れ」が季語の俳句

 

■五月雨(さみだれ)

〇 旧暦5月(現在の6月ごろ)に降り続く雨。梅雨のこと
× 5月に降る雨

「五月雨のせいでジメジメしているね」のように使います。
「ゴールデンウィーク中の五月雨はちょっと残念な気持ちになるね」というような5月に使う使い方は誤りです。

関連:「五月雨」の読み方と意味とは?いつ頃に使う言葉?「五月雨式」「五月雨戦術」の意味と使い方

 

■恣意的(しいてき)

〇 きままで自分勝手、思いつきで行動する様子
× わざと、作為的、計画的に事実を捻じ曲げる行為

「彼は恣意的な人だ」という場合、
「彼は自分勝手で思いつきで行動する人だ」という意味で使うのが正しいです。
「彼は計画的に事実を捻じ曲げる人だ」という意味で使うのは誤りです。

 

■潮時(しおどき)

〇 ちょうど良い時期、物事を始めたり終わらせたりする良いタイミング
× 物事の限界、これ以上は無理と判断した時期、やめ時

「プロジェクトを始める潮時ですね」のように使います。
「これ以上は無理だ、プロジェクトの潮時だ」という使い方は誤りです。

■敷居が高い(しきいがたかい)

〇 相手に対して義理を欠いていて近寄りがたいこと
× 上品すぎて気後れすること

「昔お世話になったのに連絡も取らずに何年も経った。今更会いに行くのは敷居が高いよ」のように使います。
「高級なお店は私にとって敷居が高い」という使い方は誤りです。

 

■忸怩たる思い(じくじたるおもい)

〇 恥ずかしく思う
× 悔しく思う、腹立たしく思う

「こんな結果になって忸怩たる思いです」という場合、
「こんな結果になって恥ずかしく思います」という意味で使うのが正しいです。
「こんな結果になって悔しい、腹立たしく思う」という意味で使うのは誤りです。

 

■失笑(しっしょう)

笑ってはいけない場面でおかしさをこらえきれずに笑うこと、思わず笑ってしまうこと
× バカにして笑うこと、あざわらうこと、笑いも出ないほど呆れること

「彼の発言に真剣な会議中なのに失笑してしまった」という場合、
「彼の発言がおかしくてこらえきれずに笑ってしまった」という意味で使うのが正しいです。
「彼の発言が酷すぎて、笑いも出ないほど呆れた」という意味で使うのは誤りです。

 

■しめやか

〇 悲しみに沈んだ様子、ひっそりと静かな様子
×おごそか、静かに

「葬儀がしめやかに行われた」のように使います。
「結婚式がしめやかに行われた」という使い方は誤りです。
「結婚式がおごそかに行われた」が正しい使い方であり、お祝いやおめでたいことに「しめやか」は不適切です。

 

■斜に構える(しゃにかまえる・はすにかまえる)

〇 身構える、改まった態度をする
× 不真面目な態度、ひねくれた態度をする

「彼は先生に対して斜に構えている」という場合、
「彼は先生に対して身構えている」という意味で使うのが正しいです。
「彼は先生に対して不真面目な態度をしている」という意味で使うのは誤りです。

 

■弱冠(じゃっかん)

本来は20歳の男性のこと。最近は男女問わず年齢が若いことを表現するときに使うことも増えています。
× 数が少ないことを表す「若干(じゃっかん)」と読みが同じなので、「若干=年齢が若い人」と間違える人が多いです。

「彼は弱冠です(彼は二十歳です)」のように使います。

「彼は弱冠二十歳です」のように使う場合もありますが、「弱冠」と「二十歳」が重複しているので間違いとする意見と、許容範囲だとする意見があります。

また、10代から20代の若い男女に使われることが多くなっており、「彼らは弱冠17歳の若者たちです」という使い方をすることがありますが、本来は誤りです。

 

■ジュース

〇 果汁100%の飲料
× 清涼飲料水全般

「うちの子はオレンジジュースが好きです」のように使います。
「好きなジュースはコーラです!」のように、果汁100%ではない清涼飲料水を「ジュース」というのは誤りです。

