テレビや新聞で「メーデーに各地で集会やデモが行われました」と報道しているのを見て「メーデーってなんだろう?」と思ったことはありませんか?
子どものころは知らなくてもなんの問題もないメーデーですが、大人になって労働者となったらメーデーはとても大切な日になるようです。
今回は、メーデーについて解説します。
メーデーの意味と由来とは?
メーデーは英語で「Mayday」と書きます。
直訳すると「5月の日」ですが、5月1日に世界各地で行われる労働者の祭典を意味します。
「国際労働者の日 (International Workers’ Day)」とも呼ばれています。
世界中の労働者たちが労働の権利を主張した集会やデモを行う日で、80以上の国が5月1日を祝日として定めています。
その昔、アメリカでは1日12時間~14時間労働が当たり前でした。
これに反発した労働者たちが1886年5月1日に、8時間労働を主張して大規模なストライキを行ったことがメーデーの起源といわれています。
そして、その3年後の1889年に社会主義運動の国際組織である第2インターナショナルが5月1日を「労働運動の日」に設定しました。
1890年にはヨーロッパ諸国やアメリカなどで第1回国際メーデーが実行され、労働者の権利を主張する日として世界各地へ広がりました。
日本では毎年、日本労働組合総連合会が主催する「労働者の祭典」と呼ばれる集会が開かれ、労働者の権利を訴えています。
世界的には5月1日がメーデーですが、日本では5月1日直前の土日に開催されることが多いようです。
日本ではメーデーが祝日ではないため、労働者が集まりやすい日に開催日を設定しているからです。
日本はどうして祝日ではないの?
4月29日(昭和の日)~5月5日(こどもの日)まで一週間、祝日や休日が続くゴールデンウィークです。
たとえば、以下のようなカレンダーを考えてみます。
5月1日のメーデーを祝日とした場合、4月30日は国民の休日になります。
それは、祝日法によって、祝日に挟まれた平日は休日にするという決まりがあるからです。
よって、毎年最短でも7連休になるのです。
7連休になれば、旅行などによる消費拡大の経済効果が期待できるので、5月1日を祝日にしようという動きがありました。
しかし、7連休になると金融市場が長期間休みになってしまい、何か問題が起こってしまうのではないか?という金融関係者の懸念があったこと、
日本にはメーデーと似た趣旨の勤労感謝の日(11月23日)があるのだから、メーデーを祝日として制定する意義があるのか?という意見があったこと、
などから現在メーデーは祝日として制定されていません。
メーデーは、労働者の権利を主張する日だということがわかりましたね。
1886年のアメリカのストライキは「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間はおれたちの好きなことのために」をスローガンに行われたそうです。
人が心豊かに生活するには、8時間労働がちょうど良いのかもしれませんね。
関連:勤労感謝の日の意味や由来とは?2025年おすすめイベント情報
関連:2025年祝日一覧。年間の祝日日数は何日?祝日の意味や定義とは?
関連:2025年の年間休日日数(土日祝・年末年始・お盆休み)は何日?
関連:2025年のゴールデンウィーク(GW)はいつからいつまで?何連休になる?
コメント