 

■初老(しょろう)

〇 40歳のこと
× 60歳くらいから

「私たちも初老ですね」という場合、
「私たちも40歳ですね」という意味で使うのが正しいです。
「私たちもそろそろ60歳ですね」という意味で使うのは誤りです。

 

■深夜バス

〇 路線バスが運行終了した深夜の時間帯に、同じ路線を深夜料金で運行するバスのこと
× 夜行バス(夜に出発し、翌朝目的地に到着する長距離バス)の意味で使うのは間違いです。

「残業で遅くなってしまったから深夜バスで帰宅する」のように使います。
「今から深夜バスで新宿を出発して、明日の朝には博多に着くよ」という使い方は誤りです。

 

■涼しい顔(すずしいかお)

自分に関係があるのに知らないふりをしてすましている様子
× 大変な状況なのに単に平気な顔をしている、余裕の表情をしている

「彼のミスで上司が大慌てで対応しているのに、彼は涼しい顔でお茶を飲んでいるよ」のように使います。
「彼は次々に上司から指示を出されて大変なのに、涼しい顔をして作業をしている」という使い方は誤りです。

 

■性癖(せいへき)

人間の癖や行動の傾向
× 性的趣向

「彼女は考え事をするとき、斜め上を見る性癖がある」のように使います。
「彼女は首が太い男性が好きという性癖がある」という使い方は誤りです。

 

■世界観(せかいかん)

〇 世界についての統一的な見方、世界を全体として見ること
× その人特有の世界の見方、創作物の設定

「外国人留学生と交流して世界観が変わりました」のように使います。
「ファンタジー作品の世界観が大好きです」という使い方は誤りです。

 

■世間ずれ(せけんずれ)

世渡りを繰り返してずる賢くなっていること
× 世間からズレていること、世間とは考え方が異なること

「あの子は世間ずれしている」という場合、
「あの子は世渡りを繰り返してずる賢くなった」という意味で使うのが正しいです。
「あの子は世間からズレた考え方をしているよね」という意味で使うのは誤りです。

■セレブ

〇 有名人、著名人、広く名前を知られている人
× お金持ち、大富豪

「あの俳優は欧米でもセレブです」のように使います。
「友達は、親の遺産を相続してセレブになった」という使い方は誤りです。

 

■洗脳(せんのう)

〇 肉体的、精神的に苦痛を与えて、その人の思想を根本から変えてしまうこと
× 歪んだ情報や思想を叩き込み、その人を自分の思い通りに操ること

「彼女は彼に洗脳されてしまった」という場合、
「彼女は肉体的、精神的に苦痛を与えられた結果、彼の思想に賛同するようになった」という意味で使うのが正しいです。
「彼のことを信じるよう少しずつ言い聞かせていたら、彼女は彼の言うとおりに行動するようになった」という意味で使うのは誤りです。

※暴力や苦痛を与えず少しずつ考え方を変えさせ、他人からコントロールされるようになることは「マインドコントロール」といい、「洗脳」とは違います。

 

■袖振り合うも他生の縁(そでふりあうもたしょうのえん)

他人と袖が振り合う程度のことでも、前世からの因縁があるということ
× 他人と袖が振り合う程度のことでも、その人と縁があるということなので、その縁を大切にしなければならない

「こんなところでお会いするなんて、袖振り合うも他生の縁ですね」という場合、
「こんなところで会うなんて、前世からの因縁があるのでしょう」という意味で使うのが正しいです。
「こんなところで会うのもなにかのご縁ですから、今後もよろしくお願いします」という意味で使うのは誤りです。

 

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【た行】

■他山の石(たざんのいし)

戒めにするべき他人の失敗や間違い
× お手本にすべき他人の良い行動

「同僚のミスは他山の石だ。自分も気を付けよう」のように使います。
「同僚の働き方は他山の石だから見習いたい」という使い方は誤りです。

 

■たそがれる

日が暮れて暗くなる頃のこと
× 物思いにふけること

「空が黄昏る」のように使います。
「友人たちから離れて黄昏る」という使い方は誤りです。

 

■他力本願(たりきほんがん)

本来の意味は、仏の力、阿弥陀仏の慈悲によって救われることです。
× 自らは努力せず、他人に任せたり頼ったりすること、という使い方は誤用ですが定着してしまっています。

「悪いことばかりしてきたけれど、他力本願で成仏できるよう祈りたい」のように使うのが正しいです。
「彼はいつも他力本願で何もしない」という使い方は、本来は誤りです。

■ダントツ

断然トップの略
× 他を寄せ付けないほど飛びぬけていること。

「アニメキャラの人気投票は、このキャラクターがダントツでした」のように使います。
ダントツで断然トップという意味ですから「ダントツの一位!」や「ダントツの最下位」という使い方は誤りです。

 

■断末魔(だんまつま)

死ぬ間際のこと
× 死ぬ間際にあげる悲鳴のこと

「戦場から断末魔の叫び声が聞こえてきた」のように使います。
「戦場から断末魔が聞こえてきた」という使い方は誤りです。

 

■知恵熱(ちえねつ)

生後半年から1歳くらいの乳児の発熱
× 年齢に関係なく、よく頭を働かせたときに発熱すること

「弟はよく知恵熱を出して私たちを心配させていた」のように使います。
「勉強を頑張りすぎて知恵熱が出てしまった」という使い方は誤りです。

 

■陳腐(ちんぷ)

平凡な物、ありふれた物
× くだらない物、つまらない物

「陳腐なスピーチをしてしまった」という場合、
「平凡でありふれたスピーチをしてしまった」という意味で使うのが正しいです。
「くだらない、つまらないスピーチをしてしまった」という意味で使うのは誤りです。

 

■泥酔(でいすい)

立つことが困難になるほど酔うこと、何もわからなくなるほど酔うこと
× ひどく酔っていても意識のある状態は泥酔とは言いません。

「部下が泥酔してしまったのでタクシーで自宅まで送り届けた」のように使います。
「部下は泥酔していたけれど、ちゃんと電車で自宅まで帰ることができた」という使い方は誤りです。

 

■天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)

仏教の祖であるお釈迦様は、生まれてすぐに七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言ったと伝えられています。

人はみな、この世にただ一人の尊いものだということ、かけがえのない存在であるということ
× この世で尊いのは自分ただ一人だ。自分はこの世で最も優れているということ

「天上天下唯我独尊、失敗しても自分を信じて頑張ります」のように使います。
「天上天下唯我独尊だから俺様に逆らうなよ」という使い方は誤りです。

■天地無用(てんちむよう)

上下を逆さまにしてはいけない
× 上下を逆さまにしても問題ない

「この荷物は天地無用です」という場合、
「この荷物は上下を逆さまにしてはいけない」という意味で使うのが正しいです。
「この荷物は上下を逆さまにしても問題ない」という意味で使うのは誤りです。

■時を分かたず(ときをわかたず)

いつも、時間を問わず
× すぐに

「事故が多い場所なので、時を分かたず警備が行われている」のように使います。
「緊急の呼び出しがあったので、時を分かたず彼は飛び出して行った」という使い方は誤りです。

 

■登竜門(とうりゅうもん)

試験やコンテストなど厳しい関門を通ること、関門を乗り越えて成功すること
× 試験やコンテストそのものを指す

「このコンテストで優勝するのは奏者にとっての登竜門だ」のように使います。
「このコンテストは奏者にとっての登竜門だ」という使い方は誤りです。

 

■鳥肌が立つ(とりはだがたつ)

恐怖や寒さで皮膚に鳥肌が現れること
× 感動すること

「ホラー映画の一番怖いシーンで鳥肌が立ったよ」のように使います。
「素晴らしい演奏を聞いて鳥肌が立ったよ」という使い方は誤りです。

 

【な行】

■内向的(ないこうてき)

〇 関心が自分の内側にある人、判断基準が自分にあること
× 内気な人、気が弱く消極的

「あの人は内向的な性格をしている」という場合、
「あの人はコミュニケーション能力が低く、一人で過ごすのが好きだ」という意味で使うのが正しいです。
「あの人は気が弱くて消極的だ」と意味で使うのは誤りです。

 

■流れに掉さす(ながれにさおさす)

〇 流れに乗じた行動をすること、水の勢いに乗るように物事が思いどおりに進行すること
× 流れに逆らった行動をすること、時流や大勢に逆らうこと

「このプロジェクトは流れに掉さして順調だ」のように使います。
「彼はよく流れに掉さすから周りの人が困る」という使い方は誤りです。

 

■情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)

情けをかけたり親切にするのは、人のためではなく、まわりまわって自分に戻ってくるということ
× 情けをかけたり親切にするその人のためにならない

「あなたが彼女へしたことは、情けは人の為ならずだね」という場合、
「あなたが彼女にした親切は、いつかまわりまわって自分に戻ってくるね」という意味で使うのが正しいです。
「あなたが彼女に情けをかけるのは、彼女のためにならないよ」という意味で使うのは誤りです。

 

■なし崩し(なしくずし)

〇 ものごとを少しずつすすめること
× 適当にすること、曖昧にすること、うやむやにする

「引っ越しの準備をなし崩しにやらなければいけない」のように使います。
「みんなが反対していたのに、社長の命令でなし崩しに行われた」という使い方は誤りです。

 

■名前負け(なまえまけ)

〇 名前が立派で実物が見劣りすること
× 相手が有名で気持ちのうえで負けてしまうこと

「先代の名前を継いだ彼は、落語家としては未熟だから名前負けしているね」のように使います。
「優勝候補が相手だからって、名前負けしてはいけない」という使い方は誤りです。

 

■煮え湯を飲まされる(にえゆをのまされる)

〇 信頼していた人に裏切られること
× 敵やライバルにひどい目にあわされること

「長年苦楽を共にした仲間に煮え湯を飲まされた」のように使います。
「敵の策略にはまり煮え湯を飲まされた」という使い方は誤りです。

 

■煮詰まる(につまる)

〇 話し合いなどが進み、結論が出せる状況に近付くこと
× 話し合いなどがまとまらず行き詰ること

「会議の終了予定時間ギリギリに煮詰まった」という場合、
「終了予定時間までに結論がだせそうだ」という意味で使うのが正しいです。
「終了予定時間ギリギリなのに話がまとまらない!」という意味で使うのは誤りです。

 

■にやける

〇 男性が女性らしいなよなよとした仕草をすること
× 薄笑いを浮かべること

「彼はなぜにやけているのだろう?」という場合、
「彼はなぜなよなよとした仕草をしているのだろう?」という意味で使うのが正しいです。
「彼はなぜ薄笑いを浮かべているのだろう?」という使い方は誤りです。

「薄笑いを浮かべること」という誤用が広まりすぎており、現在は女性に対しても使われるようになっています。

 

【は行】

■話のさわり

〇 話の要点、重要なポイント、一番の聞かせどころ
× 話の最初の部分

「話のさわりだけを聞いた」という場合、
「話の重要なポイントだけを聞いた」という意味で使うのが正しいです。
「話の最初の部分だけを聞いた」という意味で使うのは誤りです。

 

■バイキング

〇 和製英語で、食べ放題という意味
× 立食形式、セルフ形式

「明日のランチはバイキングです」という場合、
「明日のランチは食べ放題です」という意味で使うのが正しいです。
「明日のランチはセルフ形式です」という意味で使うのは誤りです。

※立食形式やセルフ形式は「ビュッフェ」です。
「バイキング=ビュッフェ」と思っている人も多いですが、ビュッフェは食べ放題とは限りません。

 

■爆笑(ばくしょう)

〇 大勢の人が一斉に笑うこと
× 大笑いすること

「お笑いライブで会場にいる人がみんな爆笑した」のように使います。
「ひとりでテレビを観ながら爆笑した」という使い方は誤りです。

 

■箸にも棒にも掛からぬ(はしにもぼうにもかからぬ)

あまりにもひどい状態、なにもとりえがないことのたとえ
× なにも手掛かりがない状態

「今年の新入社員は箸にも棒にも掛からぬ」のように使います。
「箸にも棒にも掛からぬから、原因究明できない」という使い方は誤りです。

 

■ハッカー

〇 コンピューターなどの情報技術に精通した人
× コンピューターなどを使って犯罪をする人

「彼はハッカーだ」という場合、
「彼はコンピューターなどの情報技術に精通した人だ」という意味で使うのが正しいです。
「彼はコンピューターなどを使った犯罪者だ」という使い方は誤りです。

※コンピューターなどを使って犯罪をする人は「クラッカー」といいます。

 

■破天荒(はてんこう)

〇 誰も為し遂げていないことを初めて行うこと
× 型破りなこと、豪快なこと

「社長は破天荒な人だ」という場合、
「社長は誰も成し遂げていないことを初めて行った人だ」という意味で使うのが正しいです。
「社長は型破りで豪快な人だ」という意味で使うのは誤りです。

 

■餞の言葉(はなむけのことば)

〇 旅立ちや門出を祝って贈る言葉
× 入学や入社を祝って贈る言葉

「卒業するみなさんに、餞の言葉を贈ります」のように使います。
「新入生のみなさんに、餞の言葉を贈ります」という使い方は誤りです。

 

■花も恥じらう(はなもはじらう)

〇 花でさえ恥ずかしいと感じるほど美しいこと
× 恥ずかしがり屋

「花も恥じらう18歳」という場合、
「花でさえ恥ずかしいと感じるほど美しい18歳」という意味で使うのが正しいです。
「恥ずかしがり屋の18歳」という意味で使うのは誤りです。

 

■悲喜こもごも(ひきこもごも)

〇 一人の人物が悲しみや喜びを次々体験すること、悲しみと喜びが入り交じっている様子
× 悲しんでいる人、喜んでいる人が入り乱れていること

「祖母を看取ったあとに待望の第一子を授かって悲喜こもごもです」のように使います。
「大学の合格発表が行われ、集まっていた人たちは悲喜こもごもです」という使い方は誤りです。

■紐解く(ひもとく)

〇 書物を読むこと
×謎を解く、探る、分析をして解明すること

「上中下巻の本を紐解く」のように使います。
「この問題を紐解くのは簡単ではない」という使い方は誤りです。

 

■日和る(ひよる)

物事の成り行き、情勢や感情で意見を変えること
× 怖気づく

「彼はいつも日和る」という場合、
「彼はいつも情勢や感情で意見を変える」という意味で使うのが正しいです。
「彼はいつも怖気づく」という意味で使うのは誤りです。

※怖気づくのは若者言葉として使われている「ヒヨる」です。

 

■火を見るよりも明らか(ひをみるよりもあきらか)

「明白で疑う余地がないこと」という意味です。望ましくない結果が予想される時に使います。
× 良い結果が予想されるときに使うのは間違いです。

「妹が犯人だということは火を見るよりも明らかだ」のように使います。
「妹が希望校に合格することは火を見るよりも明らかだ」という使い方は誤りです。

 

■憮然(ぶぜん)

〇 失望して呆然としている様子
× 不機嫌、立腹している様子

「話し合いの結果に憮然としている」という場合、
「話し合いの結果に失望して呆然としている」という意味で使うのが正しいです。
「話し合いの結果に立腹している」という意味で使うのは誤りです。

 

■噴飯もの(ふんぱんもの)

〇 思わず吹き出してしまうほど面白い
× 食べているものを噴き出すほど腹立たしい

「彼の行動は噴飯ものだ」という場合、
「彼の行動は面白い」という意味で使うのが正しいです。
「彼の行動は腹立たしい」という意味で使うのは誤りです。

 

■募金(ぼきん)

〇 寄付を募る(つのる)こと
× 寄付をすること

「駅前で募金をしてきた」という場合、
「駅前で寄付を募ってきた」という意味で使うのが正しいです。
「駅前で寄付をしてきた」という意味で使うのは誤りです。

 

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【ま行】

■馬子にも衣装(まごにもいしょう)

どのような人物でも、きちんとした衣装を着せればそれなりに良く見える
× 孫にはなにを着せてもかわいい。「馬子」と「孫」を間違えている

「いつもぼろぼろの服を着ているけれど、おしゃれをしている今日は馬子にも衣裳だね」のように使います。
「初孫だもの、奇抜なデザインの服でも馬子にも衣装だよね」という使い方は誤りです。

 

■まんじりともせず

一睡もしない
× 全く動かない

「彼はまんじりともしなかった」という場合、
「彼は一睡もしなかった」という意味で使うのが正しいです。
「彼は全く動かなかった」という意味で使うのは誤りです。

 

■モチベーション

動機づけ、やる気を出すためのきっかけ
× やる気、意欲

「仕事を続けるためのモチベーション」のように使います。
「モチベーションが上がる」という使い方は誤りです。

※現在は「モチベーション=やる気・意欲」として使う人がとても多くなっているため、辞書にも「モチベーション」の意味に「やる気・意欲」と載っています。

 

■水菓子(みずがし)

果物
× 水分の多いお菓子、水ようかんやゼリーなどのこと

果物を出して「水菓子を召し上がれ」のように使います。
水ようかんやゼリーなどを出して「水菓子を召し上がれ」という使い方は誤りです。

■むかつく

胃に不快感や違和感を覚えること
× 腹が立つこと

「最近むかつくことが多いから病院に行ってくるよ」のように使います。
「最近むかつくことが多くてイライラして人に当たってしまう」という使い方は誤りです。

 

【や行】

■やおら

ゆっくりと
× 急に

「上司がやおら立ち上がった」という場合、
「上司がゆっくりと立ち上がった」という意味で使うのが正しいです。
「上司が急に立ち上がった」という意味で使うのは誤りです。

 

■役不足(やくぶそく)

能力に対して与えられた役が軽すぎること
× 与えられた役に対して能力が足りないこと、荷が重いこと

「脇役を大女優に演じさせるのは役不足です」のように使います。
「新人俳優に大作の主演は役不足だ」という使い方は誤りです。

※与えられた役に対して能力が足りないことは「力不足」です。

 

■矢先(やさき)

ちょうどその時、何かをしようとする直前
× 何かをした直後

「呼び止めようとした矢先の出来事だった」のように使います。
「呼び止めた矢先の出来事だった」という使い方は誤りです。

■やぶさかでない

努力を惜しまず、喜んで行うこと
× 仕方なく行うこと

「後輩のサポートをするのはやぶさかでない」という場合、
「後輩のサポートを喜んで行う」という意味で使うのが正しいです。
「後輩のサポートを仕方なく行う」という意味で使うのは誤りです。

 

【ら行】

■乱入する(らんにゅうする)

多くの人が一斉に押し寄せること
× 少数の人が乱暴に押し寄せる、その場に無関係の人が割り込んでくること

「グラウンドにたくさんのファンが乱入する」のように使います。
「その家に二人の強盗が乱入した」という使い方は誤りです。

 

■リベンジ

〇 復讐すること
× 再挑戦すること

「彼に酷い仕打ちを受けたからリベンジする」のように使います。
「今回は負けてしまったが、何度でもリベンジして必ず勝つ」という使い方は誤りです。

意味を間違いやすい日本語、いかがでしたか?

自分が今まで正しいと思って使っていた日本語が、実はそういう意味だったのか!と気づいた人もいるかもしれませんね。

正しい日本語を使うことは大切なことですが、あまり神経質になってしまうと会話がつまらなくなってしまいますよね。

何事も、ほどほどに気にするのが良いのかもしれません。

 

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